試験後のアフターケアが中学生活のスタート

 

小泉浩明先生(森上教育研究所研究員)


 入試が終わってから中学が始まるまでの期間は、お子さまにとって大切な時間と言える。第一志望の学校に合格できた場合は、それこそ天下でも取ったような気持ちになっているだろうし、残念ながらそうでない場合は、なんらかの負い目を引きずっている可能性がある。いずれの場合も、アフターケアが大切である。まず意気揚々組のお子さまには、これから入る中学にはいろいろな意味で、すごい子がたくさんいることを伝えるべきであろう。彼らは選抜試験を突破してきたわけだから、ある一定レベル以上の学力の生徒が集まってきている。当然と言えば当然の話だが、そのような友達を目の当たりにすると「世の中にはすごいやつがいるなぁ」とびっくりするであろうし、そう思うことは自分を見つめる上でも大切なことであるからよく話をしておくと良い。

 さて悶々としているお子さまに対しては、すでに試験は過去のものであり、これから中学生というスタートが始まることを自覚させたい。中学受験は(あるいは大学までの受験と言って良いと思うが)、努力と戦略によって良い結果が得られる可能性が高い。そしてもし結果に満足が得られない場合は、何か足りないものがあった可能性がある(もちろん運・不運ということもある)。努力なのか、時間なのか、あるいは戦略を含む方法なのかなどの原因を、一度は真剣に考えてみる必要がある。そして考えがまとまったら、きれいさっぱり忘れて、新しい中学生活に夢を膨らませたい。これをうやむやにしておくと、むしろ負い目を引きずってしまう場合がある。

 なお春休みにぜひやっておきたいことのひとつは、本を読むことである。しかも岩波ジュニアレベルの中学生を対象にした本が望ましい。中学生になると論理的な思考が要求されるので、時間がたっぷりある春休みこそ、受験という枠組みから離れた読書をしたいものである。

プロフィール

小泉浩明

小泉浩明

桐朋中学・高校、慶応大学卒。米国にてMBA取得後、予備校や塾を開校。現在は平山入試研究所を設立、教材開発など教務研究に専念。著作に「まとめ これだけ!国語(森上教育研究所スキル研究会)」などがある。

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