センター試験に替わる新テスト 年に複数回実施する案は見送りに

 いよいよ議論が進んできた大学入試改革。センター試験に替わる新テスト(「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」)では「複数回実施」が論点の1つとされましたが、2016年1月の審議会で、「当面見送り」の結論となりました。かわって打ち出されたのが、新テストで記述式問題と選択式問題を別日程で実施する案です。小中学生のお子さまが大学受験する頃には、「1月に一斉受験」というスタイルから変わっているかもしれません。

センター試験に替わる新テスト 複数回実施は見送りに

 これまでの議論で、新テストについては記述式問題の導入や年複数回実施など、センター試験とは異なる方法が検討されていました。「複数回実施」とは、現在は高校在学中は3年生の1月に1回だけ受験できるセンター試験に対し、新テストでは生徒が高校在学中に複数回受験できるようにする案のことです。ニュースでも取り上げられていたので、ご覧になった方もいらっしゃるかもしれません。

しかし今回、複数回実施については、「当面見送り」の宣言がなされました。つまり、2020年度(現在の中学1年生)から始まる新テストは、まずはセンター試験と同様に年1回、高校3年生の冬に受ける方法で実施することになります。  将来的には複数回実施案の検討も進めるようですが、当面は「一発勝負」が続きます。受験生にとって、1回の試験に向けた準備や心構えが重要になる点は変わりません。

記述式問題と選択式問題は別日程に 英語は民間の検定試験も

 このような経緯があり、今の小中学生の大半の方は、センター試験に替わる新テストを、基本は高校3年生で1回受験すると考えてよさそうです。しかし、その1回の試験のなかで、記述式問題と選択式問題の日程を別にして実施する可能性が出てきました。例えば、高校3年生の2学期に記述式問題のテストを受験し、1月に入って従来のセンター試験のような選択式問題のテスト(マークシートのテスト)を受験する、といった状況が考えられます。

加えて英語については、「話す」力まで測定できる、民間の資格・検定試験の活用も検討されています。つまり、これまでは国公立大学の受験であっても、センター試験と個別試験を受けるだけでよかったものが、2020年度以降は、英語の資格・検定試験を受け、記述式問題を受け、選択式問題を受け、個別試験を受け…という流れになる可能性があるのです。

このように複雑な日程が検討されているのは、これからの大学入試で、受験生の多面的な能力を評価することが最優先になるためです。従来の知識・技能に加え、思考力や表現力、英語の4技能までより強化して測定する入試になるのです。

複数回実施でチャンスが広がる入試ではなく、複雑に分割された日程で様々な力を試される入試になるということは、受験生にとっては負担も大きいかもしれません。

受験のための勉強ではなく、日々の学習の積み重ねを大切に

 こうして見ると、これからの大学入試は、短期間の対策だけでは今以上に対応しづらいものになることは確かでしょう。また、民間の英語の資格・検定試験を受けるとなると、英語で「話す」力を伸ばすことも必要です。これからの大学入試は、保護者世代の方が経験したものとは大きく変わります。

ただし、子どもたちの勉強は、受験のためだけにあるのではありません。日ごろの勉強の積み重ねの先に、大学入試があります。多面的な能力が評価される入試は大変ではありますが、お子さまのよさを発見し、成長させてもらうチャンスでもあります。小中学生のうちから、お子さまの興味・関心を広げ、得意なものを伸ばしていくことも大切です。

※大学入試改革については、2016年1月時点で文部科学省から発表されている情報をもとに記事を作成しております。現在も具体的に検討が進められており、今後の検討によって、お伝えしている内容から方針や具体案、実施の時期が変わる可能性がありますので、ご了承ください。

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