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島根県に行ったら『出雲大社』のうさぎを探してみましょう

縁結びにご利益あり! 『出雲大社』とは?

日本では10月を“神無月(かんなづき)”と呼びます。

日本中の神様が毎年10月に各地からいなくなるのでこの呼び名が付けられています。いったい神々はどこに行ってしまうのでしょうか。

神々の行き先は『出雲大社』です。

『出雲大社』には古くから日本をおさめていたとされる大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)がまつられています。大国主大神は『高天原』(たかまがはら・天にいる神様が住んでいる場所)から降りてきた天照大御神の孫に日本を譲り、自身は『出雲大社』に隠棲して神様をまとめる役割に就いたとされています。

大国主大神は日本に住む神々の父なので、毎年10月になると各地から八百万の神々が『出雲大社』に集まってくるのです。そのため出雲では10月を“神無月”ではなく“神在月(かみありづき)”と呼んでいます。

ちなみに、『出雲大社』が縁結びの神社として有名なのは、毎年10月に集まった神々が男女の縁を決定する会議(神議り(かみはかり))を行っているからだと言われています。

この信仰は江戸時代前期には人々の間に浸透し、歌川国貞(うたがわくにさだ)の作品『出雲国大社八百万神達縁結給図』(いずものくにおおやしろやおよろずのかみたちえんむすびたもうず)にも『出雲大社』に集まった神々が縁結びの会議をしている様子が描かれています。

神様が私たちの縁を決めてくださっているのだと思うと、非常に夢があります。だからこそ、毎年多くの人々が良縁を願って参拝に赴くのでしょう。

縁結びは男女の仲だけではなく、職場や友人など、あらゆる人との縁を結んでくれるものです。お子さまにも、人生の良縁に恵まれるように『出雲大社』のことを教えてあげると良いでしょう。

『出雲大社』にはうさぎがいるって本当? 『出雲大社』から学ぶ【教え】

『出雲大社』にはうさぎの像が設置されています。『出雲大社』にまつられている大国主大神が困っていたうさぎを救ったという伝説があり、現在は46羽のうさぎがいます。

この伝説は『因幡の白兎』(いなばのしろうさぎ)といわれる『古事記』の中の物語で、皮を剥がれて痛そうにしているうさぎに会った大国主大神が、治療のための助言をしてあげたところ、実はそのうさぎは八上比売(やかみひめ)という美しいと評判だった神様の使いだったというものです。

八上比売は大国主大神の兄全員が求婚するほどの美しさでしたが、選んだのはみすぼらしい格好をした大国主大神でした。大国主大神の優しさが八上比売の心を射止めたのでしょう。

日本では「情けは人の為ならず」ということわざがあるように、親切は巡り巡って自分に返ってくるものだという考え方があります。

ぜひお子さまにも『出雲大社』のうさぎにまつわる伝説を教訓として、困っている人の手助けをすると、その親切は自分のためになるということを教えてあげましょう。

お土産はお守りに決まり! 『出雲大社』に行ってみましょう

『出雲大社』は、正式には『いずもおおやしろ』と読みます。古代から明治初期までは『杵築大社』(きづきたいしゃ、きづきのおおやしろ)と呼ばれていました。神話の時代に大国主大神が国譲りに応じる条件として建てられたといわれています。

現在の『出雲大社』では、神事や行事のほかに、お守りが人気だそうです。縁結びだけではなく、長寿や厄除けなどさまざまな種類が用意されています。願い事に合わせて自分用に、また大切な人へのお土産にもおすすめです。

アクセスマップ

名 称:出雲大社
時 間:3月~10月 6時00分~20時00分、11月~2月 6時30分~20時00分
休 日:無休(宝物殿は平成27年7月11日~平成29年10月末以降まで休館)
住 所:島根県出雲市大社町杵築東195
電 話:0853-53-3100(8時30分~17時00分)
※情報は変更されている場合があります。

監修者プロフィール
河合 敦(かわいあつし)
多摩大学客員教授。歴史研究家。1965年東京都生まれ。多数の歴史書を執筆するとともにテレビやラジオなどのメディア出演多数。
代表的な著書に『日本史は逆さから学べ!』(光文社知恵の森文庫)、『もうすぐ変わる日本史教科書』(KAWADA夢文庫)などがある。

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