中学生の自由研究のテーマ、何にする? 困った時は保護者の出番?

中学生・高校生は小学生のころよりも行動範囲が広がるので、夏休みはさまざまなイベントが目白押しでしょう。また、部活の練習や試合などもあり、時間の使い方をどうするか考えているお子さまも多いと思います。そんななか、夏休みの宿題のうち、自由研究や工作について、どのように取り組んでいるのでしょうか。

意外と抵抗なし? 自由研究にてこずる中高生は約1割

中学生・高校生がいちばんてこずっている夏休みの宿題、第1位は教科のドリルやプリントで、約3割という結果になりました。進級・進学で学習内容が難しくなって戸惑ったり、量が多くて時間がかかったりしているのかもしれません。次いで、読書感想文が約2割、自由研究が約1割と、小学生のころは約3割が頭を悩ませていた自由研究に対して、てこずるお子さまはずいぶん減っているようです。小学生のころは調べ方や進め方がわからなかったけれど、慣れてコツがわかってきたからなのかもしれません。

テーマ選びは子どもが選ぶケースが約6割 アドバイスは困っている時に

小学生のころは保護者のかたが関わって決めることが多かった自由研究のテーマですが、中学生・高校生では約6割が本人だけで決めていることがわかりました。「鉄道が好き」「父親の影響で知ったブラジルの文化に興味がある」などといった、自分の好きなことや関心事について調べようとするお子さまが多いようです。「『オワハラ(就職活動中の学生に対して企業が他社の選考を途中で終わらせるように強要するなどのハラスメント行為)』は、いつか自分にも関係してくるかも」や「大人がどんな仕事をしているのか気になる」など、将来自分が関わるであろうことをテーマにすることもあります。

また、「(保護者のかたが)口をはさんだら、子どもが怒った」など、自分で決めたテーマなのに、口出しされたことでやる気をそがれる年代でもあり、やりたいという気持ちを大事にしてあげるほうがよさそうです。保護者のかたとしては「年齢相応の内容なのか疑問」「もう少し難しいテーマでもよいのでは」などと思うことも多いようですが、ぐっとこらえて見守るのがよいのかもしれません。

ただ、なかには「題材に悩んでいたので、一緒に考えた」という声もあり、困っている時には手を差し伸べてあげると助かるお子さまも。基本はそっとしておいて、必要があればアドバイスしてあげる、というスタンスがよいのではないでしょうか。

理科の実験約4割 社会の調べもの約2割

では、テーマの決め方や、選ばれたテーマにはどんなものがあるのでしょうか。何を参考にしてテーマを決めたかを伺ってみると、インターネットを使って調べた情報が約5割と圧倒的多数でした。「インターネットを駆使していた」「パソコンで発見し、興奮して自分でやっていた」というように、パソコンの扱いやインターネットでの検索に慣れているお子さまが多いようです。

実際に選んだテーマは、主に家の中で行う、理科の実験が約4割、社会の調べものが約2割で、身近でできることが好まれているようです。理科分野では、「野菜の体積を量り、食塩水・砂糖水の濃度を変え、浮き沈みの加減を調べた」「液体が酸性かアルカリ性か調べた」など、食品まわりの実験が、手軽に行えるからか人気です。静電気や振動、地盤沈下、気象など、学校で学んだことをもとにテーマを設定しているお子さまも多く見られました。社会分野では、関心のある国や県・地域を調べるケースが多く、そのほかでは歴史(古墳など)、経済(税金)など、多岐にわたっていました。TPPなど時事問題のテーマに取り組んだお子さまもいます。

自由研究のためにどこにも出かけていないという回答が8割を超えているように、遠出して研究することは少ないようですが、鍾乳洞を見学したり、世界遺産に足を運んでみたりと日常では体験できないことをレポートにまとめる事例もいくつか見られました。ハードルが高いものの、インターネット検索や家の中で済む内容ではないテーマにすると、クラスの注目を集める可能性もあります。

過去の経験から、自由研究のコツをある程度つかんでいる中学生・高校生。テーマ選びも、インターネットなどを使って自分の力で進められるお子さまが多いようです。保護者のかたが口出ししたくなってしまうこともあるようですが、モチベーションの低下を招かないように、一人でやろうとする気持ちを大切にしてあげたいものです。一方で、困った時はサポートしてもらいたい気持ちもあるようですので、そんな時はさりげなくサポートできるとよいでしょう。

【アンケートについて】
■調査地域:全国
■調査対象:中学生・高校生のお子さまをお持ちの保護者のかた
■調査期間:2015年8月26日~2015年9月1日
■調査手法:ベネッセ 教育情報サイト オンラインアンケート
■有効回答数:431名
※百分比(%)は小数点第2位を四捨五入して表示した。四捨五入の結果、各々の項目の数値の和が100%とならない場合があります。

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