小学生の夏休みの宿題、読書感想文 書く時のポイント3つ

読書感想文は、小学生がてこずる夏休みの宿題の代表格。本は選べても、実際に書きはじめると全然進まない……ということはないでしょうか。夏休みの読書感想文を書く時の、保護者の関わり方やつまずきポイントなどをお伝えします。

やはり苦労 約6割の保護者が手伝う

読書感想文を書くための本を選び、読んだあと、やってくるのが「作文を書く」という壁です。保護者がどれぐらい手伝ったかを伺うと、「少しだけ手助けした」「かなり手助けした」「ほとんど一緒に取り組んだ」を合わせて約6割となり、本選びは子ども一人で行えても、文章を書く段階では保護者が手助けするケースが多いようです。

一方、保護者が読書感想文で子どもに求める到達レベルを伺うと、「保護者のかたが関与せず、子どもだけで完遂してほしい」という回答が5割を超え、子どもの読書感想文を保護者が手伝うことについては、「あまりよくないと思う」「まったくよくないと思う」という回答の合計も5割を超えていました。保護者はできるだけ関与しないようにしたいと思いながら、手助けせざるを得ない状況が見てとれます。

3つのつまずきポイント どんな手助けが必要か

「今年の読書感想文で、何か困ったことはありましたか?」という質問に対する回答から、感想文を書く時に必要な手助けの3つの傾向が明らかになりました。

1つ目は、読書感想文の書き方がわからないパターンです。「何を書いたらよいのか、まだ子どもが理解していない」こともあり、感想文の組み立て方や、展開の仕方を教えてあげることが必要です。

2つ目は、あらすじは書けるけれども、感想が書けないというパターンです。「あらすじを書いて終わってしまう」「感想が出てこない」ということは、高学年になってもよくあることのようです。印象に残った場面やその理由、本の中のエピソードと自分の生活を比べてどう思うかなど、話を膨らませるための声かけができるとよいのかもしれません。

3つ目は、体裁面での不備不足が目立つパターンです。「字が汚い」「漢字を書けない」ということが多々あるようです。清書をするのを見守ったり、漢字を一緒に調べたりできるとよいのかもしれません。原稿用紙の使い方も学びましょう。

1~3日で終えられる できれば早めに終えてしまおう

本選び→読書→作文の、それぞれの過程に時間や労力がかかるためか、「なかなか取り掛からなかった」という声の多い読書感想文。しかし、実際にかけた時間では「1日」が3割を超え、「2日」「3日」を合わせると6割以上となり、意外にも早く終えていることがわかります。

読書感想文が終わった時期は、「8月下旬(30.2%)」がやや多いものの、「7月中(22.2%)」「8月初旬(25.4%)」「8月中旬(22.2%)」が各2割程度と大きな差はなく、時間がかかりそうだから先にやってしまおうというご家庭も多いのかもしれません。

途中で関門の多い読書感想文ですが、やってみれば意外と早く終えられる子どもも多くいます。「子どもだけではなかなか書き進められず、かなり手伝いました」「子どもが『できない』と言うので、励ますのが大変だった」というような声もあり、保護者にとっても悩みのタネのようです。事前に、どこでつまずきそうかを見越して対策を立てておくと、案外スムーズに進むかもしれません。読書感想文の書き方について、勉強しておくとよいでしょう。

日頃からさまざまな出来事に意見や感想を持てるよう、折に触れて「どう思う?」と聞いてみるなど、子どもに合ったサポートを考えてみてもよいのではないでしょうか。

【アンケートについて】
■調査地域:全国
■調査対象:小学生をお持ちの保護者のかた
■調査期間:2015年8月26日~2015年9日1日
■調査手法:ベネッセ 教育情報サイト オンラインアンケート
■有効回答数:132名
※百分比(%)は小数点第2位を四捨五入して表示した。四捨五入の結果、各々の項目の数値の和が100%とならない場合があります。

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