中学生の自由研究、半数以上が自分で 保護者は陰ながら見守って
中学生・高校生の夏休みの自由研究(工作も含む)のテーマ選びは約6割が自分で行っており、自分のことは自分で決めようとする気持ちがわかります。では、テーマ選びのあとはどのように進めているのでしょうか。中学生・高校生の自由研究の取り組み方をお伝えします。
やはり終わるのは遅め 自由研究を終わらせるのは夏休み後半が約8割
小学生のころよりも自由研究のテーマをスムーズに決められる中学生・高校生ですが、早めに終わらせているかというと、そうでもないようです。自由研究を終えた時期は、8月中旬が42.2%、8月下旬~9月頭が36.7%で、約8割が夏休み後半までかかっていることがわかりました。
自由研究に要した時間は、1~3日が合わせて約6割でした。観察等にある程度時間がかかってしまうなどの理由は考えられるものの、やはり夏休みの終わり頃に焦って取り組んでなんとか終わらせるというお子さまが多いのではないでしょうか。
取り組みは一人が基本 その場に応じたサポートで
夏休み後半に焦ってバタバタと進めがちな自由研究。では、時間がなくて、お子さま一人では手に負えなくなってしまっているのでしょうか。実際の取り組みに保護者のかたはどれくらい関わっているのか伺ってみたところ、お子さま一人だけで取り組んだのは約半数という結果でした。多くの中学生・高校生が自分で自由研究を仕上げているとわかります。保護者のかたが手助けしたとしても、たとえば「必要なものを用意した」など、ちょっとした手助けがほとんどのようです。
しかし、「テーマはすぐ決まったものの、どんな実験をすればよいのかというところから悩み、なかなか一人でスムーズには進められなかった」というコメントもありました。選んだテーマによっては、進め方が難しく、サポートが必要な場合もありそうです。
やはり失敗はつきもの? 対策や方向転換のアドバイスを
「もともと天文学が好きだが、夜起きていられず、植物観察に変更した」「自分でイカを釣って解剖しようとしたが、釣れなかったのでスーパーで買った」「8月中旬に、外国を調べるための本を探しに図書館へ行ったが、ほとんど貸し出されていた」など、自由研究には想定外の出来事や失敗がつきもののようです。お子さまが立ち止まってしまって、次に何をしたらよいのかわからなくなってしまっているならば、今できることを一緒に話したり、思い切って研究の方向性を変える助言を行ってあげたりするとよいのかもしれません。
一人でやりきりたいという気持ちの強い中学生・高校生の時期は、「お子さまが一人でできた達成感を味わえるように陰ながらサポートする方法を探る」というのが保護者のかたの自由研究だと考えてみるのも面白いのではないでしょうか。
【アンケートについて】
■調査地域:全国
■調査対象:中学生・高校生をお持ちの保護者のかた
■調査期間:2015年8月26日~2015年9月1日
■調査手法:ベネッセ 教育情報サイト オンラインアンケート
■有効回答数:431名
※百分比(%)は小数点第2位を四捨五入して表示した。四捨五入の結果、各々の項目の数値の和が100%とならない場合があります。