塾のオンライン授業は親子で一緒に学ぶチャンス!勉強のサポートにも役立つ【中学受験】

学校も塾も、地域差はありますが、徐々に授業が再開されはじめました。
緊急事態宣言後の休校期間中、多くの中学受験塾では、子どもたちの学びを止めないように、双方向のオンライン授業や、授業映像の配信が行われていました。
新型コロナウイルス感染拡大の状況によっては、これからも実施される可能性がある塾のオンライン授業。お子さまの受験勉強のサポートをうまく進めるために、ご家庭でどのように対応するとよいかを森上教育研究所がお伝えします。

オンライン塾はネット環境があれば利用できる

オンライン塾とは、インターネット環境を活用することで自宅でも学習が進められる、新しい形の塾のことです。ICT技術の進歩とパソコンやタブレットの普及によって、オンライン授業が多くのシーンで活用されるようになりました。特に、新型コロナウイルスの流行が大きな影響を及ぼしており、利用者数が増えてきています。ネット環境と端末さえあれば利用できるオンライン塾には、従来の塾とは異なる特徴が備わっています。どんな点が異なっているのか、ここから詳しくみていきましょう。

オンライン塾は大きく3種類に分けられる

オンライン塾は大きく、「映像授業型」「個別指導型」「自主学習型」の3種類に分けることができます。まず、映像授業型は、事前に録画された授業を視聴して学習するタイプで、オンデマンド型とも呼ばれます。いつでも好きな時間に授業を視聴できるのがメリットですが、だからこそお子さまの学習意欲を維持するのが難しいタイプだといえるでしょう。繰り返しの視聴や巻き戻しなども自由にできるので、自主的に勉強できるお子さまにはおすすめの形式です。
個別指導型は、ビデオ通話ツールなどを使って指導を受けるタイプのオンライン塾です。1対1で指導を受けられる場合が多いので、わからない部分もその場で質問でき、手厚いサポートが受けられます。また、お互いの顔を見ながら授業が行われるため、お子さまもモチベーションを保ちやすいでしょう。細かいサポートを受けながら学習を進めたいお子さまは、個別指導型のオンライン塾を選ぶことをおすすめします。
自主学習型は、専用タブレットなどで自主的に問題を解きながら学習を進めていくタイプです。採点はその場で行われ、お子さまはゲームのような感覚で勉強することができます。AIがレベルに合わせた問題をピックアップしてくれるので、着実に学力をつけたいときにおすすめのタイプです。

オンライン授業は対面と同じようにはいかないが利点もある

4月7日の緊急事態宣言後の休校期間中は、塾も休校になってしまい、学習のペースが乱れてしまったお子さまは少なくないと思います。
これまでは、塾に行けば、授業の上手な先生方が常に子どもたちの目の前にいて、対面で授業を受けるのが普通でした。塾の先生方は、授業中、子どもたちの反応や理解度を瞬時に確認しながら、子どもたちのモチベーションを保ち、それぞれの子どもの目標に向け、引っ張ってくれていました。

休校期間中、双方向のオンライン授業を実施したり、授業動画を配信したりという塾が徐々に増えてきましたが、やはりいろいろな面で対面の授業と同じようにいかない点があるのは仕方がないことです。
でも、学習のペースが乱れていたお子さまは、オンライン授業や授業動画の配信が始まってからは、生活に多少はメリハリがついたのではないでしょうか。

オンライン授業の利点は、自宅で保護者も一緒に授業の様子が参観できることです。これまでは、塾で子どもがどんな勉強をしているのか、保護者が実際に子どものそばで見られる機会はほとんどなかったと思いますが、オンライン授業であれば、保護者も一緒に自宅で視聴することができます。

オンライン授業には、その他にもさまざまな利点があります。まず、自宅にいても授業を受けることができ、塾に通う手間や時間がかからないということが挙げられるでしょう。通塾の時間を節約できる分、効率的に学習を進められるようになります。毎日の送り迎えのことや、お子さまに夜道を歩かせることを心配する必要もなくなるでしょう。
通常の塾より授業料が安い場合が多いということもオンライン塾のメリットのひとつです。料金が安い理由は、塾側も教室などを用意する必要がなく、運営のコストを削減できるためです。通塾のための交通費もかからないので、経済的な負担を減らすことができるでしょう。
そして、映像授業型や自主学習型のオンライン塾であれば、お子さまは好きなタイミングで勉強できます。習い事が多く、時間に余裕のないお子さまでも空き時間で勉強が進められるのは、うれしいポイントだといえるでしょう。また、通常の塾と併用してさらなる学力の向上を図るといった使い方も可能です。

オンライン授業は、親子で取り組みやすい

今後、お子さまが通う塾でオンライン授業が行われるときには、可能であれば保護者のかたも一緒に視聴してみるとよいでしょう。

先生が話される大事なポイントがわかるのはもちろん、普段の授業の進め方を知ることにも役立ちます。塾の授業のペースがどれくらい速いのか、例題はしっかり解説されているのか、問題演習が中心なのかなどを知っておけば、家庭でどんな対策に力を入れるべきかがわかります。

また、お子さまが授業にどこまでついていけているか、退屈していないか、なども、一緒に授業を視聴しながらそばで様子を見ていればよくわかります。
塾でオンライン授業の録画が禁止されていない場合、授業を録画しておけば、あとで授業の動画を見直して、復習したり聞き逃した部分を確認したりすることも可能になります。
また、何度でも視聴できる映像授業の場合は、途中で止めてもう一度聴き直したり、十分理解できている部分は飛ばしたりして、必要な部分だけを効率よく視聴することもできます。

中学受験のサポートにおいては親子で一緒に学べる場面が多いほどよい

保護者のかたは、お子さまと一緒に授業を視聴してみると、「確かに難しいな」ということがわかったり、先生の説明はわかりやすいのにお子さまが理解できていなくて、ついいらだったり……と、いろいろ発見があるかもしれません。

新型コロナウイルスが収束すれば、これまでのように塾に通えるようになり、お子さまたちが対面の授業を安心して受けられるようになっていくと思います。ただ、まだしばらくは、自宅で塾のオンライン授業を受ける機会もあることでしょう。

お子さまが自宅で塾のオンライン授業を受ける機会があれば、ぜひ保護者のかたは前向きに捉え、お子さまと一緒に学びながら受験勉強をサポートしていってください。
私共が見てきた多くのご家庭では、保護者のかたがお子さまと一緒に学ぶ場面が多いほど、サポート効果も出やすいようです。

オンライン塾はポイントを押さえて選ぼう

先述のとおり、オンライン塾には3つの種類があり、それぞれに異なった特徴が備わっています。そのため、3種類の特徴を押さえたうえで自分に合ったものを選ぶことが大切です。手厚いサポートを受けたいなら個別指導型、着実にステップアップしたいなら自主学習型といったように、利用する目的に応じて塾のタイプを選びましょう。

また、塾側がお子さまの学習計画を立ててくれるか、進捗状況の確認や修正をしっかりと行ってくれるかといった点も確かめておく必要があります。学習のスケジュールが決まっていれば、お子さまはモチベーションを維持しながら勉強に取り組むことができます。なお、自主的に学習を進めたい場合は学習計画を立ててもらう必要はないので、ケースバイケースで見極めると良いでしょう。

その他、お子さまが飽きずに学習を進められる工夫があるかどうかも確かめておくことをおすすめします。小学生の場合、授業や教材の質以上に「お子さまが学習を継続できること」が大切なポイントとなります。ゲーム感覚で問題を解けるなど、楽しく勉強できる工夫が凝らされているかどうかをしっかりと見極めましょう。このとき、無料体験の有無も重要なポイントです。まずは無料で試してみて、複数の塾を比較したうえで決めるのが賢明でしょう。

知っておきたい、オンライン塾を利用するときの注意点

オンライン塾を利用するときは、そのデメリットについても知っておくことが大切です。まず、映像授業型や自主学習型のオンライン塾の場合、普通の塾と同じように疑問を感じたときにすぐ質問できるわけではありません。わからないことをその場で解消したいなら、個別指導型のオンライン塾を選ぶ必要があります。

また、自宅での学習となるのでお子さまの学習意欲を維持するために保護者が工夫しなくてはなりません。お子さまが集中力を持って学習に取り組むための工夫としては、オンライン授業専用のスペースを用意するという方法が挙げられるでしょう。勉強をするための場所を用意することでお子さまが頭を切り替えやすくなり、集中して勉強できるようになるはずです。

自分に合ったオンライン塾を選ぶことが大切

オンライン塾には主に3種類のタイプがあり、モチベーションが保ちやすい、自発的に勉強できるなど、それぞれ違う特徴があります。この特徴を見極め、お子さまと相性の良いタイプのオンライン塾を選ぶことが重要です。そのうえで、保護者はお子さまの勉強の進捗状況を把握しながら、一緒に学べる場面をつくっていくと良いでしょう。

著者:森上教育研究所

プロフィール

森上展安

森上展安

森上教育研究所(昭和63年(1988年)に設立した民間の教育研究所)代表。中学受験の保護者向けに著名講師による講演会「わが子が伸びる親の『技』研究会」をほぼ毎週主催。

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