グローバル人材育成に有効な海外留学、若者が希望しない理由とは?

グローバル人材育成に有効な海外留学、若者が希望しない理由とは?最近では、企業が求めるグローバル人材の育成が大学を中心に課題となり、政府や経済界も海外留学を奨励している。しかし、文部科学省の調査で、海外の大学などに留学する学生が、2004(平成16)年をピークに6年連続減少していることが明らかになった。どのような要因があるのだろうか。教育ジャーナリストの斎藤剛史氏が解説する。

 

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海外留学者数が減少するのは、少子化で若者の数が減っているから当然、との見方もあります。しかし、ピーク時の2004(平成16)年と2010(同22)年を比べると、海外留学者は30%も減少しているのに対して、大学進学率が上昇したため大学生(大学院を含む)の数は逆に増えています。このことからも、海外の大学に留学しようという若者が減っていることは間違いないでしょう。

 

グローバル人材の育成は、国や経済界にとって急務で、海外留学を積極的に奨励しようとしています。そこで政府や経済界が強く問題視しているのが、若者の内向き志向の強まりです。現在の大学生は、3年生の12月から就職活動が始まります。海外留学すれば通常の就職活動に大きな支障が出ることから、若者の内向き志向が強まり、海外留学が減少しているとも考えられます。

 

一方、注目すべきデータがあります。東京都は2012(平成24)年度から、都立高校生らを対象に海外留学の支援を開始しました。150人の定員に対して4倍以上の642人の応募があり、担当者を驚かせたのです。1年間で300~400万円ほどかかる留学費用が、25万~85万円ほどで済むため、応募が増えたとみられています。つまり、経済的理由で最初から海外留学を諦めている若者が少なくないということです。

 

海外留学者を増やすには、若者の内向き志向を批判するだけではなく、留学向け奨学金の拡充、大学などによる留学支援の強化、企業の受け入れ態勢の整備などが必要でしょう。

 

出典:海外留学の減少は「内向き」のせいだけ? -ベネッセ教育情報サイト

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