各学年・教科ごとのノートの使い方を教えてください[教えて!親野先生]

今週の相談

 

各学年ごと、各教科ごとに、望ましいタイプのノートを指定されますが、指定に合わせても肝心なノートの使い方の指導がないのです。各学年・教科ごとの好ましいノートの使い方を教えていただけますか。(きいくんママ)

 

【親野先生のアドバイス】

きいくんママさん、拝読いたしました。

どの教科でも、ノートの使い方はとても大切です。その上手下手で、学力の伸びにも影響が出てくるからです。

ご相談は「各学年・教科ごとの好ましいノートの使い方を」ということですが、ここでは個々のものを詳述することは不可能です。そのためには、本を1冊書く必要があります。ですから、各学年に共通することを提案させていただきたいと思います。

ノートの使い方には、絶対に守るべき基本的なことがいくつかあります。それを身に付けるだけで、どの学年や教科においても、かなり上手にノートが使えるようになります。なぜなら、すべてはその基本の応用に過ぎないからです。

どの教科でも常に心がけるべきことは、見やすくするということです。見やすいとは、言い換えると構造的だということです。つまり、どこが学習問題で、どこが自分の考えで、どこが他の人の考えで、どこがまとめで、どこが○○で、どこが□□で、などということが一目でわかるということです。

そのためには、どのような工夫が必要になるのでしょうか?まず第一に必要なのは、書くときに「間をあけて書く」ことです。たとえば、学習問題と自分の考えの間には1行分の間をあけることが必要です。自分の考えと他の人の考えの間にもそれが必要です。

「間をあけて書く」ことで、それぞれが一かたまりになって見やすくなるのです。でも子どもたちは、これがなかなかできません。大人がその必要性を意識して教えることで、初めて身に付くのです。

今、1行分の間をあける必要性を述べましたが、勉強の中身が大きく変わるときには2行か3行分あけることも必要です。たとえば、国語で「ごんぎつね」の感想を書いてから、わからない言葉の意味調べに変わったときなどです。

さらにもっとたくさんあけることもあります。勉強の中身がまったく変わるときなどには、書いている途中のページの残り部分をすべてあけたままにすることもあります。そして、新しいページに移るのです。たとえば、社会で工業の勉強から農業の勉強に変わるときなどです。

構造的にして見やすくするための工夫の2つ目は、線で囲むということです。たとえば、よく使われるのが、学習問題全体を四角く囲むという工夫です。こうすることで、どこが学習問題か一目でわかるようになります。

工夫の3つ目は、字の大きさを変えるということです。たとえば、よく使われるのが、単元名やタイトルを大きく書くという工夫です。「日本の工業」「ごんぎつね」などという、その勉強の一番最初のところを大きく書くのです。ノートの罫線の2行分くらい使って書くことが多いようです。

工夫の4つ目は、縦横を揃えて書くということです。たとえば、算数のノートに1問目をやったとき、問題の番号と式と筆算と答えを書いたとします。そうしたら、2問目をやるときには、1行分の間をあけた後で、1問目と同じ縦の通りに問題の番号を書かなければなりません。まず番号の位置を揃えることで、式の位置も筆算の位置も答えの位置も揃うことになるからです。

筆算だけをずっとやっていく場合は、ノートを横に使っていくことになります。その場合は、まず番号の横の通りを揃えるようにします。そして、何問かやった後でノートの下に進むときには、縦の通りも揃えることが大切です。

これらが、絶対に外せない基本的な事柄です。これらに気をつけていれば、整然とした美しいノートが作れるようになります。

ただし、ノートの使い方の上手下手は、整理整頓の上手下手とかなり相関関係があります。整理整頓が苦手な子がなかなかうまくならないのと同じように、ノートの使い方もなかなかうまくならない場合もあります。ですから、あまりむきになりすぎないようにしてくださいね。

私ができる範囲で、精いっぱい提案させていただきました。少しでもご参考になれば幸いです。きいくんママさん親子に幸多かれとお祈り申し上げます。

プロフィール

親野智可等

親野智可等

教育評論家。23年間の教員生活のなかで、親が子どもに与える影響力の大きさを痛感。その経験をメールマガジンなど、メディアで発表。全国の小学校や、幼稚園・保育園などからの講演に引っ張りだこの日々。

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