試験のとき頭が真っ白に!息子のあがり性を何とかしたい[教えて!親野先生]

今週の相談

 

中学3年生の息子は、まじめでこつこつと勉強をしているのですが、結果が模試などに反映されません。聞くと「試験のとき頭が真っ白になってしまう」とのことです。このあがり性を何とかできないでしょうか?(ゆうパックさん)

 

【親野先生のアドバイス】

ゆうパックさん、拝読いたしました。

大事な本番に実力が出せるかどうかは、結果に大きく影響します。人生には、模試や試験だけでなく、発表会、演奏会、競技会、試合など、大事な本番がいろいろなところにあります。
本番に強くなることはとても大切です。ですから、人は勉強したり練習したりするときに、同時に本番で実力を発揮する方法も身に付けるように努めるべきなのです。

そして、実際に本番に強くなるための方法というものはあるのです。
でも、実際にはそれはかなり軽んじられています。
「勉強しなさい」という教師や親はたくさんいます。
「練習しなさい」という監督やコーチもたくさんいます。
でも、「本番で実力を発揮する方法を身に付けなさい」という人はあまりいません。

ですから、これから親子でその方法を身に付けるよう努力するといいと思います。
私の使っている方法を二つ紹介したいと思います。

一つ目は、呼吸法です。
呼吸というものは、人間の精神状態と密接に関係しています。緊張しているときは、いつの間にか浅くて短い呼吸になっているものです。ゆったりと落ち着いているときは、お腹を使った深くて長い呼吸になっています。
ということはつまり、呼吸を変えれば、精神状態を変えることができるということなのです。

ですから、緊張しそうなときや緊張しているときは、おなかを使った深くて長い呼吸を意図的にすればいいのです。実際にやってみれば、おなかを使った深くて長い呼吸をしながら緊張していることは不可能だということがわかるはずです。

そのときのコツは、苦しくならない程度に吐く息を長くすることです。そして、息を吸うとき(肺に空気を入れるとき)は、下腹、中腹、胸という順でふくらませながら吸うことです。
もちろんベルトは緩めにしておいてください。

目をつむって、出ていく息と入ってくる息にすべての意識を集めます。
そして、吐き終わって吸い始めるときと、吸い終わって吐き始めるときがいつなのか見極めようとします。これで雑念が消えて、くつろいでいながら意識も冴え渡り、集中力もあるという状態になります。
この呼吸法を、毎日の勉強のときに5分でもやってみてください。その日の勉強にも集中できますし、本番で実力を発揮する方法も身に付けることができるのです。

二つ目は、ヨガやストレッチです。
人間の体と心は一体です。緊張しているときは、いつの間にか体全体が固くなっているものです。ゆったりと落ち着いているときは、体全体も柔らかくなっています。
ということはつまり、体をほぐして柔らかくすれば、心もゆったり落ち着いた状態にできるということなのです。

ですから、緊張しそうなときや緊張しているときは、ヨガやストレッチを意図的に行えばいいのです。実際にやってみれば、ヨガやストレッチで体をほぐしたあとは、心もとてもリラックスしていることがわかるはずです。

これも、毎日の勉強のときにやってみてください。始める前でも、少し疲れたときでもいいと思います。続けていれば、だんだんコツがわかってきます。

本番のときには、前の日の夜や、家を出る前にやるといいでしょう。そして、ぜひ本番前の会場でもやってください。
もちろん、寝っ転がることはできませんが、立ったままやれるものはいくらでもあります。
特に、首の後ろを伸ばしたり、両手を空に向かって伸ばして背伸びしたりするのは気持ちがいいものです。これでかなりリラックスできます。

私もテレビに出る前や講演の前などに、この二つを必ずやります。また、そのような本番前のときだけでなく、日常生活でもよくやっています。緊張、不安、イライラ、ストレス、疲れ、いろいろなことに応用できます。

若いころからずっとやっていますが、本当にこの二つを身に付けておいてよかったと、いつも思います。私の人生にとって、なくてはならないものです。
ぜひ、親子でこの二つをやってみてください。きっと、すばらしい恩恵があると思います。

私ができる範囲で、精いっぱい提案させていただきました。少しでもご参考になれば幸いです。ゆうパックさん親子に幸多かれとお祈り申し上げます。

プロフィール

親野智可等

親野智可等

教育評論家。23年間の教員生活のなかで、親が子どもに与える影響力の大きさを痛感。その経験をメールマガジンなど、メディアで発表。全国の小学校や、幼稚園・保育園などからの講演に引っ張りだこの日々。

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