2011/01/20

神奈川県の公立中学校の生徒と保護者に関する調査報告書 [2009年]

報告書の概要

概要

 東京大学教育学部比較教育社会学コースとベネッセ教育研究開発センターの共同研究。2009年10月から2010年1月にかけて、神奈川県の公立中学校の生徒と保護者を対象とした調査データの2次分析を行った。
 本報告書には、東京大学のスタッフ・大学院生・学部生とベネッセ教育研究開発センター研究員の論文が収録されており、神奈川県の公立中学生の学習習慣や自己意識、また保護者との関わりや子育てについて、多様な角度から分析を行っている。

調査対象

神奈川県の公立中学校(23校): 中学2年生2,874名と、その保護者2,411名
※また調査対象校の代表の教員1名に対して、郵送法による質問紙調査を行っている (資料編の「学校調査」を参照)。

調査方法

学校通しの質問紙による自記式調査

調査時期

2009年10月~2010年1月

調査項目

【生徒調査】
学校生活/日ごろの生活/授業の様子/授業形態/友だち付き合い/親子関係/部活動/通塾状況/卒業後進路/将来観
【保護者調査】
学校満足度/学校への期待/子どもへの期待/子どもとの接し方/自分自身のこと/子育てについて

調査報告書の目次・詳細

本報告書の特徴

本田 由紀(東京大学大学院教育学研究科教授)

調査概要

神奈川県の公立中学校の概要

結果ダイジェスト

巻頭原稿

中学生の社会意識の規定要因
本田 由紀(東京大学大学院教育学研究科教授)

第1部 親子関係・子育て

第1章 親の期待と子どもの受けとめ方
-子どもの将来への意欲と自己否定感に与える影響-
武田 真梨子(東京大学教育学部)
第2章 学校環境、親子関係が子どもの自己否定感に与える影響
-学力階層との関係に着目して-
白川 由梨(東京大学教育学部)
第3章 中学生の「反抗」の真実の姿
-反抗と自立は等価か-
千田 恭平(東京大学教育学部)
第4章 「親密な」親子関係の裏側
-親子関係の在り方が子どもの自己否定感・将来意識に与える影響-
佐藤 昭宏(ベネッセ教育研究開発センター研究員)
第5章 母親の子育て成功感を規定する要因
-階層格差はあるのだろうか-
邵 勤風(ベネッセ教育研究開発センター教育調査課長)

第2部 学力・学習習慣

第1章 親に言われなくても勉強する子
-「自律学習」の効用と規定要因-
岡部 悟志(ベネッセ教育研究開発センター研究員)
第2章 「閉じた努力」の再考
-経済階層別にみた家庭教育・学校教育・「開かれた努力」の影響-
小山 治(東京大学大学院特任助教)
第3章 学級文化が学力に与える影響
-学習意識・友人関係・対教師関係に着目して-
須藤 康介(東京大学大学院教育学研究科博士課程)

第3部 社会関係資本

第1章 中学生の対人能力に影響を与えるもの
-保護者とのコミュニケーションと授業形式の効果に着目して-
冨永 愛子(東京大学教育学部)
第2章 部活動が与える自己効力感への影響
-達成場面と人間関係に着目して-
横井 彩奈(東京大学教育学部)
第3章 母親の教育方針と子どもの満足遅延耐性の関係
-階層、子育て分担、子どもの意識に着目して-
山田 美都雄(東京大学大学院教育学研究科博士課程)
第4章 中学生の高校進学における友人環境継続志向
-ジェンダー・人間関係・メリトクラティック指標に着目して-
熊谷 信司(東京大学大学院教育学研究科博士課程)

資料編 調査票見本+集計結果(生徒調査/保護者調査/学校調査)

「社会調査実習報告書」に関して