【PR】リアルのもつ威力!昆虫とのふれあいから生まれること(中編)【現場レポ】

昔は、夏休みの自由研究としてポピュラーだった昆虫採集と標本づくり。近年は、自分で標本をつくる子は減っているのではないでしょうか。
エリアベネッセ青山で行われた「カブトムシの標本作製にちょうせん!」は、一人一体の標本を作製しながら、昆虫の体のつくりを学ぶイベント。その模様を取材するとともに、本物にふれさせることの意味や保護者の関わりかたについて、講師の石川県ふれあい昆虫館の福富先生にうかがいます。

● 生き物を「記録して残す」ことの意義

「僕たちに明日はくるけど、昨日には戻れないし、死んでしまったらその先には行けない。でも、みんながつくった標本は数百年後も残って、誰かが研究の材料にするかもしれません」
昆虫標本には「学術的な研究材料として」「趣味や鑑賞のため」という二つの目的があります。採集した日時や場所をラベルに明記することで、そこにその虫が生きていた証拠にもなるのです。
そんな説明の後、まずは先生のデモンストレーションから。カブトムシの体をていねいに扱う先生の手元に、子どもたちの目が集中します。
「まずは脚を動かして、『体操』してください。動く向きを知らないと、脚が折れちゃったり、不自然な形になっちゃうからよく確認して」と先生。足先を動かすと、いくつもの関節が連動して滑らかに動き、まるで精密機械のよう。おそるおそる触っていた子も、しだいに「体操」に集中しつつあるのがわかります。
昆虫針で体を板に固定したら、脚や体の形を、待ち針を使って整えていきます。
「頭のところに触角が隠れているよ。針の先でていねいに開こう」「脚は左右対称が基本だけど、互い違いのほうがカッコいいという人もいるよ。自分のこだわりで仕上げてみてね」

●「自分だけの発見」を誰かに伝えたい

カブトムシのお腹を見て「黄色い毛が生えてる!」と報告する子。カッコよく見えるよう、待ち針を動かし、脚や爪の角度を細かく調整する子。最初は「針を刺すなんてかわいそう」と言っていたのに、できあがった標本を「かわいい!私のお気に入り!」と得意げに見せる子もいました。
「飼っていたカブトムシが死んでしまったので、標本にしてみたいと参加しましたが、大正解! 息子はもともと昆虫好きなんですが、プロの方に接して刺激を受けたみたいです」という保護者のかたも。
標本づくりは昆虫への興味を深めるのにうってつけだと福富先生はいいます。今回は飼育されていたカブトムシでつくりましたが、本来は昆虫採集とセットで行う作業。昆虫を捕まえて自分のものにしたい、きれいに飾りたいという欲求も、標本づくりの動機のひとつです。 「ハンティングですね。残酷と紙一重の行為ですが、その虫を捕まえるため、昆虫好きはあらゆる知恵を絞ります。標本は、その成果や発見のアピールになる。『もっと知りたい』という興味にもつながるんです」と先生。
昆虫採集等を通じて自然とふれあうにあたり、大人が大切にしてほしいのは「子ども自身の発見」だと先生はいいます。まずは「よく見つけたね!」と言ってあげること。たとえそれが間違っていたり、皆が知っていることだったとしても「それは違う」「本に載ってるよ」などというべきではありません。 「本や映像は誰かの目を通して得た情報。本物を見てその子が感じたこと、気付いたことは、誰のものでもないその子自身の発見です。本物と向き合う、何か感じる、それで十分。その体験はきっと、次の発見につながります」

● 情報を与えすぎず、自然への視点を育てて

もうひとつ、大事なのが「情報を与えすぎない」こと。
「僕も以前は昆虫採集教室で、そこで捕れる虫の種類や捕り方を詳しく教えていたんです。すると、その時はみんな目を輝かせて捕るんですが、自分なりの自然の見方ができていないと、飽きるのも早いんです」
最近は、予備知識は最低限にし、昆虫に詳しい子は大人扱いしてプライドをくすぐるなど工夫しているそう。「詳しい子には『あー、この虫はよくいるやつだな』なんてわざと悔しがらせたり(笑)。そのほうが、意欲が高まることが多いんです。動物や鉱物など、別の興味に移っていく子もいますが、昆虫はあくまで入り口で構わない」

次回は昆虫イベント「解剖から学ぶカブトムシの体のつくり」の模様とともに、生き物の命を扱うことの意義について、さらに福富先生にうかがいます。

自由研究に役立つ!夏の学びイベント

エリアベネッセ青山では、ベネッセの教育知見を活かしたイベントを「無料」で多数開催中です。お子さまの興味・関心を引き出し、学びへの姿勢をはぐくみます。

お子さまの知的好奇心を伸ばすイベント開催中

教育のお役立ちコンテンツ

おすすめトピックス

子育て・教育Q&A