高校卒業のタイミングで、子どもに自立を意識させよう

義務教育を終えた後も多くの子どもが進学する現在、高校卒業までは小中学校時代の延長と感じる保護者は多いと思います。しかし、そこから先、大学などの高等教育機関への進学後はどうでしょうか。子ども自身が将来のために専門知識を身につけることを選び、これを機に一人暮らしを始める子もいるでしょう。ほとんどは、在学中に20歳を迎えると思います。つまり、高校生活を終えた後の学生期間は、子どもから大人への過渡期と重なるのです。そこで、高校を卒業するタイミングで我が子へ伝えておきたい言葉は何なのか、一緒に考えてみませんか。


高校卒業後、子どもは精神的に大きく成長する

 高校を終えて進学した子どもは、一人暮らしや寮生活をとおして、自分で判断しなければならないことが一気に増えます。また自宅から通学をしていても、学校で親元を離れて暮らす友だちができたり、その考えに触れたりするうちに影響を受け、少しずつ精神的に成長する子もいるでしょう。高校時代とは違い、将来を意識して自ら積極的に勉強を始める子もいるかもしれません。進学した子どもは、この時期、精神的に親から離れ、自立に向けて大きな成長の一歩を踏み出すのです。


「学生だけれど大人」になるからこそ、親子で話し合う

 現役で大学に合格すれば、19歳から22歳までを学生として過ごし、順調に行けばその後は就職して否応なしに社会人となります。しかし、20歳を過ぎれば法的責任が問われるようになるので、進学した子どもは学生のうちに、いつの間にか世間から大人扱いされるようになります。この大きな変化を、どれだけの子どもが自覚しているでしょう。学生である限り子ども時代の延長と甘い考えのままで大学時代を送る子が多いのではないでしょうか。だからこそ、お子さまが高校を卒業するタイミングで、社会人に向けての心構えを話しておきましょう。


社会人の先輩として話すことで、子どもの甘えを断ち切る

 話し合いの中で大切なのは、「親」としてよりも「社会人の先輩」として、大学卒業後に迫る厳しさを客観的に話すことだと思います。そうすれば、お子さまは保護者のかたを一人の人間、人生の先輩と見ることができ、「子ども」として引きずってきた甘えを一旦そこで断ち切れます。そのうえでお子さまに、社会人に向けて学生時代をとおして少しずつ成長することを期待していると伝えましょう。たとえば、お子さまが高校卒業後も自宅から通学する予定なら、お小遣いはすべてアルバイトをして稼いでもらうとか、今まで話したことのなかった生活の中のことを相談するなどしてもいいかもしれません。子どもではなく横並びの家族の一員として扱うことで、たとえ一緒に暮らしていても、少しずつお子さまの精神的自立が促されるのではないでしょうか。


親はいつまでたっても親

 大人扱いされつつも学生であるということは、逆をいえば、社会人になるまで自分のペースで徐々に気持ちを切り替えて行ける時間があるということです。その恵まれた環境を指摘しつつ、保護者のかたは先輩として「世の中の厳しい面」をお子さまにきちんと教え、同時に親として「いつでもあなたを応援しているし、辛いときには相談相手にもなる」ということをしっかり伝えてください。その安心感が、お子さまが自立するうえで心の支えになると思います。


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