小2の息子が友達に誘われ万引き。注意したけど……【前編】[教えて!親野先生]

今週の相談

 

小学2年生の息子が、近所の同学年の友達と遊んだときのできごとです。近くのスーパーへ二人で行き、息子は友達にお菓子を取ってくるよう強要され、拒否できずに万引きをしたようです。でも、万引きした物はすでに食べたようでありませんでした。帰宅後、話を聞いて怒り、その友達とも遊ばせていません。一応、息子と話はしたのですが理解できてるのか……、誰にも相談できず困っています。いいアドバイスお願いします。

(トマピーくん)

 

【親野先生のアドバイス】

トマピーくん、拝読いたしました。

これは、親としてはとても辛くて頭の痛い問題ですね。でも、ここで冷静になって、しっかりした指導をすることが大切です。そうすれば、これをいい薬にすることができます。「災い転じて福となす」ことができるのです。

この場合は、まずしっかりと事実を確認することが必要です。万引きはこの1回だけなのか? 本当に友達に強要されて万引きしたのか?

万引きは1回だけと言っていたのに、よく調べてみると何回もやっていたということは実際よくあることです。見つかったときに「もう何回もやっている」と自分から言う子はほとんどいません。何回もやっている子でも、たいていの場合「これが初めてだ」と言います。ですから、もう一度、子どもにこれが初めてなのか、何回もやっているのか、聞くことが必要です。

また、自分でやったのに「友達に言われてやった」と言う子もよくいます。これは、非常に多い言い訳の一つです。ですから、これについても事実を確認することが必要です。

ただ、子どもに聞く場合、聞き方には細心の注意が必要です。次のような言い方は絶対にやめてください。

「本当に1回だけなの? あなたは嘘つきだから信用できない」
「1回であるはずがないでしょ! あなたが嘘をついてるのはわかってるのよ」
「友達のせいにしてるけど、本当は自分でやったんじゃないの? 怒られるのが嫌だから、友達のせいにしてるんでしょ?」

このような言い方は、子どもの人格そのものを否定するものです。こういう言い方をしてしまうと、その言葉がいつまでも子どもの心に残り、後々まで尾を引くことになります。このような言い方では、たとえ事実がわかったとしても、もっと大切な部分で親子関係に大きな傷を残すことになってしまいます。

次のような言い方にしてください。

「お母さんに本当のことを話してね。本当のことを話すことで、もう二度とやらないって決意ができるんだからね」
「○○は、お母さんに本当のことを話してくれるって信じてるからね」
「他にもやっているなら、今言ってね。○○は正直な子だって信じてるよ」
「正直に言ってくれればお母さんうれしいよ。お母さんは○○を嫌いになんかならないからね」


それと、子どもの持ち物をもう一度調べてみる必要もあるかもしれません。もしかしたら、隠してあるものが見つかるかもしれませんし、食べ殻がゴミ箱に残っているかもしれません。

子どもを疑いたくない気持ちはわかりますが、「初めて」という言葉や「友達に言われて」という言葉をうのみにしないほうがいいと思います。

調べてみたら、子どもの言うとおりだったということになるかもしれません。または、少し嘘を言っていたということになるかもしれません。でも、このようにしても、真相がわからないことはおおいにあり得ます。でも、真相を知るための努力は絶対に必要です。それでないと「嘘を言えばそのままとおる」と思ってしまいかねません。

でも、その際、子どもとの信頼関係を損ねるような言葉や調べ方は慎んでください。

プロフィール

親野智可等

親野智可等

教育評論家。23年間の教員生活のなかで、親が子どもに与える影響力の大きさを痛感。その経験をメールマガジンなど、メディアで発表。全国の小学校や、幼稚園・保育園などからの講演に引っ張りだこの日々。

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