家庭訪問で聞いた学校での息子の話にショックを受けました[教えて!親野先生]

今週の相談

 

先日の家庭訪問で、小学校3年生の息子の学校での様子を聞いて驚きました。授業中に、隣の子とふざけあったりすること、給食を自分が食べ終わった後、「ごちそうさまでした」のあいさつの前に立ち歩くこと、セロハンテープを先生の机の引き出しに貼っていたずらをしたこと。先生にいたずらを注意されても「いいの。いいの」とあまり悪びれないこと。小学校1、2年生ではしなかったことを、今になってしているということに、ショックを受けました。いい面もたくさん見てくださっていたのですが、私の子育てにどこか間違いがあるのではと思っています。(ひろりんさん)

 

【親野先生のアドバイス】

ひろりんさん、拝読いたしました。

考えられる原因は三つあります。

一つ目として、新しい担任の先生がマイナス思考の人だということが考えられます。そういう先生の場合、子どものマイナス面に目がいきやすく、親にもそういう話を多くすることになります。子ども自身は1、2年生のときとそれほど変わっていなくても、先生の見る角度が違えば、親に伝えられる話も違ってきます。

このような場合、ご相談のお子さまだけではなく、どの子についてもマイナス面の話をたくさんすることになります。ですから、お子さまが他の子に比べて特に問題行動が多いというわけではないということになります。

二つ目として、1、2年生のときも本当はそうだったけれど、担任の先生が親に話さなかっただけということも考えられます。一つ目と似ているようですが、違いがあります。この場合は、1、2年生のときも他の子より問題行動が多くあったけれど、それについて担任の先生が親に話さなかったということです。

三つ目として、1、2年生のときはしっかりできていたのに、3年生になったら変わったということも考えられます。その理由には、次のことが考えられます。

(ア)家庭環境の変化によるもの
   何らかの理由で親が手をかけられなくなったなどです。
(イ)新しい友達の影響によるもの
   新しく同じクラスになった友達から影響を受けて、子どもが変わることもあります。
(ウ)先生の指導方法に問題があるもの
   新しい先生の指導に問題があれば、子どもは当然落ち着かなくなってきます。

以上のことが考えられますが、いくつかの理由が重なっていることもあり得ます。

一つ目の「担任の先生がマイナス思考の人だった場合」については、他の子どもの保護者に、どんなことを言われたかを聞いてみればわかると思います。または、その先生が以前受けもっていた子どもの保護者に聞いてみるのもいいでしょう。もしかしたら、どの子もどの子も、マイナス面をたくさん言われているかもしれません。

そして、保護者たちみんなが、それぞれ密かに悩んでいるのかもしれません。そういう先生だとわかれば、お子さまのマイナス面を言われても割り引いて考えることができるようになります。

二つ目の「担任の先生が親に話さなかっただけという場合」については、1、2年生のときの担任の先生に、その頃の様子を聞いてみるといいでしょう。または、同じクラスの子に、お子さまのことをそれとなく聞いてみるのもいいと思います。

でも、1、2年生の授業参観のときに既に何度も見ているはずですから、学校でのお子さまの様子もある程度わかっていると思います。そのとき、保護者がそれほどお子さまのことが問題だと感じていなかったのでしたら、この二つ目は可能性は低いのではないでしょうか。

もちろん、親のことが怖くて参観日だけはしっかりしていた、と言うなら話は別ですが。この年齢は、こういう子もけっこう多いので、あり得ないことではないのです。

親があまりにも怖くて、家にいるときや参観日はしっかりやるという子は、実際にいるのです。もしこれに心当たりがあるようでしたら、今のうちに方針を改めることを強くお勧めします。このような場合、子どもたちは例外なく親への愛情不足を感じているからです。

家でおおいにかわいがってやり、穏やかな気持ちでゆったり安らかに過ごさせて、親の愛情を実感できるようにしてやってほしいと思います。

三つ目の「3年生になったら変わったという場合」。
(ア)家庭環境で何か変化がなかったか考えてみてください。父親の帰宅時刻が遅くなり触れ合いの時間が減ったとか、母親が新しい仕事を始めて手をかける時間が減ったとか、低学年から中学年になったと思って急に手を離してしまったなどです。

こういう変化は、子どもの学校での行動に大きな影響を及ぼします。もし、これが原因とわかれば、家庭でできる手立てを講じる必要があります。親は大したことでないと思っていても、実は子どもにとって大きな影響を与えていたなどということは、すごくよくあることなのです。ですから、一度振り返ってみることは必要だと思います。

(イ)新しい友達の影響を考えてみてください。新しく同じクラスになった子の影響を受けて、それまでやらなかったことをするようになることはよくあることです。特に、中学年は、友達の影響を強く受ける年代ですから、大いにあり得ることです。もし、これが原因とわかれば、担任の先生に対応をお願いする必要があります。

(ウ)先生の指導方法に問題があるということがないか考えてみてください。それについても、前述のように、他の子の保護者のかたやその先生が以前受けもっていた子の保護者のかたに聞いてみるといいでしょう。

残念ながら指導方法に問題があるということがわかり、それが許容できないほどのものであれば、何らかの対処が必要になります。担任の先生に指導方法の改善を依頼するとか、校長に対処を依頼するなどです。

そうなってくると、個人ではなく学級PTAとして依頼するほうがいいかもしれません。


私ができる範囲で、せいいっぱい提案させていただきました。少しでもご参考になれば幸いです。ひろりんさん親子に幸多かれとお祈り申し上げます。

プロフィール

親野智可等

親野智可等

教育評論家。23年間の教員生活のなかで、親が子どもに与える影響力の大きさを痛感。その経験をメールマガジンなど、メディアで発表。全国の小学校や、幼稚園・保育園などからの講演に引っ張りだこの日々。

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