お手伝いは自立への第一歩!? お子さまに頼むこと、頼みたいこと

アンケート期間:2013/07/17~2013/07/23 回答者数:895名
アンケート対象:小学1年生~小学6年生の保護者
※百分比(%)は小数点第2位を四捨五入して表示した。四捨五入の結果、各々の項目の数値の和が100%とならない場合がある

お手伝いは自立への第一歩!? お子さまに頼むこと、頼みたいこと


今回のテーマは、お手伝い。ご家庭でお子さまに頼んでいるお手伝いの種類やお子さまの取り組む様子について、小学生のお子さまをお持ちの保護者895名にお聞きしました。また、保護者のかた自身は子どもにお手伝いをさせることをどう感じているか、これから経験させてみたいお手伝いの種類などについても伺っています。



中学年のお手伝い実行率は他学年に比べて低い! 原因は“中だるみ”?

「このお手伝いをしてね」。そんな約束をお子さまとしているご家庭も多いのではないでしょうか。最初に、約束したお手伝いをお子さまがどの程度行っているかを伺いました。

【図1 お子さまは、お手伝いの約束をどのくらい守りますか?】

図1 お子さまは、お手伝いの約束をどのくらい守りますか?

子どもは約束したお手伝いを「実行する(「必ず実行する」+「ほとんど実行する」+「実行するほうが多い」)」という保護者の割合が、どの学年でも目立ちます。低学年と高学年では6割を超えているほどです。
お手伝いをがんばる小学生が多いことがわかります。

ただ、中学年では、実行する割合が、他学年をやや下回っているようです。中学年は学習や学校生活に慣れ、気持ちに緩みが生じやすい時期。いわゆる“中だるみ”により、家庭でのお手伝いにも少し気を抜いてしまうのかもしれません。



お手伝い人気No.1は、あの定番お手伝い!

では、保護者がお子さまと約束しているお手伝いとは、どのようなものでしょうか。

【図2 お子さまと約束しているお手伝いは何ですか? (複数回答可)】

図2 お子さまと約束しているお手伝いは何ですか? (複数回答可)

トップはお手伝いの定番中の定番、「配膳」。60%に迫り、ダントツです。お子さまに手伝ってもらっている保護者には、ご自身でも子どものころにお茶碗やお皿、お箸などを並べていた思い出を持っているかたも多いのではないでしょうか。

一方、同じく食事に関するお手伝いである「食事づくり」は22.6%、「食器洗い」は14.9%。食事をつくるほうが食器を洗うよりも難しいはずですから、この順位は意外な気もしますが、工夫が求められる分創造性があり、お子さまにとってやりがいがあるお手伝いなのかもしれません。

お子さまが行うお手伝いとして2番目に挙げる保護者が多かったのは、「洗濯物をたたむ」で、30.7%。「洗濯物を取り込む」「洗濯物を干す」「洗濯をする」の割合に比べて圧倒的に高いのは、低学年からお手伝いしやすいからかもしれません。



手伝ってはくれるけれど、面倒くさそう!? 保護者の印象は!?

続いて、保護者から見て、お子さまはお手伝いをどう感じていると思うかを伺いました。

【図3 お子さまはお手伝いが好きなようですか?】

図3 お子さまはお手伝いが好きなようですか?

子どもはお手伝いが「好き」だと思う保護者は、「とても好き」「まあ好き」を合わせて47%を占めています。

好きそうだと感じる理由としては、「嫌な顔をせずに手伝ってくれるから」という声が目立ちます。一方、嫌いそうだと感じる理由には、「頼むと面倒くさそうな顔をするから」という声が多く寄せられました。
お子さまの態度や表情から、お手伝いに対するお子さまの好き・嫌いを判断する保護者が多いようです。



子どもにお手伝いをさせるのは、子ども自身のため!

次に、子どもはお手伝いをしたほうがよいと思うかどうかをお聞きしました。また、何のためにお子さまにお手伝いをしてもらうかについても伺っています。

【図4 子どもはお手伝いをしたほうがよいと思いますか?】

図4 子どもはお手伝いをしたほうがよいと思いますか?

【図5 お手伝いは、「お子さまのため(教育的観点から)」「ご自身のため(家事の効率化)」のどちらに比重が置かれていますか?】

図5 お手伝いは、「お子さまのため(教育的観点から)」「ご自身のため(家事の効率化)」のどちらに比重が置かれていますか?

ほぼ全員の保護者が、子どもはお手伝いをしたほうが「よい」と思っていました(図4参照)。「とてもそう思う」「まあそう思う」を合わせて98.9%に達するほどです。

また、誰のためにお子さまにお手伝いをしてもらうかをお聞きした図5では、「お子さま(お子さま+どちらかといえばお子さま)」と答える保護者が過半数でした。
家事を手伝うことはやがて子ども自身のためになると考えている保護者が多いようです。



「料理ができるようになってほしい」の声多し!

最後に、これからお子さまに経験させたいお手伝いを伺いました。

【図6 今後お子さまに経験させたいお手伝いは何ですか? (複数回答可)】

図6 今後お子さまに経験させたいお手伝いは何ですか? (複数回答可)

トップは、「食事づくり」。59.8%を占め、2位に約20ポイントの差を付けています。
これを挙げるかたには、意外にも女子よりも男子の保護者のほうが目立ちます。そして、多かった意見は、「(男子であっても)今どき、大人になる前に料理くらいつくれるようになっていてほしい」というものでした。

2位以下は、いずれもわずかの差で並んでいます。「洗濯物をたたむ」39.7%、「買い物」39.0%、「風呂掃除」37.0%、「食器洗い」36.0%……といった具合です。

こうしたお手伝いをお子さまに経験させたいと感じる理由として、次のような声が寄せられています。

●命の大切さを知る機会にもなるので、ペットの世話に挑戦してもらいたいです(小1・男子)
●買い物をすることで、お金の計算などができるようになってほしいから(小2・女子)
●将来役に立つと思うから(小3・女子)
●衣食住に関することはやれたほうがいいと思うから(小4・女子)
●お手伝いが親子のコミュニケーションにもなっているから、すべてを一緒にできたら家族のつながりが今よりもっと強くなると思います(小4・男子)
●大人になる前に、休みの日の昼食くらいは自分でつくれるようになっていてほしいから(小6・男子)
など
「将来のために役立つから」という声は、お子さまの学年・性別にかかわらず、たくさん聞かれました。やはり、「これくらいの家事はできるようになったほうが子どものためになる」という思いから、これらのお手伝いを頼もうとしている保護者が多いようです。


たくさんの保護者がお子さまのためを思い、お手伝いをさせ、また今後させようとお考えのようです。「お手伝いを通して、将来自立して生活するためのスキルを身に付けてほしい」。そんな思いを抱いている保護者が多いようです。

だからこそ、現在お子さまと約束しているお手伝い、これから経験させたいお手伝い共に、食事や掃除、洗濯に関するものが目立ったのではないでしょうか。これらはごく一般的な家事であり、親元を離れ一人暮らしをするようになれば、自分で対応することが求められます。

一方、「子どもは約束したお手伝いはするものの、積極性に乏しい」といった声も。保護者としても、自分の子ども時代を振り返れば、お子さまがお手伝いを「面倒だ」と思う気持ちはわからなくもないのではないでしょうか。

しかし、「子どものころお手伝いを続けたことが、やがて自分のためになった」と実感している保護者も多いはず。
お子さまが主体的にお手伝いに取り組めるように、お手伝いが将来の生活にいかに生かされるかを、人生の先輩である保護者がお子さまに話してあげるのもよいのではないでしょうか。


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