同じ屋根の下で過ごすきょうだい。お互いに協力したり
競い合ったりしながら、きょうだいで力を伸ばしていければいいですよね。
でも、きょうだい一緒だと「ケンカばかりで…」「下の子がじゃまをして」と、
お悩みの声が多く聞かれます。どうすれば、きょうだい一緒に、
集中して勉強できるのでしょう。
きょうだいのいるご家庭でよく聞かれるのは、一緒に机に向かっても、お互いに気が散ってなかなか勉強に集中できないということ。どうすれば、きょうだいでうまく学ぶことができるのでしょう。
親野 智可等先生(おやの ちから)
長年の教師経験をもとに著書やメルマガで勉強法や子育て法を提案。人気マンガ「ドラゴン桜の」指南役としても著名。全国各地の小・中学校、幼稚園・保育園のPTA、市町村の教育講演会で大人気。講演依頼とメルマガ登録はホームページから。
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きょうだいで学ぶには、お互いが認め合う関係であることが大切です。そのためにも、「お姉ちゃんはできたのに」などと、きょうだいを比較してほめたり叱ったりはNG。まずは、おうちのかたがそれぞれを別々にほめて、認めてあげましょう。すると自分に自信が持てるようになるので、上の子は下の子の面倒をみる余裕ができ、下の子は上の子を慕う素直さが生まれます。
例えば、テレビに出てきた町を地図で探したり、キャンプで協力させたり。また、上の子が下の子に読み聞かせしたり、スクラップブック作りで、上の子が新聞から記事を選び、下の子が切り取ったり。きょうだいで協力して取り組む体験が、お互いの学びを深くします。
机に向かう時間が長いと、どちらかが飽きたり、先に終わったほうがじゃまをしたり。短時間であれば、一緒に集中して取り組みやすくなります。また、「今は勉強時間」といった雰囲気づくりも大切。おうちのかたも本を読むなど、全員が何かに取り組む工夫を。
きょうだいそれぞれが「親は、自分のことを愛してくれている」と実感することです。幼い頃は下の子に手がいきがちですが、上の子にも「ちゃんと見てるよ」と思いを送ってください。きょうだいみんなに目を向けやすい、共同体験はおすすめです。一人ひとりをほめ認め、きょうだい仲を良好にし学び合う環境をつくっていきましょう。