【高校生保護者向け】「うちの子、授業についていけていない・・・?」と感じたら。【2022年春、知っておきたいこと】

新学期が始まりました。高校生のお子さまは通常授業が始まり、気持ちも新たに張り切っていることと思います。

ただ、がんばるお子さまの様子を見て「うちの子、高校の授業についていってない……?」と感じたら、どんな風にサポートすればよいのでしょうか。

高校生を相手に、あまりガミガミ言いたくはないものの、ニガテ意識が定着してしまう前になんとか力になりたい……。
保護者はどういうアプローチをすればいいのか、一緒に考えてみましょう。

【2022年春、知っておきたいこと】特集
1)感染が身近な今、子どもの心のケアに必要な2つのポイント
2)【オンライン授業】「やる気」「学習効果」を左右する保護者のかかわり方
3)イライラが続いていませんか。怒りを生まない工夫と対処法
4)ニガテを作らないために今からどうする?
5)休校などで勉強のペースが乱れ、苦手が山積みに…今すぐやるべき対策とは
6)コロナ禍の影響で深刻なストレスを抱える子どもたち 家庭で必要なケアとは?
7)【小学校高学年~中学生保護者向け】「うちの子、授業についていけてない…?」と思ったら。
8)【高校生保護者向け】「うちの子、授業についていけてない…?」と思ったら。←今回はココ

この記事のポイント

1.本当に授業についていけない状況か?

もしこれから本格的に授業が始まって、心配な場面があったとしても、4月の段階では「ついていってない」と判断しなくても、大丈夫です。

新しい科目に慣れなかったり、クラス替えや担当の先生が変わって授業のスタイルもこれまでと全然違うなど、最初は環境変化に不安や戸惑いがあったり、どんな風に進んでいくのか様子を見ているところもあるのかもしれません。

「ここは安心できる環境だ」と思えるまでは緊張感もありますし、新しい人間関係になじむことで頭がいっぱいで授業の内容がなかなか頭に入ってこないとしても、時間の経過と共に解決できるはず。

また、最初は授業を進めるスピードが速すぎると感じたとしても、慣れてくればそれが当たり前になってきます。

焦って「授業についていけないの?」と問い詰めてしまうと、本人も「自分は授業についていけないんだ」と思い込んでしまうかもしれません。「まだ始まったばかり」と様子を見ながら、本当にそれは課題なのか見極めながら気長に見守ってあげるといいですね。

また、本来は奨励すべきではないかもしれませんが、高校生になると「受験で必要な科目」かそうでないかで、本人の中でも優先度が全然変わることもあります。
高1、高2の間は特に英語と数学の優先度が高く、そこに時間とエネルギーを集中するため、戦略的に他の科目は多少「省エネ」モードにしている、という場合も。

一方で、推薦での大学合格をめざしているお子さまにとってはすべての科目で一定の成績を取る必要があるので、「ついていけてないかも?」という不安があるとしたら早めに対処が必要になります。

本人にとってのその科目の優先度によって深刻度も変わってくるので、どのように考えているのか一度聞いてみてもいいですね。

2.授業についていけない「原因」を一緒に考える

とはいえ最初でつまずいてしまうと、雪だるま式にわからないことが積み重なってしまうのではないかと心配になりますよね。早め早めに対処することでニガテにならずにすむこともあります。
そこでお子さまが実際に授業でつまずきを感じているのであれば、まずその原因を一緒に考えてみましょう。

たとえば、その授業を何度か休んだ、コロナの関係で前年度の授業の進度に差が出ている、先生の教え方が合わないと感じてしまう、オンライン授業に慣れないままニガテが残ってしまった……といった外的要因なのか?
今習っている分野が難しくて理解できない、そもそも基礎が身に付いていない、学習量が足りていない、などのように学力に要因があるのか? によって対処法は違います。

外的要因の場合、コロナ禍でペースが乱れてしまったことに不安を持っているのかもしれません。
保護者のかたはたとえば「どうすれば取り戻せるか、そのために何をすればいいか、考えてみようか」など、お子さんが対策を考えることを促すような声かけがオススメです。
その際にお子さんから「そのために解説動画が見られるアプリを利用したい」「この教科だけ個別指導を受けたい」などの具体的な対応策について相談があれば、どこまで対応してあげられるか話し合うといいですね。

学力に要因がある場合は、新しい環境でこれからより忙しくなる前に、学習習慣をつけるのがまずは大事。
たとえば「わからないところをそのままにせず、見直しするかどうかが、あとで大きな差になるっていろんなところで聞くけれど、あなたはわからないところがあった時に何を使って確認するか、決めている?」など、習慣化に向けた気付きになるような声かけがオススメです。

漠然と考えるのではなく現状とそれを引き起こしている原因を分解することで、「毎回復習に取り組む」「予習をしっかりする」「前の学年まで戻って基礎固めをする」「わからない問題が見つかったら何の参考書を見るか、誰に質問するか決める」など、お子さま自身が対応策を見つけられるはずです。

受験生になると、高1、高2の範囲の復習は避けては通れません。
大学入学共通テストの出題範囲の8割は、高1・高2範囲からといわれています。
ニガテが残っているとしたら必ず戻ってわかるまで復習することになるので、今のうちに積み残しを作らない習慣を作ることが後々の自分を助けることになる、ということは知っておくといいでしょう。

3.「やること」と「やめること」を決める

状況を変えるためには行動することが必要です。

でもたとえば「ニガテをつぶす」といったあいまいな対応策を立ててしまうと、何をすればニガテをつぶすことになるのかが見えてこないため、そこで止まってしまう場合も。
そこで、今日から「やること」と「やめること」を1つでもいいので決めることを、提案してみましょう。

たとえばお子さまが英語の授業につまずいているのであれば、やることとして「前日に単語の意味を調べる」「黒板に書いていなくても先生が話した内容はノートを取る」「授業で習った部分の重要ポイントがまとまったものをさっと確認しておく」など、やれそうなことを書き出してもらいます。

そして「やめること」がないかも同時に考えるのがポイント。
「授業中は寝ない」「授業中に友達と話さない」「予習せずに授業を受けない」など、何をやめることが効果的なのかを考えてみることで、自分の行動をより客観的に見ることができます。

また、なりたい理想の状態に向けて自分で「やろう」と決めたことが「やれた」と感じられることを繰り返すことで、自信が作られていきます。
今授業に不安を感じているとしたら、それは自信を手に入れるいい機会にできるかもしれません。
そのためにも「これだけはやる」「これはやらない」と自分との約束を決めて、それを守っていくことは非常に重要です。

まとまった時間を取りやすいゴールデンウィークは立て直しのチャンス。また、環境変化の時こそ新しい習慣を作りやすいタイミングでもあります。今なら最初の定期テストの前にリカバリーすることができるはず。

保護者の方も、例えば「やること」と「やめること」をホワイトボードに書いて見えるところに貼るなど、お子さまの行動が継続しやすいようにリマインドしてあげるといいですね。

まとめ & 実践 TIPS

最初が肝心とはいえ、まだまだ新学年での授業は始まったばかり。
ちょっと不安そうな様子だからといって「授業についていってないの?」「とにかく勉強しなさい」などと騒ぐことなく、深刻化する前に現状を客観的に見ながら「原因の確認」と「やること・やめること」を決めて習慣化していくことでいいスタートを切ることにつながるはず。
また、ここで立て直すことができれば、壁にぶつかることがあってもなんとかできるのだという成功体験にもなります。
自分との約束を守ることができるよう、適度に声をかけながらサポートしてあげましょう。

プロフィール

中原絵里子

中原絵里子

トラストコーチングスクール認定コーチ、マザーズコーチングスクール認定マザーズティーチャー。自分を信頼し、周りからも信頼されるためのコミュニケーションの技術を学ぶ講座「トラストコーチングスクール」や、子どもの自己肯定感を育むコミュニケーションを学ぶ「マザーズコーチングスクール」を提供する傍ら、ビジネスパーソン向けのキャリアコーチングも。ライター、編集者としても活動中。https://www.erikonakahara.com/

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