中高生の子どもが勉強に打ち込める環境づくり

 中高生になると学校の授業だけで学習を完結させることは難しく、家庭でどれだけ学習に取り組めるかが重要になってきます。お子さまの学習意欲に火をつけ、できるだけ集中できるようにサポートしてあげたいのが保護者のかたの思いですが、この時期のお子さまは保護者のかたに干渉されることに反発しがち。どんな接し方が、お子さまにとってのベストな家庭環境につながるのでしょうか。

注意されるのも、無視されるのもイヤ!

 中学生、高校生のお子さまは思春期真っただ中。自立を強く意識する時期ですから、反抗的な態度を取ることも珍しくありません。「勉強しなさい」と単純に叱っても、小学生のときまでのように素直には取りかかってくれないことも多いでしょう。むしろ声かけが逆効果となり、余計に勉強しなくなるケースもありがちです。

過剰な接触をいやがる一方で、保護者のかたに「見ていてほしい」と心のどこかで思っているのもこの年代の特徴です。声をかけないようにしたり、あえてお子さまを気にしないようにしたりしていると、急に不安を訴えてくることも。家庭で勉強に打ち込める環境をつくるには、中高生特有の「ビミョーな気持ち」をくむ必要があるのです。

子どもが集中できる「距離感」をつかむ

 こうした「ビミョーな気持ち」をよく表す例として、「自分の部屋があってもリビングで勉強したがるお子さま」を挙げることができるでしょう。わざわざ見えるところに来るから構ってほしいのかと思いきや、話しかけると煙たがる。このようなときは、テレビを消したり、話し声を低くしたり、お茶を入れたりと、集中できる環境をそれとなくつくってあげるのがよいでしょう。保護者のかた自身が、静かに集中できる趣味や勉強に取り組むのもひとつの手です。

また、保護者のかたの言うことを無視するようなそぶりを見せていても、実は聞いていることも多いもの。がんばっているときは、声に出してほめてあげましょう。直接ほめられるのをいやがるようだったら、独り言のようにつぶやくだけでもいいのです。

もちろん、積極的に話しかけてほしいタイプ、まったく干渉しないでほしいタイプ…と、さまざまなお子さまがいらっしゃることでしょう。保護者のかたとお子さまの適切な距離感、つまり「どれだけ構ってほしいのか」は、人によって異なります。本人がやる気になる距離感を、試行錯誤しながら探ってみてください。

ルールを決めて、家族で協力を

 なかなか机に向かってくれないケースについてはどうしたらよいでしょうか。前述したように、勉強をサボる姿を見かける度に叱っても、あまり効果がないかと思います。仮に叱ると勉強するタイプのお子さまだとしても、叱らないと勉強しないのであれば、この先ずっと叱り続けなければなりません。

最終的には、何も言わなくても自分から机に向かってくれるのが理想ですよね。であれば、その都度注意をするのではなく、お子さまとの間で「ルール」を設けてみてはいかがでしょうか。

「○時から○時は勉強時間」とお子さまに決めてもらいましょう。自主性を促すのが目的ですから、例え短い時間だとしても、お子さま自身に決めさせることが大切です。決めた時間内は、お子さまが集中できるように家族の協力が必要です。テレビの音量を絞ったり、大きな声での会話を控えたりしてあげてください。スマホやマンガなど、気が散るものをその時間だけ預かるのも効果があることが多いようです。

努力や進歩を感じられたら、ささいなことでも、多少物足りなくても、声に出してほめてあげてください。成果を感じられれば、徐々に自分から机に向かうようになるはずです。

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