【これからの時代に必要な力】中学生の今、何をしておくべきか

 社会の環境が変化し続け、あらたな職業がどんどん生まれています。このような時代を迎え、中学生のうちから何を学び、どう準備していくべきでしょうか。一人ひとりにやってくる未来に向けて、ベネッセ教育総合研究所の黒木研史が四つのアドバイスをします。

 

 

(1)基礎、基本をしっかりおさえる

 新しい社会、変わり続ける世の中で、これから訪れる社会的な課題は、とても一人では解決できないものばかりになるでしょう。ですから、求められる力は、「他の人とどう協力しながら課題を解決できるか」です。そういう力を身につけるには、基礎、基本をおさえておくことが大前提になります。そもそも課題の状況を正しく理解し、その解決に向けて仲間と協力し合うためには最低限の知識や教養が必要だからです。これは、時代の変化にかかわらず、これまでも、そしてこれからも必要な力です。

 

 

(2)自分の得意なものをみつける

 基礎、基本を身につけたうえで、その先に「自分はこれが得意だ」というものを持っておきたいですね。みんなで協力して課題を解決する場面で積極的に自分から行動しやすくなるからです。自分はいったい何が得意なのか。それを知るヒントは、「何をしているときに熱中できるか」、「なぜその分野に熱中できるか」を考えることにありそうです。それらの理由を、自分で考えてみましょう。一人で考えてもよくわからないときは、おうちの人や友達、学校の先生などから「私についてどう思うか」、話を聞いてみるといいでしょう。

 

 

(3)「なぜ?」と思ったら、調べる

 いろんなニュースに触れたとき、「なぜだろう?」という問いを、自分で立ててみましょう。その背景に興味を持ち、自分なりに調べてみる。そして調べてみたら、自分ならどう考えるか、行動するかということも考えてみるとよいでしょう。また、強く興味を持ったものがあれば、ネットの動画や写真で見るだけでなく、できればぜひリアルに触れてみてほしいです。実際に見る、聞く、触る、人と対話するという体験は、ネットでは得られないたくさんの発見をもたらします。

 

 

(4)何のために学ぶのかを考える

 たとえばみなさんの中には、東日本大震災のあと、「自分たちはこれからの世の中にどう貢献できるのか」とか、「こんなふうに貢献していきたい」ということを感じた人もいるかもしれません。あらためて考えてみましょう。「将来こんなことをしたい。そのためには、今、こういうことをしなければいけない、しておきたい」と具体的な目標を立てることができるでしょうか。学ぶ目的を考え、目的意識を持つことができると、自分で納得したり工夫しながら学ぶことが可能になります。そうして学んだ内容・経験・自分なりの工夫は将来、大人になってもあなたを支えてくれます。この四つ目のポイントは、一番大事だけれど、一番難しいものです。

 

 

 これら(1)〜(4)をふまえて考えてみると、学ぶ目的は一人ひとり違ってよいのだといえると思います。同じ学校で、同じ教科書を使って勉強しても、一人ひとりが得意とする知識や特技は、違います。それは、誰が優れている、劣っているという差ではなく、得意・不得意分野がそれぞれ違うということです。自分と違う特技や長所やアイディアを持っている仲間の存在は、将来、自分一人で解決できない問題に直面したときに、とても頼りになります。自分と違うタイプの人だからと遠ざけるのではなく、認め合う、分かち合う関係を築いていけるとよいですね。

 

 

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