【社会が苦手】好きになるために家庭でできることは?

 社会は好き嫌いが分かれやすい教科のようです。好きになるかどうかを左右する要因は、社会で学ぶ対象に興味をもてるかどうかということに尽きます。例えば、地図に興味のある子どもは一生懸命に地理を覚えますし、歴史好きなら誰に言われなくても歴史をテーマとした小説や漫画をむさぼるように読むでしょう。社会にあまり興味をもてない子どもにはどのようなサポートが効果的かを考えてみました。

まず社会とは何を学ぶ教科かを、子どもと一緒に考えよう

 子どもに「社会って何を学ぶ教科?」と質問したら、きっと返答に困ってしまうでしょう。「国語は日本語を学ぶ」「算数は計算を学ぶ」といった目的がわかりやすい教科に比べ、社会は学ぶことをひと言では答えにくい教科です。そこで、社会の学習ではいったい何を学ぶのかを子どもと一緒に改めて考えることから始めましょう。

社会は、人が集まることによって発生する「社会」の事象について学び、よりよい社会のあり方を考えていく教科です。一見、地理や歴史、政治・経済などの各分野はそれぞれかけ離れていると感じるかもしれませんが、いずれも社会の成り立ちを理解するために必要な知識や理解という点で共通しているのです。というような説明を通して、まず子どもに社会の学習の目的を理解させましょう。

◎覚える教科という先入観を捨てる

 社会は、都道府県の位置や名称、歴史年号など、覚えなくてはならない内容が多い教科です。それゆえに苦手意識をもつ子どもが少なくありません。しかし、前述した社会の目的を理解すれば、おのずと「覚える勉強」という意識は薄れていくはずです。たしかに、最低限の知識を覚えることは欠かせませんが、それを材料として「考える」ことこそ、社会の目的なのです。

という説明をしても、子どもがすんなりと理解してくれるとは限りません。そこで、子どもと一緒に教科書を読んでみてください。例えば、江戸時代の暮らしについて説明するパートなら、読んだあとに「この時代の人々はどういう気持ちで暮らしていたんだろうね」「現代の暮らしと変わらないところもありそうだね」などと、思考のヒントを与えて一緒に考えてみましょう。子どもは「そうやって考えを広げるのか」と気づき、一人で学習する際も覚えるだけではなく、考えようとするクセがついていくはずです。

◎ドラマや漫画、ゲームから興味を広げる

 NHKの大河ドラマなどを見て、登場人物や舞台となった時代に興味をもったという経験は誰にでもあるはず。歴史をテーマとしたドラマや漫画、ゲームなどは、歴史に興味をもつ入り口として最適です。もちろん、ドラマチックな事件や出来事をクローズアップしていますから、ドラマや漫画の内容がそのまま学習につながるわけではありません。それでも歴史の学習では、初めから史実や年号を細かく覚えるより、まずは大まかな時代の流れをおさえることが大切です。その点でも、ドラマや漫画によって時代背景を理解したうえで学習に移れば、効率がグンと高まりますし、なにより楽しく学べるはずです。

◎新聞やニュースを読む習慣をつける

 新聞やニュースで情報を得ることは、社会の学習に直結します。授業で政治や経済について学ぶ際、「新聞で読んだことがあるな」「テレビで説明していたな」などと結びついて理解がスムーズになるでしょう。新聞を毎日読ませることにハードルの高さを感じるかもしれませんが、いったん習慣となれば、本人にとってまったく苦にはなりません。毎日の情報収集の積み重ねは、中学校以降、生涯にわたる学習の支えとなるはずです。

◎「社会見学」に連れて行く

 小学生のころ、学校で社会見学に行った記憶がある人は多いでしょう。実際に目の当たりにすることで、教科書や資料で学ぶよりも、興味や理解は断然深まります。近年は社会見学の魅力が大人の視点からも見直され、「大人の社会見学」として旅行会社がツアーを組むなど、ちょっとしたブームの様相を呈しています。全国各地に一般公開している工場などがたくさんありますから、家族のレジャーを兼ねて訪れてはいかがでしょうか。

◎遊びの要素を取り入れる

 社会の学習で考えを深めるためには、ある程度、暗記が必要なことも確かです。重要事項をしっかりとおさえることで、テストの点数の確実な向上も見込めます。それでも、教科書とにらめっこして暗記する作業は、あまりおもしろいものではありません。そこで、都道府県や地名ならカルタやすごろくで遊んだり、歴史年号なら子どもと一緒に語呂をつくってみたり、その他、暗記したことを親子でクイズ形式にして競ったり、できるだけ遊びの要素を取り入れて楽しく学びましょう。

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