以下の質問はすべて
お子さまについてお答えください。
近所の人から
よく声をかけられる
家族とよく話をする
困ったことがある時は
保護者に相談する
保護者と一緒に
よく買い物に行く
夏休みの宿題はぎりぎり
までやらないほうだ
いつも決まった友達と
遊んでいる
好奇心旺盛でいろいろな
ことにチャレンジする
校庭(屋外)で
遊ぶのが好き
親の許可なしに何かを
することはほとんどない


「なぜココが危険か」を
丁寧に伝える
人懐こく元気がよいので人から好かれる性格ですが、半面、知らない人に対する警戒心が弱い場合もあります。好奇心から、つい危険な場所に遊びに行ったり、危ない行動をとったりするかも……。
「危険な場所に行ってはダメ!」と言うだけではなく、なぜその場所が危険なのか、どうすれば身の安全が守れるか、理由をつけて丁寧に説明してあげることが必要です。

「悪い人は、見かけで
判断できない」と伝える
学校の勉強やスポーツなど、やるべきことはそつなく頑張れます。素直な性格なので、周囲の人に影響されやすいこともあるでしょう。これは長所でもあり、短所でもあります。そのため、親切そうに近づいてくる大人や顔見知りの相手には心を許してしまうことも。
悪い人かどうかは、見かけでは判断できません。人よりも「犯罪が起こりやすい場所」に注意し、危険な場所ではたとえ知っている大人に話しかけられても、ついて行ってはいけないことを教えましょう。

安全な場所の見分け方を
教えてあげる
慎重な性格で思慮深く、計画的に物事を進めることができます。家で過ごすことが好きなので危険な場所にはあまり行かず、犯罪に遭うリスクは低いといえるでしょう。一方で、すべての人を疑ってしまう傾向もあるといえます。
親切な大人も多いこと、管理者の目が行き届いている遊び場など、安全なエリアでは知らない大人と会話してもよいことを伝えましょう。交渉術を身に付けると、だまされにくくなります。
中高生のお子さまは、ネット犯罪に気をつけたいところです。ネット上でのやりとりがリアルな世界と結びつくとき危険も現実化します。夏休み前は、スマホの正しい使い方をお子さまと一緒に改めて確認してください。
子どもを狙った犯罪に巻き込まれないためには、犯罪者が出没しやすい「危険な場所」を察知する力を養う必要があります。危険な場所の条件は「入りやすい」「見えにくい」の2つです。
誰もがそこに簡単に入ることができ、そこから簡単に出ていけるのが入りやすい場所。
見えにくいとは、周囲に家の窓が見えないため誰にも見てもらえない場所です。
たとえ人が多くても、ショッピングモールやお祭り会場、テーマパークなど不特定多数の人が集まる場所は、他人への関心が分散されるため心理的に見えにくい場所になります。
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木々に囲まれて
いる公園木々に囲まれている公園
犯罪者の行動が周囲から見えにくいので子どもに接触しやすい場所です。
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不特定多数の人が
行き交う繁華街や
ショッピングモール不特定多数の人が行き交う
繁華街やショッピングモール犯罪者が好む場所の一つ。人が多い場所では人間は周囲に無関心になり「見えにくく」なります。
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公共施設のトイレ 公共施設のトイレ
絶対に子ども一人で行かせてはいけません。男女の入り口が近いトイレは特に危険です。
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壁で囲われた駐輪場 壁で囲われた駐輪場
駐輪場は誰がいても違和感のない「入りやすい」場所。壁で囲われると周囲から見えなくなり危険です。
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人家のない道 人家のない道
見通しがよくても、周囲に人の目がないため「入りやすく見えにくい」場所になります。
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駐車場 駐車場
車の中に突然引っ張りこまれる危険性があります。交通事故のおそれもあり、子どもだけで立ち入ってはいけません。
犯罪は「入りやすく見えにくい」場所で起こりやすく、こうした場所ではたとえ顔見知りの大人であっても十分警戒しなくてはいけません。
一人でいるときに「暑いから車で送ってあげる」と言われても絶対についていったりせず、「大丈夫です。すみません」と丁寧に断るように教えましょう。
中の様子が見えにくい公園で
ベンチに座っている
大人と話し込む

ブランコやすべり台などの遊具のそばに、遊具に向かってベンチが設置されている公園があります。こうした構造は犯罪者が遊んでいる子どもに話しかけるのに好都合。周囲の人も親子連れだと思い、あまり注意を払わないでしょう。
犯罪者はいかにも不審者といった容貌をしているわけではなく、親しみやすい若者や優しそうな高齢者だったというケースもあります。いったん親しくなったら子どもにとっては犯罪者も「知っている大人」。言葉巧みにだまされ、連れ去りの被害に遭うかもしれません。
とりわけ公園が木々に囲われている、公園の周囲に家がないなど、見えにくい公園や、遊具周りに柵がなく誰でも入りやすい公園は危険度が高いです。盗撮の可能性もありますので、たとえ周囲に人がいても警戒心を強くし、話しかけられたらその場を離れるようにお子さまに伝えましょう。
友達と出かけた先で
一人でトイレに行く

小学校高学年ごろになると、友達同士でショッピングモールやお祭りに出かけたいと言い出すこともあります。
お子さまの防犯意識次第ですが、複数人で行くのであれば防犯上は大きな心配はないといえます。ただし、花火大会などの夜間の外出は「入りやすく見えにくい」危険が高まるので保護者のかたが同伴するようにしましょう。
外出先では、トイレや階段の踊り場、壁のある駐輪場など「見えにくい場所」では絶対に一人にならず、常にお友達と行動するように教えてください。ただし中高生のお子さまの場合だと、一人で外出することも増えてきます。その場合は、危険な場所では周囲をよく見て、警戒を怠らないことです。防犯の意味でも歩きスマホはやめましょう。
併せて公共の場所であることを意識する必要性があると伝えてください。遊園地のように騒いだりすると、周囲の人が迷惑に感じ、暴力を振るわれる可能性も否めません。あちこちに防犯カメラも設置されているので、「悪さ」の痕跡を残さないようにしましょう。
心理的に見えにくい場所では「たくさん人がいるから平気でしょ?」とお子さまも油断しがちです。しかし、周囲は自分に注意を払ってくれないことを、はっきりと伝えましょう。
「さっきスーパーに行ったときに、〇〇している人がいたけれどあなたは覚えている? 覚えてないということは、意外とみんなまわりのことを見てないんだよ」と伝えると、お子さまも理解しやすいです。
ショッピングモールで
子どもを一人で待たせる

家族でショッピングモールに出かけ、保護者のかたが買い物をしている間に無料の遊び場などで子どもを待たせる――。
人の目があるから大丈夫、すぐに戻ってくればいいだろう、と油断をすることは大人にもあります。しかし不特定多数の人がいる場所は傍観者効果が働くため、「入りやすく見えにくくなる」ことを再認識してください。
どうしてもお子さまだけで待たせる場合は、管理者がいる遊び場を選び、管理者に子どもだけを残すので注意して見ていてほしい旨を伝えます。
これは家族で旅行に行った時も当てはまります。休暇中は保護者のかたも開放的になり、警戒心が緩みがちになります。また新年度に入ってすぐは高かった防犯意識も、ここまで何も起こらなかったことで徐々に薄れてしまっているかもしれません。
夏休みは保護者のかたも改めて危機意識を持ち、「入りやすく見えにくい」場所ではお子さまから目を離さないようにしましょう。
危険な目に遭った時、大声を上げたり防犯ブザーを鳴らしたりすることを子どもたちは教わっています。しかし、実際は恐怖で体が固まってしまうことが多いのではないでしょうか? そもそも犯罪に遭わないように、危ない場所からは遠ざかることが正しい防犯なのです。