都立中高一貫校の内申対策 コロナ休校の影響でどうなる?【中学受験】

緊急事態宣言は解除されましたが、新型コロナウイルスの影響で経済状況が変化し、都立中高一貫校を進学先や併願先に加えられるご家庭も増加すると考えられます。長い休校明けという例年とは異なる状況の中、どのように都立中高一貫校対策を行っておくべきなのか、森上教育研究所がお伝えします。

新学習指導要領のスタートと、コロナ休校が重なった今年の1学期

都立中高一貫校では、適性検査の結果だけではなく、小学5・6年生の成績表を点数化した「報告書」を合計したもので合否が決まります。報告書とはいわゆる内申点ですが、都立中高一貫校では内申点の比重がかなり高くなっています。高校受験で言えば「都立トップ校」同様の「オール5」に近いレベルの成績が求められます。

例年であれば、これまでの小学校生活の中で先生がどのような点を重視して成績評価されるのか、感触をつかんでいらっしゃるご家庭がほとんどかと思います。しかし、今年は新学習指導要領が小学校に導入される年であり、学習評価の観点が「思考力」「判断力」「表現力」に重点を置いた、従来とは少し異なるものになっています。さらに、コロナ休校によって1学期の半分も登校できていません。新しく担任となった先生がどのように評価を行うのかがまだつかめず、戸惑われている親御さんもいらっしゃるのではないでしょうか。

早めの先生との懇談で、めざす「合格者像」を明らかにする

そこで、早めに実行してほしいのが、担任の先生との懇談の機会を持つことです。お子さんが都立中高一貫校を志望していることをお伝えしたうえで、先生がどのような点を大事にされているか、どういうところに気を付けてほしいと思われているかをまず確かめましょう。

さらに、「昨年一昨年で、我が子が志望している都立中高一貫校に合格したお子さんをご存知ないですか?」とお聞きして、先生のご存知の範囲でどのようなお子さんだったかを具体的にお聞きするのも一つの方法です。一般的には、内申で高く評価されるお子さんは、活発で学校生活を楽しんでいるお子さんです。学業の成績に加えて「生きる力」、みんなとコミュニケーションをとってうまくやっていく「非認知能力」が求められます。それを具体的な行動に移していくためにどうすればよいかというところが最も重要なので、実際に志望校に合格されたお子さんが小学校生活でどのような行動をとっていたのか、詳しくお聞きできるとご家庭での内申対策の参考になると思います。

条件は全員同じなので神経質になりすぎずに

ただし、新学習指導要領で勝手がわからないのも、長い休校明けで不安に思われている状況もみな同じです。文部科学省も、一斉休校が行われた実状を踏まえて配慮を求めており、あまり厳しい成績評価は行われないと考えられます。そういう面では、神経質になりすぎることなく、お子さんの受験期を支えていってあげてください。

(著者:森上教育研究所)

プロフィール


森上展安

森上教育研究所(昭和63年(1988年)に設立した民間の教育研究所)代表。中学受験の保護者向けに著名講師による講演会「わが子が伸びる親の『技』研究会」をほぼ毎週主催。

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