教育費の不安は早めのアクションで軽くできる!

子どもの教育資金について、不安を持つ保護者は少なくありません。
「子どもの教育資金に関する調査2018(ソニー生命調べ)」によると、回答した保護者の72.5%が子どもの教育資金に不安を感じています。

教育資金の不安は子どもの成長とともに軽減

不安理由の第1位「教育資金がどのくらい必要となるかわからない」と回答した人は、不安を持つ人の58.6%でした。
用意されている選択肢に当てはまる場合は、それらすべてを選択するので、第1位を選んだ人が第2位以下の不安も感じている可能性があり、保護者の教育資金に対する不安が多岐にわたることも読み取れます。

注目したいのは、子どもの就学段階が進むと、不安を持つ割合はおおむね減っていくということです。
たとえば、未就学児から中高生まで保護者が、第1位「教育資金がどのくらい必要となるかわからない」不安を感じる割合は60%台であるのに対し、大学生ではほぼ半減しています。
子どもの進路が定まらない時期は必要額がわからないので不安を感じる人は多く、子どもが成長して進路が絞られていくと、どれくらいの教育費がかかるのか、具体額が見えてくるので、不安を感じなくなっていくのでしょう。

つまり、教育費に関する不安をずっと抱え続けるのではなく、時期が来れば減っていくとも考えられます。
ただし、必要額が見えることによって漠然とした不安は減るとしても、準備できる額が少ない場合、「足りない」という不安は存在し続けます。

とりあえずでもいいので教育資金の準備を始め、不安の軽減を

教育費が子どもの進路によって変動することに気を取られすぎて、わが家の目標額の設定に迷うあまり、教育資金の準備に取り掛かれずにいる家庭が存在します。
いつ、いくらの教育費がかかるのかは、わからなくて当然です。公立以外の小中学校の進路は受験結果に左右されますし、公立の小中学校に通っている間も塾やおけいこごとに通うか否かで教育費は変動します。

目標額の設定は大切ですが、完璧な目標額設定は無理だと割り切り、存在している目安額を頼りとして、貯蓄計画をスタートさせることの方が重要です。見切り発車で構わないのです。何もしないで教育資金ゼロのまま大学受験を迎えるより、100万円でも、200万円でも用意できれば、子どもの進路の選択肢を増やすことにつながります。

また、確かな目標額を決められなくても早く始めたい理由は、一番高額な費用を必要とする大学の時期(ゴール)が決まっている以上、1日でも早く準備を始めることで、積み立て1回あたりの負担を小さくすることができるからです。

目標額を設定するときに目安にする情報として、幼稚園から高校までの1年間あたりの教育費平均額は、「子どもの学習費調査(文部科学省)」で知ることができます。

各都道府県の教育委員会では、その都道府県内の私立中学・高校の学校納付金の最高額・最低額を公表していることもあります。
小中学校と高校の費用は、あらかじめ貯めておくのではなく、月々の家計から払うべきものですが、支出平均額がわかれば、貯蓄をしやすい時期や難しい時期を知る手掛かりになります。

大学の費用は、日本学生支援機構の「学生生活調査」、文部科学省の「私立大学等の平成○○年度入学者に係る学生納付金等調査」、全国大学生活協同組合連合会「学生生活実態調査」などが参考になります。

目標額がわからないから準備を始めずに不安を抱き続けるのではなく、目安になる金額くらいは貯めることによって不安を減らしていきましょう。

安全確実を第一に、リスクをとるときには納得してから契約を

教育資金の準備方法として、元本を下回ることのない積立預貯金や医療特約などのオプションをつけない学資保険を選択する方も多いのではないでしょうか。利息部分は少ないのですが、確実に増える安全性を評価するからでしょう。

けれど、たとえば年利0.001%の預金の場合、100万円を1年間預けた利息は10円にすぎませんから、元本を減らさない安全性と、増やしたい思いとの間で揺れ動き、増やせる可能性を求めて、リスクをとろうとする人も出てきます。

気をつけたいのは、リスクが自分の許容範囲であり、十分に理解できているかどうかという点です。

お金を増やそうとする運用商品にはいろいろなものがあります。どれくらい増えるかを数字で説明されるはずですが、預貯金の利率と保険の利率、その他の金融商品の利率や利回りの数字は、単純に比較できるものではありません。

「これはお得だ!」と思って契約したものの、短期間で不安になって解約してしまうと、損をする可能性は高いのです。不安に付け込まれて理解のできない商品に飛びつくのではなく、十分な理解と納得をすることが必要です。

(筆者:菅原直子)

出典:子どもの教育資金に関する調査2018
http://www.sonylife.co.jp/company/news/29/nr_180125.html

プロフィール

菅原直子

「らいふでざいん菅原おふぃす」代表。ファイナンシャルプランナー、教育資金コンサルタント。子育て世帯の教育費を中心としたライフプラン相談、進学資金が不足している高校生と保護者向けの教育資金セミナーおよび親が老後破産しないためのアドバイスに注力中。「子どもにかけるお金を考える会」メンバー。子どもは3人。

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