読書感想文 たとえ苦手でも子ども一人で取り組む傾向

アンケート期間:2013/9/4~2013/9/10 回答者数:1349名
アンケート対象:小学生の保護者のかた
※百分比(%)は小数点第2位を四捨五入して表示した。四捨五入の結果、各々の項目の数値の和が100%とならない場合がある

読書感想文 たとえ苦手でも子ども一人で取り組む傾向


子どもが苦労する夏休みの宿題として、「自由研究」と肩を並べるのが「読書感想文」。なかなか手を付けようとしない子どもの様子にやきもきする保護者も多いのではないでしょうか。
自分が選んだ本を読み、感じたことを自分の言葉でまとめる。これだけの作業の中にも、子どもにとってはたくさんのハードルが潜んでいます。それぞれのご家庭での取り組み方を伺いました。



手助けに否定的な保護者が7割も

読書感想文の対象にする本は誰が決めるのでしょうか。7割近くが「子どもが選んだ」と回答しています。「本をどのように選んだか」という質問では、学校やコンクールで指定された課題図書やインターネットや書店で「オススメ」とされる本よりも、子どもが好きな本を選んだ、という回答が約半分を占める結果でした。調べ物や工作などいろいろな作業が必要となることが多い自由研究とは異なり、「本を読む」のは子どもが自分自身でがんばるしかないので、こうした結果になったのかもしれません。

【図1 読書感想文の本は誰が決めましたか?】

図1 読書感想文の本は誰が決めましたか?


「保護者がどの程度手伝ったか」という質問では、「子ども一人で取り組んだ」という回答が自由研究についての同じ質問では25.3%だったのに対し、読書感想文では45.9%に上りました。
また、保護者の意識としても「子ども一人でやり遂げてほしい」という傾向が強いようです。読書感想文を手伝うことについてどう思うか伺ったところ、否定的な意見が6割強近くを占め、同じ質問で6割近くが肯定的な自由研究とは対照的な結果となっています。

【図2 保護者のかたはどれぐらい手伝いましたか?】

図2 保護者のかたはどれぐらい手伝いましたか?


【図3 お子さまの読書感想文を保護者が手伝うことについて、どう思いますか?】

図3 お子さまの読書感想文を保護者が手伝うことについて、どう思いますか?


読書感想文で子どもに求める到達度についての質問でも、「子どもだけですべて終わらせてほしい」という回答が7割近くを占めました。しかし、子どもが読書感想文のために読んだ本を保護者も読んだか伺うと、何と半分近くが「読んだ」と回答。そこは我が子の宿題、やはり気になるのか、それとも子どもが選んだ本がおもしろそうだったのか、保護者の気持ちも複雑なようです。

【図4 読書感想文でお子さまに求めるレベルはどれくらいですか?】

図4 読書感想文でお子さまに求めるレベルはどれくらいですか?


「絶対にやらない! と言っていたので、やる気にさせるまでが大変でした」「保護者が手伝いをするふりを見せなければ、とにかく一文字も書いてくれない」……。このような声も聞かれました。普段から読書に慣れていない子どもにとっては、「本を読む」ということ自体に苦手意識があるのかもしれません。
また「文章にまとめる」のは多くの子どもが難しいと感じているようです。
「文章に自信がなく、うまくまとまらなかったようで、何度も確認させられました」というコメントにもあるように、たとえ形になったとしても、上手に書けているかどうか、不安に思っている子どもが大半を占めているのかもしれません。

日頃から本が好きな子どもにも、本をあまり読まない子どもにも、1冊とじっくり向き合う貴重な読書の機会が「読書感想文」だといえます。これをきっかけに本を読む楽しさを知ってもらえるよう、保護者はさりげなくサポートしたいものです。


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