読書感想文にふさわしい本とは「同年代の人物が別の境遇を生きた本」
夏休みの読書感想文に悩んでいる小学生は少なくないはず。どんな本を選べばいいのか、それすらも分からない子どもも多いだろう。
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読書のよさは、時間や空間を超えて、自分の知らない世界を疑似体験できること、それを通して、心が動くこと。読者に今までになかった考え方が備わり、さらに行動が変わった、という体験をすることもあるだろう。そんな体験を、ほかの人に伝えるのが、読書感想文なのだ。
もしも、本を読んで感銘を受け、行動が変わったという体験があるのなら、その本を選んで、感想文を書けばいい、そんな体験がないときは、“読書感想文にふさわしい本”を読んでみるのがいいだろう。
“読書感想文にふさわしい本”とは、つまり「自分の知らない世界を疑似体験し、そのことによって考え方や行動が変わった」という体験を引き出しやすい本のこと。たとえば、自分と同年代の人物が、別の境遇を生きた/生きていることについて書かれた本であれば、こんな感じで自分と比較することもできる。
●伝記で、偉人の子ども時代と自分を比較する。
●日本で戦前・戦中・戦後を生きた少年少女(つまり祖父母世代の子ども時代)と自分を比較する。
●外国など、自分とは違う境遇を生きている同世代の子どもと自分を比較する。
このような比較を通して、新しい発見をしたり、共感できるところを見つけたり、自分自身を相対化して、自分のおかれた環境に感謝の気持ちをもったり、さらには自分の考え方や行動を変える決意をしたり……そんな体験をしたら、それを「読書感想文」を通して、読み手(先生)に伝えてみよう。
出典:自分の知らない世界を知り、感動で心が動いた体験を伝える「読書感想文」 -ベネッセ教育情報サイト