合同学校説明会・合同相談会での「我が子に合う学校」の見極め方

毎年、6月ごろから多くの合同学校説明会・合同相談会などのイベントが開かれます。新聞やウェブ、雑誌などで告知を目にすることが増えてくるのは5月ごろからです。
初めて参加する保護者のかたはもちろん、これまで何回か参加したことがある保護者のかたからも「ほかの保護者のかたは何を熱心に先生に質問していらっしゃるのかしら?」「どんなことを聞けば、学校の魅力や違いがよくわかるのかしら」という質問を多くいただきます。そこで、参加にあたってのポイントをいくつかご紹介いたします。

先生に何を聞いているの? 学校のどこをチェックしているの?

基本的な学校の情報は、パンフレットやホームページなどで入手することができます。実際、参加前に下調べしているご家庭がほとんどですから、「さらに何を学校の先生に聞くのか?」「実際に志望校の先生に直接会うからこそ聞けるお話とは何なのか?」ということについて、考えてみましょう。

【図1 「学校を選ぶときにどこを重視しているのか?」】
※08年5月25日開催ベネッセ進学フェア私立会場参加者アンケート2236人より
図1 「学校を選ぶときにどこを重視しているのか?」

図1によれば、保護者のかたが志望校決定の際に重視しているポイントは、「1.交通・立地」「7.進学状況」「9.校風」であることがわかります。

「1.交通・立地」
説明会で聞かなくても別の方法で交通手段やかかる時間などを確かめることができます。かなり遠方である場合などを除いては、進学イベント等で質問することは想定しなくてもよいでしょう。
どうしても気になれば、「うちは、片道○分くらいかかるのですが、そのくらいの距離を通学している生徒さんはいるのでしょうか? その生徒さんの様子は先生からご覧になっていかがですか?」などと、聞いてみましょう。また今のうちにおさえておきたいのは、「始業時間」。ラッシュを避けるために早めに授業が始まる学校もありますので、家を何時に出るのか、お弁当を用意するには何時に起きて作る必要があるのか、朝食をきちんと食べられるのか、も見積もる必要があります。

「7.進学状況」
こちらも、進学先の情報については、情報公開がされています。「どういったところがメインの進学先なのか」という質問はここでするよりは、ウェブサイトなどで調べればよいでしょう。できればもう少し詳しいことを聞いたほうが、せっかくの機会を存分に生かせるチャンスになるでしょう。
たとえば、多くの保護者のかたが見過ごしがちなのは、その学校の上位の生徒でなく、「中位、下位の生徒の進学状況」です。もちろん、入学を志す以上はその学校で存分に力を伸ばし、発揮できることを期待したいものですが、保護者だからこそ「もしも」の場合も想定しておくことをおすすめします。
そして、現役なのか浪人なのかということ、進学準備の状況や傾向についてもつかんでおいてもいいでしょう。通塾する生徒が多いのかどうか、学年が変われば状況も変わるのかどうかなどが気になれば聞いておくことです。できれば、「中1では」「中2では」「中3では」…など、学年で切って質問すると具体的に様子を知ることができます。

「9.校風」
いちばん聞くべきこと、聞いてみて初めて実感できることが校風なのではないでしょうか。学校の教育方針を読んでも、それが具体的にどういうかたちで実現されているのか、どのように生徒たちに求められているのか、カリキュラムに落としこまれているのかということは、先生に伺って実感できたと多くの先輩保護者のかたが語っています。
たとえば、「文武両道」と言っていたけれどもこんな行事があり、必ず部活動参加が必要になり……ということがわかると、リアルに「うちの子がそういう中に合うかしら?」と想像することができます。
実際、進学イベントで実際に話を伺う前は正直そんなにピンとこないと思っていたという保護者でも、学校の個々の行事に生徒たちがどんなふうに取り組み、どんなエピソードが生まれているのか、どのように生徒が成長するのかというお話を伺って、校風が実感できるようです。「この学校にうちの子が通っている姿が想像できたんです。」と、何人もの保護者のかたが力説しています。

専門家による「個別相談」での質問すべきこと

それではさらに専門家の目からみて、質問すべきこととはどんなことでしょうか。
「以下に挙げられることは、校風を知るうえで意外に見落とせないポイントです。」と森上教育研究所の森上先生はおっしゃいます。

  • 学校にとって不利なことが起きた時にも、きちんと保護者・生徒に説明してくれるかどうか。
  • 補習があるというが、実際にとのくらいの時間で、内容はどのようなものか。
  • 定期テスト不合格者の扱い、宿題未提出者の扱いはどのようになっているか。
  • 規則違反(いじめにつながりそうな事例)、及びそれに対する対処法。
  • 学校経営(入学金や授業料他)に対する理解と受験者への伝達意志、答弁の内容が真摯(しんし)であるかどうか。

いかがでしょうか。実際にその学校と生徒に毎日向き合っている先生だからこそ、知っている、そして答えていただけそうなことは、挙げてみれば数多くあります。合同相談会・合同学校説明会は「あの学校」に近づく大きなチャンス。ぜひ、積極的に先生がたにお話を聞いて、我が子に合う学校を見つけていきましょう。

※Benesseが主催する「Benesse進学フェア2009」でも、約140校の私立中学・高校の先生がたに、直接学校のことが質問できたり、学校パンフレットが無料で手に入れられます。
事前予約のうえ、ぜひご参加ください!!

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