ママ友達との付き合い費、悩んだ経験はありませんか

幼稚園児がいらっしゃるご家庭の家計診断をしているとき、「ママ友達から誘われると、断りづらくてランチ代がかさんでいる」とか、「我が家にとっては負担が重いのですが、仲間外れにされたくなくて、無理して習い事を続けている」といった悩みを耳にする機会があります。
ママ友達との付き合い費は、「ママのこづかい」に計上されているケースもありますが、家計のいろいろな費目に入り込んでしまっているご家庭も少なくありません。ご家庭ごとの考え方によって、異なった費目に記帳されるケースも多いため、総額がつかみづらい支出にもなっています。



気の進まない場所での飲食費は、出さない勇気を持つのが家計面でも健全

ところであなたは、ママ友達との付き合い費について、「断りたいのに、断れなかった経験」をお持ちでしょうか。お子さんを通した付き合いになるとはいえ、親自身が付き合うママを選ぶことも多い就学前は、誘われたときの断り方が難しい時期とも言えます。
以前、あるご相談者から「ママ友達からの誘いをいったん断ると、次回から誘われなくなるのも寂しいし、その場にいないと悪口を言われそうなので、無理してでも参加するようにしています」と言われた経験があります。似たような話は、家計相談の場で何度か耳にしたことがあります。
その時のわたしは、
「その場にいない人の悪口を言うような集まりなら、無理して食事に行ったとしても、あなたがいないときにあなたのことを悪く言われる可能性がありますよね。だとしたら、居心地の悪い場所にいるためにお金を払うわけで、もったいない気がします。距離を置こうとすると、始めはいろいろと言われるかもしれませんが、同じ人の悪口には飽きますから少しの辛抱ですし、お子さんが小学生になるとき入学先が分かれたり、お子さん自身が仲良し友達を選ぶようになったりします。自然にママ友達がリセットされるわけですね。無理して付き合っているのなら、勇気を出して、誘いを断ったほうが、精神的にも家計的にも健全だと思うのですが……」
などと、答えたように記憶しています。
このアドバイスが適切だったかには自信がありませんが、「ママ友達との付き合い費」や「誘われるままに通っている習い事」などは、貯蓄がしづらい原因になりかねません。いずれも1,000円単位の出費だから仕方がないと思いがちですが、気が進まない習い事に仮にひと月5,000円を払っているとして、その習い事を止めると、年間で6万円の負担軽減につながります。6万円といえば、私立高校を3校受験できる金額です。
幼稚園時代は、月謝や習い事の負担で、貯蓄がしづらいご家庭も少なくないはずですから、そのようなご家庭は、誘いを断る勇気も必要だと思います。勇気を出せれば、将来の教育費貯蓄が増えるのだと割り切るのもよいでしょう。

なお、ママ友達との付き合いでかかるお金は、交際費の性格を持つものの、家計費では「ママのこづかい」に計上すべきお金だと思います。ですが、実際にはママのこづかい額を決めていないご家庭も多くなっています。
働いているママは、自分の収入に見合ったこづかい額に設定すればOK。働いていないママの場合、こづかい額は「ひと月5,000円前後」が一般的だと思います。この金額の中で、付き合い費をまかなうわけですから、付き合い方にも優先順位が必要になります。一緒に居て楽しいと思えたり、役に立つ情報を与えてくれたりするママ友達との食事代などに使うのが、≪生きたお金の使い方≫と言えるのではないでしょうか。


プロフィール


畠中雅子

大学時代よりフリーライター活動をはじめ、マネーライターを経て、1992年にファイナンシャルプランナーになる。新聞・雑誌などに多数の連載を持つほか、セミナー講師、講演、相談業務などを行う。著書は、「ラクに楽しくお金を貯めている私の『貯金簿』」(ぱる出版)ほか、70冊を超える。

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