教育評論家「感想文の本選びのコツは子どもひとりに任せない」

夏休みの宿題の王道といえば読書感想文。しかし、スラスラと書ける子はほんの一握りで、多くの親子は「なにを読めば良いの?」と悩むはず。そこで、教育評論家の親野智可等氏に、上手に読書感想文を書くため「本選び」について教えてもらった。

 

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ポイントは、本選びをお子さんひとりにまかせないこと。子どもは情報収集力が低いので、本選びも上手ではありません。そこで、保護者のかたも積極的に探しましょう。

 

サッカーに興味があるなら、最近のサッカー選手の自伝やエッセー、宇宙に憧れているのなら宇宙飛行士に関する本。大切なことは、お子さんを中心に考えて、お子さんが読みたい本を一緒に選ぶことです。お子さんの心情にフィットした本に出会えれば、お子さんの頭は自然と全開になり、読書に熱中でき、全力で書けて、内容も濃いものになります。保護者のかたは、決して押し付けたりせず、あくまでも本を推薦・紹介するというスタンスでいてあげてください。

 

実際に本を選ぶときは、お子さんと一緒に書店や図書館に出向き、お子さんが気に入ったものを数冊、保護者のかたが良いと思ったものを数冊、手に入れましょう。そして全部をひと通り読んでみて、お子さんが最も興味を持った1冊を選び、読書感想文に取り組むことをおすすめします。

 

あまり読書が好きではないお子さんに、読み応えのある感動的な本をすすめてもつらいと思います。それよりも『はれときどきぶた』(矢玉四郎著・岩崎書店)のように、単純に面白くて、最後まで無理なく読める、薄い本でも良いのではないでしょうか。本のジャンルも、物語にこだわらず、ノンフィクションやルポルタージュ、科学の解説本など、お子さんが読めそうな本にしましょう。なかでもおすすめなのが、最近の著名人の伝記です。そもそも、子どもは人の生き方に興味があるし、ドラマティックな展開は楽しく読めることでしょう。

 

出典:誰もが絶対じょうずに書ける、読書感想文 -ベネッセ教育情報サイト

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