「早寝早起き朝ごはん」ができている子の特徴は?

前回に続き、2008(平成20)年11月に小・中・高校生を対象に行われた「放課後の生活時間調査」の中から、「早寝早起き朝ごはん」に関する調査結果を取り上げます。実際に「早寝早起き朝ごはん」ができている小学生の子どもたちはどんな特徴を持っていて、学習時間とのバランスはどうなっているのか見ていきます。


「早寝早起き朝ごはん」ができている小学生の特徴をつかむために、(1)一日の時間配分、(2)時間の過ごし方、(3)現在の成績の3点について、他の3グループ&全体と比較していきます


(1)一日の時間配分
・「睡眠時間」が比較的長く、「学習塾」の時間が短い

【表1 小学生の1日の時間配分(単位:分 生活パターン別)】
表1 小学生の1日の時間配分(単位:分 生活パターン別)

注1)「全体」は「朝ごはん抜き」の4パターンを含む。
注2)「家での勉強」は「学校の宿題」と「学校の宿題以外」の合計。
注3)薄グレーは「早寝早起き朝ごはん」と「全体」の差が5分以上、濃いグレーは「早寝早起き朝ごはん」と「全体」の差が10分以上であることを示す。


睡眠時間は「早寝遅起き朝ごはん」に次いで2番目の長さ。もう一つ特徴的なのは「学習塾」の時間が4グループの中で最短なこと。全体と比べて約14分短くなっています。
対照的なのは、「遅寝」の2グループの「学習塾」の時間。全体より20分程度、「早寝早起き朝ごはん」より30分程度長くなります。さらに、この「遅寝」の2グループは「メディア」にかける時間も「早寝」の2グループより10分前後長く、寝るのが遅くなる理由が垣間見えます。

☆簡単に他の3グループの特徴も見ていきます
・「早寝遅起き朝ごはん」=「家での勉強」と「メディア」が最短で、「遊び」は最長です。どちらかというと低学年に多いかもしれません。
・「遅寝早起き朝ごはん」=「家での勉強」の長さと、「遊び」の短さがとびぬけているのが特徴。「学習塾」の時間も最長なので、勉強に時間をかけているグループと言えそうです。
・「遅寝遅起き朝ごはん」=「学習塾」「メディア」「家での勉強」も長いうえに、「遊び」も2番目に長く、すべてに時間がかかっています。なかなか布団に入れないようです。


(2)時間の過ごし方
・「早寝」の子ほど「規則正しい生活をしている」「時間をむだにしていない」

【図1 小学生の時間の過ごし方】
図1 小学生の時間の過ごし方

注1)「とてもあてはまる」+「わりとあてはまる」の%。
注2)( )内は全体(「朝ごはん抜き」の4パターンを含む)の%。
注3)就寝・起床時刻、朝ごはんにかける時間のいずれかに欠損値があるサンプルは、すべて除いたうえで全体の値を算出しているため、基礎集計表の値と一致しないことがある。


「規則正しい生活をしている」の項目は「早寝早起き朝ごはん」グループは86.1%。次いで「早寝遅起き朝ごはん」グループが79.2%。「遅寝」の2グループが6割前後なので、「早起き」より、「早寝」であることのほうが規則正しい生活を送っている認識につながっているようです。さらに「早寝」の2グループは「もっとゆっくりすごしたい」「時間をむだに使っていると感じる」と回答した割合が低く、落ち着いた生活態度が予測できます。
「朝は自分で起きる」割合は「早寝早起き朝ごはん」のみが5割を超え、単独トップです。

・「早起き」の子ほど、「自主的・計画的に勉強している」
「人に言われなくても自分から勉強する」「計画的に勉強する」の項目は「遅寝早起き朝ごはん」とともに、全体より高くなっています。このことから、どちらかというと「早起き」な子のほうが、自主的・計画的な学習ができているようです。


(3)現在の成績
・成績は「平均的」だが、睡眠時間の長さや学習塾の短さを考えると学習効率がよいのでは

【図2 現在の成績】
図2 現在の成績

注1)クラス内での成績(自己評価)を「上のほう」「やや上のほう」「真ん中くらい」「やや下のほう」「下のほう」の5段階で回答してもらった設問で、「上のほう」「やや上のほう」だけを取り出して示した。
注2)就寝・起床時刻、朝ごはんにかける時間のいずれかに欠損値があるサンプルは、すべて除いたうえで全体の値を算出しているため、基礎集計表の値と一致しないことがある。


「早寝早起き朝ごはん」ができている子どもの「成績上位」の割合は、全体の成績とほぼ等しく、ほかと比較して高いとは言えません。ただし、先述したように、ほかの3グループより「学習塾」時間がかなり少ない(図1参照)なかで平均的な成績をとっていることを考えると、授業を中心にバランスの良い学校生活を送っていると言えるのかもしれません。


<まとめ…「早寝早起き朝ごはん」ができている小学生の特徴>
生活と学習のバランスがよく、自主的・計画的に物事に取り組む力がある

「早寝早起き朝ごはん」ができている子どもたちの特徴を合わせて見ると、生活と学習にかける時間配分のバランスがとれているため、規則正しい生活が送れ、物事に自主的・計画的に取り組む余裕があるように見えます。
実は、小学生の「早寝早起き朝ごはん」グループの成績は平均的ですが、高校生になると4グループの中でトップに踊り出ます。つまり長い目で見れば、小学生のころから「早寝早起き朝ごはん」を実践して、規則正しい生活習慣と、自主性・計画性という底力を身に付けることを優先したほうが、将来的に伸びる可能性も高いのです。2学期スタートに合わせて親子で生活スタイルを見直されてみてはいかがでしょうか?


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