【助動詞】<cannot have+過去分詞>と<couldn’t have+過去分詞>の違いについて
cannot have 過去分詞はcouldn’t have 過去分詞と書き表すことはできないですか?
できない場合,例文のやくは
彼が嘘を言ったはずがない
彼が嘘を言ったはずがなかった
のようにかわるのですか?
進研ゼミからの回答
こんにちは。
いただいた質問に早速お答えいたします。
【質問の確認】
<cannot have+過去分詞>と<couldn’t have+過去分詞>の違いは?というご質問ですね。
【解説】
<cannot have +過去分詞> は,<couldn’t have +過去分詞> と表しても間違いではありません。訳も同じ,「(過去に)…したはずがない」となります。
例)He cannot have told a lie.「彼がうそを言ったはずがない」
という文でcannotが過去形 couldn’t になっても〈控えめな表現〉になるだけなので,
「うそを言ったはずがない」と訳し,「うそを言ったはずがなかった」とは訳しません。
<cannot+have+過去分詞> は,〈過去の事柄に対する話者の現在の判断・推量〉を表すので,<couldn’t have +過去分詞>は「…はずがなかった」とは訳さず,「(過去に) …した〔だった〕 はずがない」という〈過去に対する強い否定的な推量〉の意で訳します。ただ、couldn’tの場合は,「どう考えてみても…」という言外の条件が意識されるためcannot[can’t]よりも困惑や皮肉が感じられることもあります。
例) He can’t have seen the movie yet. 「彼はまだその映画を見たはずがない」
例) He couldn’t have been French because of his accent.
「なまりがあったので,彼がフランス人だったはずがない」
【アドバイス】
mightやmustなどの助動詞においても,cannot の場合と同じ,〈過去の事柄に対する話者の現在の判断・推量〉を表すので,それぞれの助動詞を含む形と意味を例文とともに覚えておきましょう。
それでは,これで回答を終わります。
これからも,『進研ゼミ高校講座』にしっかりと取り組んでいってくださいね。