子どももスマホ老眼に!? 親子でできる予防法

近年危険性が叫ばれている「スマホ老眼」は、大人はもちろん、子どもにも起こる目の不調です。スマートフォンの見過ぎやゲームのやりすぎによって、近くのものが見えづらくなる状態ですが、夕方に近くのものが見えづらくなる「夕方老眼」や、週末になるにつれて見えづらさがひどくなっていく「週末老眼」も同じメカニズムです。スマホ老眼の対処法と予防法とは? 

スマホ老眼はなぜなるの?

ものが見えづらい目の異常は、「屈折異常」と「調節異常」に分けられます。屈折異常(近視、遠視、乱視)は、水晶体(目のレンズ)を通った光のピント(焦点)が網膜にピッタリ合わず、網膜の手前や後ろでピントが結ばれてしまうため、網膜にはぼやけた画像が映り、それが脳に送られるために起こります。近視は網膜の手前で、遠視は網膜の後ろでピントが結ばれてしまっている状況です。また乱視は、ピントが正確にどこの位置にも結ばれないために、ものがぼやけて見えます。

調節異常は、おもに老眼を指しますが、水晶体の老化(水晶体が硬くなる)で水晶体の弾性が少なくなり、水晶体屈折力が増加しないためにピントを調節する機能が衰えた状態です。よく「近くが見えにくいのが老眼」と考えられていますが、近くが見えにくくなることで自覚する人が多いためにそう言われています。しかし実は、老化によって近くも遠くも見えにくくなった状態のことを指します。

スマホ老眼は、若いのに(水晶体の弾力があるのに)、近くのものを見るのが困難になっている状態です。つまり、スマートフォンなどの小さなモニターが近くでは見えにくくなり、ついモニターを遠ざけてみてしまうような状況です。この原因は、水晶体の老化ではなく、水晶体を支えている毛様体という筋肉の異常によると考えられます。つまり、毛様体筋という目の筋肉の疲れによって、水晶体の厚さをコントロールできない状況に陥っているため、まさに老眼と同じような症状を起こしているのです。

ところで、「私は近視だから、老眼にはならない」と言う人がいます。残念ながらそれは間違いで、そのような人でも40歳代後半になれば、近くは見えるけれども、遠くがさらに見えなくなっている(近視化が進んでいる)はずです。つまり、毛様体筋の疲れにより、近くも遠くも見えにくくなっているのです。

毛様体筋の疲れが子どもに起これば、その子の近視化は進みますし、更には、遠くも近くも見えにくくなります。悪化しすぎてしまうと、メガネ等で矯正しても視力が出ない「弱視」になってしまう場合もあります。眼科専門医によると、最近の小児の目の異常は、実はこのパターンの弱視が多いと考えられているそうです。

スマホ老眼を予防するために気をつけたいこと

スマホ老眼を放っておくと、大人なら本物の老眼になるのが早くなります。子どもは前述したように、更に視力が悪化(弱視化)してしまいます。また大人子どもを問わず、頭痛、不眠といった全身の状態の悪化にもつながります。そこで、そうならないために、日頃から次のことを心がけてください。

まず、モニターを見すぎて目が痛いときは、お湯につけたタオルを絞った蒸しタオルで目元を温めるといいでしょう。

そして、目を使ったら必ず休むことが大切です。具体的には、子どもだったらモニターを45分見続けたら15分休む、大人でも最低10分は休むようにしてください。

スマートフォンやゲーム機、パソコン、テレビ等が発する光(ブルーライト)が目に、とくに網膜に悪影響を与えるのではないかということも言われていますが、まだ研究段階ではっきりしたことはわかっていません。しかし、ブルーライトを避ける意味でも、目を休めることはとても大切です。

目の休め方は、遠くを見たり、目をつぶったりするといいでしょう。遠くを見る場合でも、何かに意識を集中して見続けることは避けてください。外の景色、木々などをボーッとみるのがおすすめです。

また、近くを集中して見続けると、まばたきの回数が減り、ドライアイにもなりがちです。ドライアイは、スマホ老眼や目の疲労を進めます。モニターを見るときは意識してまばたきをする癖をつけたり、目のうるおいをキープする目薬などを使うといいでしょう。エアコンを使うと部屋が乾燥しますので、加湿器などを使うのもおすすめです。

さらに、お子さまと一緒に屋外に出て、体を動かす習慣をもってはいかがでしょうか。屋外に出ると、モニター等、近くを集中して見ることが減ります。また運動をすると血のめぐりがよくなるため、目の健康にも効果的です。

監修:河合眼科 院長 河合 功 医師

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