複数担任制、少人数指導に92.0%が「賛成」

期間 2005/08/03〜2005/08/10 有効回答数778人

教育発見隊アンケートの回答を見ていると、現在の学校教育への不安や 不信を感じさせる回答が目立ちます。そこで今回は「教育改革について 」と題し、義務教育について今後どうあるべきかを伺いました。

半数以上が知らない中教審の議論

現在、中央教育審議会(中教審)で義務教育についてさまざまな議論がなされています。このことについてどのくらいの認知があるものなのでしょうか? 全体では47.5%が「知っている」と回答していますが、お子さまの学齢別に見てみると、義務教育期間中である小学生の子をもつ保護者や義務教育を控えた小学校入学前の子をもつ保護者のほうがむしろ「知らない」という結果になりました。

現在、義務教育のこれからの方向性について中央教育審議会の義務教育特別部会で様々な議論がなされています。この「義務教育特別部会」(中教審)の審議が進んでいることはご存知でしたか?(数値は%)


「クラスの少人数化」「土曜日の授業復活」には過半数が興味あり

「義務教育改革に関する以下の論点の中で、特に興味関心のあるテーマはどのようなものですか?(3つまで)」の問いに対して、過半数が「クラスの少人数化」(61.4%)「土曜日の授業復活」(54.5%)を選択。以下、「習熟度別指導などの導入」(44.1%)「小学校での英語の導入」(40.9%)と続きます。

「義務教育改革に関する以下の論点の中で、特に興味関心のあるテーマはどのようなものですか?(3つまで)」(数値は%)



学校は人手不足?「複数担任制や少人数による指導」に92.0%が「賛成」

以下のグラフにありますように、いくつかの項目についての賛否をうかがったところ、「複数担任制や少人数による指導」は「賛成(65.7%)」+「まあ賛成(26.3%)」を合計すると92.0%にもなります。自由回答と合わせ読むと、保護者の方から見ると学校の先生は人手不足と感じていることがうかがえます。

「授業や学習指導に関して、ご意見をお聞かせください。」(数値は%)



フリーアンサーより---教師の「数」と「質」に問題意識が目立つ

複数担任制や少人数による指導を望む回答をいくつかピックアップしたところ、現状のままでは無理があると感じられている回答が目立ちました。また、ここにはあげませんでしたが、「同じ学校内でも教師の指導力に差があるのが問題」などと教師の「質」を問題視した回答も見られました。

  • 全ての生徒に目が行き届くよう30人学級の実現を希望します。


  • 複数担任制が必要。長女(小学2年生)のクラスは11人と少人数だが、ADHDの子が2人いる。担任1人ではとても手がまわらない。少人数クラスであろうと、なかろうと、必要なら複数担任制を導入するべきだと思う。


  • 子の中学校は6クラス238名というマンモス校です。39〜40名という1クラスは落ち着きが無く集中に欠けます。やはり少人数制の授業を求めます。そして各学年3〜4クラスの学校の規模にしてもらいたいです。


  • 授業に複数の先生が関わるなど、一人の教師の負担を減らしたほうがよい。なんでも、担任の先生まかせというのは、無理があると思う。


  • もっときめの細かい授業や指導をしてほしいけれども、現状の教員数では、無理があると思う。教員数の増加は必要不可欠だと思う。ただし、新卒の教師ばかりをふやすと、ひずみが生じると思うので、社会人経験者など、幅広く分野から教員を募るような形にして欲しい。


  • 情報があふれ、子どもたちの家での過ごし方もそれぞれ違うので、少人数制や、達成度別にして対応してほしい。


複数担任制や少人数による指導を実現するためには、教師の増員が必要でしょうし、増員となると、それを支えるお金の問題もあることでしょう。近いうちに教員不足が深刻化する心配もあります。

現在、国の義務教育費の7割が教職員人件費ですが、この人件費を今まで国の予算で半分、地方で半分出していました。これを全て地方予算に委ねようという議論があります。これについては「国」も負担すべきという意見が大多数を占めています。

  • 義務教育は国が予算を確保し、全国どこでも同じ水準で教育が受けられるようにすべきである・・・81.5%
  • 各都道府県で、その地方にあった教育施策を行いやすくするために地方に財源を委譲すべきである・・・18.5%


ほかにも、「習熟度別」「週休二日制」「地域格差」「小学校からの英語教育」などさまざまな観点での回答が集まりました。回答者のみなさんにとって非常に問題意識の高いテーマであったことを感じます。編集部では教育改革について再度アンケートを実施しますのでメンバーのみなさまの積極的なご参加をお願いいたします。

  • 個人の習熟度に応じた授業になっていない。遅れのある子を引き上げるために、授業の進度が遅れており、理解している子どもは時間をもてあましている。それが「授業態度が悪い」とか「意欲がない」と評価されており、納得がいかない。


  • どんどん学校の授業時間が減り、反復復習の時間が足りなくなっている。特に漢字学習では字形や筆順、意味などの基本が押さえられておらず、日本語の意味理解ができなくなってきている。このような状態なのに英語を取り入れるなど本末転倒であると思う。


  • 土曜日の授業は、復活させるべきだと思います。週休5日になったため、平日がとても忙しく、遊ぶ時間もないほどです。学習内容も削減されていて子ども達にはとても良い状況とは思えません。


  • 土曜日を元に戻したからといって、子どもたちの勉強の内容も戻るものなのでしょうか?それも疑問です。


  • 地方差が出るのは、転勤が多い子どもたちにはすごく負担になると思う。教科書も統一して、全国同じレベルのほうが安心できると思う。


  • 英語も必要だとは思いますが、日本語をまずはしっかり学んで欲しいです。まともな日本語も知らないのに、英語なんて・・・ちょっとおかしいと思う!

いただいたご意見ご感想

  • 義務教育は、国の予算で全国同じ水準に維持すべきとの意見が80%以上ですが、これでは、何時までも地方自治の意識は育たないと思います。現状維持の考え方で、俗にいう”親方日の丸”です。地方分権は、教育分野からも行うべきで、その地域の住民が、市や教育委員会任せにせず、もっと教育に関心をもって積極的に意見を述べ、学校と関わって行く必要があると思います。学校への管理、運営にも関われるようになって来ておりますので、そのようにすることも必要と思いますし、学校の校庭の樹木の手入れ等を行うことも必要かと思います。校長を公募したり、校長の教育方針を公表して、それに共鳴する先生を公募している学校も有ります。

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