子どもの96.9%が「日本が好き」 日本を憂い未来を見据える、大人顔負けの目 「未来予想」【前編】

アンケート期間:2013/11/27~2013/12/03 回答者数:1626名
アンケート対象:小学1年生~高校3年生のお子さま
※百分比(%)は小数点第2位を四捨五入して表示した。四捨五入の結果、各々の項目の数値の和が100%とならない場合がある

子どもの96.9%が「日本が好き」 日本を憂い未来を見据える、大人顔負けの目 「未来予想」【前編】


2020年のオリンピック・パラリンピック開催地が東京に決まり、喜びに沸いた日本。
開催は6年後の未来、その時自分はどこにいて何をしているのか、思いをはせるかたもいることでしょう。現在の子どもたちにとっては、社会人として見られる年齢にもなっているころです。
子どもたちはそんな未来をどのように思っているのでしょうか。
現在の日本や世界をどのように見ているのか、という視点から、時系列を追って未来の自分そして日本や世界をどのようにイメージしているのか、子どもたちの考えを追っていきたいと思います。



「今の日本」を冷静に見ている子どもたち。将来のイメージは「人並みの生活」

子どもたちの未来のイメージを聞く前に、その前提となっている現在の世の中を子どもたちがどう思っているのか、聞いてみました。
まず、今の日本についてどう思うか聞いてみたところ、「好き」と回答した子どもが96.9%にも上りました。また、その理由としては、オリンピック・パラリンピック選考でも有名になった「おもてなしの心」や「マナーのよさ」などの日本人の気質や、「四季がある」という気候・風土、食文化やポップカルチャーなど、さまざまな視点から意見が出てきています。
子どもたちが、いかに身近なさまざまな出来事の中で、「日本のよさ」を感じているかがうかがえます。

【図1 あなたは、日本についてどう思いますか?】

図1 あなたは、日本についてどう思いますか?
【図2 日本のどんなところが好きですか?】
図2 日本のどんなところが好きですか?
一方、日本のどんなところが嫌いかを聞いてみたところ、こちらもさまざまな視点から意見が出てきました。特に、「好きなところ」では挙がってこなかった、経済や政治、国際関係についての意見が見られたことが特徴的といえます。国内の経済格差や外交交渉の停滞、政治における不祥事などへも興味関心を持っており、課題と感じていることがわかります。

【図3 日本のどんなところが嫌いですか?】図3 日本のどんなところが嫌いですか?

子どもたちは、まずまずの「幸せ」を感じている

次に、子どもたち自身の生活について聞いてみました。
まず、自分が今幸せかどうか聞いてみたところ、子どもの93.0%が「幸せ」だと回答しました。

【図4 あなたは今、幸せですか?】
図4 あなたは今、幸せですか?

その理由として、「友達や家族と楽しく過ごせている」「不自由なく暮らせている」「普通に学校へ行けるし、友達はいるし、努力をすればやりたいことができるから」という「人並みな生活を送ることができる幸せ」という意見が多く見られました。

「戦争がない」というストレートな意見もあり、テレビやインターネットなどで世界のさまざまな国で起こっている紛争や、それに伴う貧困の問題を見て、家族や友達がいて衣食住に困らない生活が送れることの幸せを、かみしめているのかもしれません。
一方、「幸せではない」という意見では「勉強しろと言われる」「受験が大変」といった声が見られました。

では、幸せになるためには何が必要か、と聞いたところ、「お金」という意見が多数見られました。幸せになれないとしたらその原因は何か、という質問にも「貧困」という意見が多く、近年続いた不況の影響で、自らの将来における仕事や収入といった経済的な不安が広がっていることがわかります。
しかし、幸せになるには「家族や友達」が必要であり、「友達がいない」「家族がばらばら」「一人ぼっち」だと幸せになれないという意見も多く見られました。「思いやり」「愛」が必要で、「自分勝手」「自己中心的な考え方」が不幸せにつながるという意見もあり、周囲の人たちと良好なコミュニケーションをとる必要性も感じているようです。

また、幸せになれない理由として、他にも「努力不足」「勉強不足」といった、努力を惜しむことへの罪の意識を感じさせる声や、「病気をすること」「戦争」など突発的に起こる事象への恐れを感じさせる声もありました。



「幸せ」のイメージとは?

今現在は多くの子どもたちが「幸せ」を感じている状況で、子どもたちは未来の自分についてどんなイメージを持っているのでしょうか。
項目を挙げて聞いてみたところ、「保護者のかたを大切にしている」「幸せになっている」「結婚している」「子どもを育てている」という項目に対しては80%以上の子どもが「そう思う」と回答していることに対し、「自由にのんびり暮らしている」は65.1%、「多くの人の役に立っている」は67.0%、「お金持ちになっている」は47.9%、「有名になっている」は24.2%、「世界で活躍している」は25.9%と、自分が華々しく活躍するイメージに近づくに従い、「そう思う」割合は減少していっています。
図4で、今が「幸せ」と回答した子どもたちの理由に見られたように、「結婚して子どもをつくり家族を持ち、不自由ない生活を送る」という「人並みな生活を送ることができる幸せ」を自らも求めていることがわかります。
不況の世の中を見てきた子どもたちは、とにもかくにも安定して生きていくことができればと、けなげに考えているのでしょう。

【図5 あなたが40歳くらいになった時、次のようなことをしていると思いますか?】
図5 あなたが40歳くらいになった時、次のようなことをしていると思いますか?
【後編】では、2020年、2050年を対象に、子どもたちがどのような未来を想像しているのかについてお伝えします。


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