2009/10/25

第1回 学校外教育活動に関する調査 2009

報告書の概要

調査名

学校外教育活動に関する調査

調査テーマ

保護者(母親)の教育観と子どもの学校外教育活動の実態

調査対象

■3歳~17歳(高校2年生)の子どもを持つ母親
■15,450 名=515 名×2(男子・女子)×15(学年)
約83万人のモニター母集団のうち子どもを持つ既婚者(20歳~59歳)9万名に対して予備調査を実施。このうち1991年度~2005年度生まれの子どもを持つ母親にアンケートの協力を依頼。各年度生まれの男の子、女の子を持つ母親それぞれ515名のサンプルが集まった時点で調査を終了した。
※回答者に子どもが複数名いる場合には、第一子についての回答を求めた。

調査時期

2009年3月下旬

調査方法

インターネット調査

調査の全体像

■学校外教育活動…スポーツ活動/芸術活動(音楽活動、美術活動、その他)/学習活動(教室学習活動、家庭学習活動)/その他
■母親の期待や教育意識・行動…教育にかける費用/教育観・教育への意見/希望する進学段階/その他
※本調査の「学校外教育活動」は学校の部活動も含む。

調査報告書の目次・詳細

第1章 子どもの「運動格差」を生じさせるものは何か?
ベネッセ教育研究開発センター研究員 佐藤暢子
(1)成績の高い子どもほど定期的に運動をしている
(2)年収の高い保護者の子どもほど定期的に運動をしている
(3)スポーツをさせたい親の気持ちは、年収と関係がない
(4)スポーツにかかる費用の負担は重くのしかかる
第2章 北海道はスキー、関東はスイミング。スポーツにも地域性
ベネッセ教育研究開発センター研究員 鈴木尚子
(1)北海道はスキー、関東はスイミング?
(2)大きな都市ほど教育熱が高く、スポーツ活動がさかん
(3)「子どもが楽しんでいる」ことはスポーツの習い事の条件No.1
(4)大きな都市は民間団体が支え、小さな都市は非民間団体が支える
第3章 教育支出額は 女の子>男の子 ~芸術活動の費用に大きな差~
ベネッセ教育研究開発センター研究員 佐藤暢子
(1)学校外教育に、よりお金をかけてもらっているのは女の子
(2)重視するのは、「子どもが楽しんでいる」こと
(3)女の子を熱心に芸術に向かわせる母親たち
(4)男の子には「もっとスポーツを」
第4章 教育費の負担—中・高生が2人いると年額100万円超も—
ベネッセ教育研究開発センター教育調査課長 木村治生
(1)小学校入学以降は、学年が上がるとともに教育費も上昇
(2)年収が低い世帯では、教育費比率が高い
解説・提言1 子どものスポーツ・芸術活動の規定要因
—親から子どもへの文化の相続と社会化格差—

駒澤大学教授 片岡 栄美
(1)スポーツ経験と芸術経験の社会的意味
(2)学校外教育の概念の精緻化と子どもの活動のパターンの類型
(3)活動パターン別の教育費と家庭の特性
(4)教育費支出からみた芸術・スポーツ活動の格差
(5)子どもの芸術活動の有無は何で決まるのか?
(6)子どものスポーツ活動の有無は何で決まるのか?
(7)なぜ女子は芸術活動が多く、男子はスポーツ活動が多くなるのか
:なぜ女の子はピアノで、男の子はスポーツが好きか?
(8)まとめ
解説・提言2 担い手からみるスポーツ・芸術活動の分断と格差
首都大学東京准教授 西島 央
(1)はじめに
(2)スポーツ・芸術活動の担い手
(3)中学校・高校の学校の部活動の果たす2つの役割
(4)担い手利用の特徴とその背景
(5)提言~これからのスポーツ・芸術活動の担い手のあり方
第5章 幼児の塾や習い事—スポーツは5歳から
ベネッセ教育研究開発センター研究員 鈴木尚子
(1)親の意識
—子どもの年齢が上がるにつれ教育熱心な母親が増える—
(2)教育費
—母親の意識は教育費にも反映されている—
(3)幼児の活動
—家庭学習は3~4歳、スポーツの習い事は5歳くらいから—
(4)活動ランキング
—人気スポーツはスイミングや体操教室、芸術は楽器やリズム遊び—
(5)親子での活動
—子どもの成長とともに変化—
第6章 小学生の塾や習い事(前篇)—4年生からスポーツより勉強
ベネッセ教育研究開発センター研究員 鈴木尚子
(1)母親の意識
— 子どもの教育について不安が高まる—
(2)教育費
— 小4生から支出が増加していく—
(3)小学生の活動
— スポーツは中学年から下降、塾・教室は高学年に向けて上昇—
(4)活動ランキング
—人気スポーツはスイミングやサッカー、芸術は楽器の練習・レッスン—
(5)学校外教育費
—支出の重点は低学年ではスポーツ、高学年では学習にうつる—
第7章 小学生の塾や習い事(後編)
—受験予定者は「多様で活発」から「学習中心」に

ベネッセ教育研究開発センター研究員 鈴木尚子
(1)中学受験を決める時期
(2)中学受験の予定と決断
(3)受験予定者
— 低学年は多様で活発、高学年は学習中心にシフト—
(4)受験に影響される子どもの活動
第8章 めざすのは部活動と家庭学習の両立!
—中学生の放課後活動

ベネッセ教育研究開発センター研究員 佐藤暢子
(1)中学生の活動の特徴はスポーツと家庭学習
(2)活動の場は民間・地域から学校の部活動へ
(3)スポーツへの期待が変化
—体力づくりから社会性の涵養へ—
第9章 「何もしていない子」が高校生になると急増
—高校生の学校外教育活動

ベネッセ教育研究開発センター研究員 佐藤暢子
(1)高校生になるとスポーツ、芸術ともに活動率は低下する
(2)家庭学習、家庭外学習ともに活動率は大きく減少する
(3)スポーツをしている子のほうが勉強もしている
(4)進学の期待が高い親はスポーツの効用も認めている
調査票見本
基礎集計表

関連調査ラインナップ