「虫刺され」 子どもの皮膚トラブル

蚊の多い季節になると、子どもの虫刺され対策に頭を悩ませる親も多いようです。皮膚科と小児科の専門家である佐藤徳枝先生に、アドバイスをいただきました。



幼児は蚊に刺されて半日後に症状が現れることも

蚊に刺されて腫れやかゆみが出るのは、蚊の唾液(だえき)に含まれる成分にアレルギー反応を起こすから。この反応の現れ方は成長とともに変化していきます。蚊に刺された経験のない乳幼児は8~12時間経ってから症状が現れる「遅延型反応」。親は一晩経ってから子どもの肌が赤く固く腫れているのに気が付きます。まぶたや耳が赤く腫れて蚊に刺されたとは思いません。環境や個人により差がありますが、およそ5~7歳ごろになると蚊に刺された反応は早くなり、刺されてすぐ反応する「即時型反応」になります。


年齢によって変化する虫刺され反応

※反応の現れ方は個人差があります。以下はおおよその目安です。


子どもの場合、
○乳幼児期……遅延型反応
 8~12時間後に反応。大人よりも大きく腫れる。

○学童期……即時型反応
 刺されてすぐ腫れ、かゆみが起きる。



症状がひどい場合は受診しましょう

子どもの場合、虫刺されのあとをかきこわし、そこに細菌が感染して「とびひ」になるケースがよくあります。腫れに気付いたらすぐに虫刺され用軟膏を塗りましょう。虫刺されパッチを使用する場合は、長時間貼りっぱなしにしておくとかぶれることもあるので注意が必要です。
腫れやかゆみが強い場合は、早めに皮膚科を受診して。治療にはステロイド外用剤、抗アレルギー薬(内服薬)が有効です。



虫刺され予防は露出しないのがいちばん!

肌の露出をできるだけ少なくすることが、虫刺され予防の基本です。ほかには
○外遊びは虫の多い時間帯(夕方)を避ける。
○虫よけグッズを使用する。
といった対策になりますが、虫よけスプレーを使用する場合は、顔の周りは避けましょう。



Q うちの子は蚊に刺されただけで化膿してしまいます。なぜ?
A 蚊に刺された経験の少ない乳幼児は強い遅延型反応を起こします。虫刺されだけでは化膿しません。化膿するのは、かきこわして細菌感染するからです。幼い子が蚊に刺されて皮膚が大きく腫れてしまうのはめずらしいことではありません。虫刺されに気付いたら虫刺され用のステロイド入り軟膏を塗ってあげましょう。市販の子ども用軟膏にも、たいていはステロイドが入っています。かゆみがなかなか治まらず、かきこわしてしまうようでしたら、皮膚科を受診して。適切な塗り薬やかゆみ止めの飲み薬(抗アレルギー薬)などを処方してもらいましょう。


プロフィール

佐藤徳枝

東京医科大学卒業。同大学病院小児科、都立大久保病院皮膚科を経て東京都練馬区に佐藤皮膚科小児科クリニックを開業。小児科専門医で皮膚科にも精通した先生として厚い信頼を得ています。さらにクリニックには病児保育室も併設され、共働き家庭の強い味方でもあります。

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