ルールを作るときに、勉強の時間を増やすためにゲーム・スマホの時間を減らしていませんか? 勉強かゲーム・スマホかの二択にするのは失敗のもと。使える時間を親が独断で決めてしまうのも危険信号です。
「ゲーム・スマホ OR 勉強」の二択をやめる
「そんなにゲームをしたら勉強する時間がなくなるじゃない」と言ってしまうと、子どもは「勉強をしなければいけないからゲームの時間を減らされる」と感じて勉強が悪者に。ゲーム・スマホの時間は勉強の時間とセットにせず、それぞれに必要な時間を考えて。食事や入浴、習い事など放課後の時間割りをきちんと立てて無理のない計画にすることが大切です。
ルールの最後は子どもに決めさせる
時間の設定は子どもがちゃんと楽しんで満足するのにどの程度の時間が必要か、楽しみを先にしたいか後にしたいかなどを理解していないと、結局「守るのは最初だけ」になってしまいがち。子どもとよく相談して、最後は子どもに決めさせて。理想を追うより、子どもの意見を尊重したルールが子どもも守りやすく親の負担も少ないでしょう。
ルールを「決めたら守れるもの」と考えていませんか? 守れないときは、その理由を探したり、守れる工夫を考えたりすることも必要です。一方的に叱ったり禁止したりしても、いい結果には結びつきません。
「ルールを守る必要性」を伝え、やめやすいサポートを取り入れる
いきなり取り上げたり禁止したりすると、親がゲームを嫌っていると感じ反抗心も生まれてしまいます。「自分をコントロールする力をつけることが大事」「やめられないとこんなリスクがある」など、ルールを守る必要性を伝えましょう。数分前に予告をしたり、自分でタイマーをかけたり、自分から守れたときにポイントをつけるなど、やめやすいサポートも取り入れてみて。
誘惑されにくい仕組みを作る
現役東大生の小学生時代の話では、ゲームを自分の部屋に持ち込まない、スマホを使える場所を決めるといった工夫が効果的だったよう。また、脳科学的には、楽しみが限られていると依存しやすくなるので、他に楽しみを見つけるのもよさそう。特に、運動は脳が鍛えられ、集中力が上がり、邪魔なものを遠ざける力がつくのだとか。
ルールを決める理由や使い過ぎのリスクについて、漠然とした伝え方をしていませんか? 具体的な説明をしないと、子どもには伝わりません。親が子どもの気持ちを理解していないことも、すれ違いの原因に。
なぜやめられないかを理解する
親が同じゲームやアプリを使ってみて、その楽しさや必要な時間、やめづらさなどを理解していると適正なルールが立てやすくなります。学びのきっかけになったり、世界が広がることもあるので、単に悪いものと考えないことも必要かもしれません。親がわかってくれているという信頼感は、子どもの「ルールを守ろう」という気持ちを強めます。
ゲームやスマホのリスクを、保護者自身が話せるようになっておく
ゲームには依存症のリスクがあり、成績や生活習慣への影響も。また、オンラインゲームでは、友だちや知らない人との間でトラブルが起こることや、知らずに高額の課金をしてしまう可能性があります。実例や注意点を知り、ゲームの設定をよく確認しておきましょう。使用を制限するだけでなく、危険性について子どもに伝えておくことも大切です。