目標を立てることの難しさ

 

小泉浩明先生(森上教育研究所研究員)


 継続的に学習することは、なかなか難しい。特に最近は難しくなってきていると感じるのは、学習のための動機付けが希薄になっているからである。つまり、掲げるべき目標の意義付けが難しくなっているのだ。ひと昔前はこれが比較的簡単だった。大学受験の指導をする場合でも、生徒は「東大に入りたい」「早慶に入りたい」が前提であって、我々はそのための方法論を教えるだけで事足りた。まじめに取り組めば合格したし、不足した生徒は落ちた。非常に単純明快である。しかし、今は違う。本人と一緒に、まず目標から考えなければならないことが多くなった。つまり勉強する意義、上位の大学に行く(またはほかの道に行く)意義を生徒が納得しにくくなっているということだ。

 ところで、偏差値や上位大学への進学率が高い学校は何が良いのであろう。その学校のカリキュラムなのか、先生なのか。あるいは指導法や使用教材なのか。私としては、一番重要なのはその学校の“雰囲気”であると確信する。つまり友達である。例えば勉強するのがあたり前の学校と、そうではない学校では、本人の資質以上に自分で勉強する習慣の付き方が違ってくる。より偏差値の高い学校に入ったのは、そのためであると言っても過言ではない。

 さて進学した中学の生徒達の雰囲気が「勉強してあたり前」でない場合はどうすべきか。高校でほかの学校に進学するのも方法であろう。しかしそのためにもお子さまは、コツコツ勉強しなければならないが、単に“勉強しなさい、勉強しなさい”と言ったり、塾に無理やり入れても効果は薄い。一番大切なことは、目的意識を持たせることである。つまり、なんのために勉強すべきなのか。勉強しなければどうなるのかを、お子さまと一緒に真剣に話し合うことである。これが自主的な学習の第一歩と言えるかもしれない。

プロフィール

小泉浩明

小泉浩明

桐朋中学・高校、慶応大学卒。米国にてMBA取得後、予備校や塾を開校。現在は平山入試研究所を設立、教材開発など教務研究に専念。著作に「まとめ これだけ!国語(森上教育研究所スキル研究会)」などがある。

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