2007/10/30

第1回 妊娠出産子育て基本調査(横断調査) 速報版 [2006年]

この速報版について

ベネッセ次世代育成研究所では、2006年11月に、妊娠期から2歳までの子どもを持つ夫婦を対象に、妊娠・出産・子育ての実態把握や、子育て生活と夫婦のQOL*(クオリティー・オブ・ライフ)との関連性をとらえることを目的に、アンケート調査を実施し、現在、分析を行っています。速報版では調査結果から興味深いトピックをまとめています。(全16ページ)※2007年5月発行
第1回 妊娠出産子育て基本調査

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調査の背景

少子高齢化の進行により、日本の家族・子育てを取り巻く環境は、さらに大きく変化しています。その結果、赤ちゃんや小さい子どもと身近に触れ合った経験のないまま、親となる人も増えています。祖父母世代から子育ての知恵や手助けを得る機会も減り、子育て環境はますます厳しくなっています。
(株)ベネッセコーポレーション・ベネッセ次世代育成研究所は、専門の研究者とともに
「はじめてのペアレンティング研究会」を立ち上げ、アンケート調査を通して、国内の妊娠出産子育ての実態や意識を明らかにしていきます。また、QOL*を指標として、妊娠・出産や子育ての経験、周囲との関わりを通して、人がどのように親となっていくのか、子どもがどのように成長・発達していくのかを研究し、よりよい子育て環境や課題解決の方法を提案したいと考えています。
 この研究が、子育て中のご家族や、次世代育成・育児支援などに携わる方々のお役に立てば幸いです。

調査の設計

 「妊娠出産子育て基本調査」は、横断調査とフォローアップ調査を組み合わせて設計されています。2006年11月に第1回目の横断調査を実施しました。 また、妊娠期の夫婦に対して、2006年から、4ヵ年に渡りフォローアップ調査を行う予定です。この調査の対象者は、「第1回妊娠出産子育て基本調査」の 妊娠期の回答者のうち、縦断調査の承諾を得た夫婦、およびその後追加で調査に参加した夫婦です。
横断調査では、広く妊娠・出産、子育ての実態や意識を聞き、フォローアップ調査で、はじめて親になる夫婦が、どのように親になる準備をし、親となっていくのか、質問紙アンケートとインタビューで分析しています。

フォローアップ調査

横断調査
*横断調査は今後4年ごとに実施する予定です。
*第1回 妊娠出産子育て基本調査・フォローアップ調査(妊娠期~0歳児期)の詳細はこちら

調査概要

調査テーマ

妊娠期~育児期(0歳~2歳)における妻と夫のQOL*と子育ての環境との関連性。妊娠、出産、子育ての実態。ワークライフバランスなど。

調査方法

郵送法(自記式アンケートを郵送により配布・回収)

調査時期

2006年11月2日~17日

調査対象

第一子を妊娠中(妊娠後期)の妻・夫
0~2歳の第一子を持つ妻・夫

調査地域

日本国内全域

サンプル数

配布数 16,000通
回収数 5,773通(回収率 36.1%)
調査速報版・報告書での分析標本数 4,479名(第一子のみ)
妊娠中 0歳 1歳 2歳 合計
728 832 623 405 2,588
575 602 438 276 1,891
合計 1,303 1,434 1,061 681 4,479

調査項目

妊娠・出産の経緯、親準備性、家庭での養育機能、夫婦の相互サポート、夫婦の愛情関係、親と子のQOL*、子育てのストレス、ワークライフバランス、子どもの行動の特徴など
*QOLについて:QOL(クオリティ・オブ・ライフ、生活の質)とは、人々が感じている自分自身の生活の良質さのことです。今回の調査で使用したWHO(世界保健機構)開発の『WHO QOL26』質問項目は、出版元、株式会社金子書房の許可を得て使用しました。

研究組織

はじめてのペアレンティング研究会
((株)ベネッセコーポレーション・ベネッセ次世代育成研究所主催)

調査検討委員

小林登   (委員長、ベネッセ次世代育成研究所所長、東京大学名誉教授、国立小児病院名誉院長)
大日向雅美 (恵泉女学園大学大学院教授)
榊原洋一  (お茶の水女子大学教授)
菅原ますみ (お茶の水女子大学教授)
丸光恵   (東京医科歯科大学准教授)
岡田晴奈  ((株)ベネッセコーポレーション執行役員 Parenting事業本部 本部長)
後藤憲子  (ベネッセ次世代育成研究所主任研究員)

分析

菅原ますみ (お茶の水女子大学教授)
酒井厚   (山梨大学准教授)
松本聡子  (お茶の水女子大学講師)
高岡純子  (ベネッセ次世代育成研究所主任研究員・調査事務局)
持田聖子  (ベネッセ次世代育成研究所研究員・調査事務局)
*所属、肩書きは2007年10月時点のものです。