世代を超えた給食2大人気は揚げパンとカレーライス!

現在の子どもの給食費に満足している保護者が7割以上!

最近は給食費の未払いや滞納も話題になっていますが、保護者は子どもの給食費についてどう思っているのでしょうか?

【図4 あなたは現在のお子さまの給食費についてどのように感じていますか?】
図4 あなたは現在のお子さまの給食費についてどのように感じていますか?

給食費についての保護者の答えは、「ちょうどいい・妥当な金額である」が75%でした。「とても高い」「少し高い」の合計は14%で、「とても安い」「少し安い」の合計をわずかに上回りました。具体的には、3,500~4,500円程度を払っている保護者が「ちょうどいい・妥当な金額である」と思っているようです。

ここ1年の給食に何らかの変化を感じた保護者は半数以上!

【図5 現在、材料の値段の上昇などで給食のメニューを今までどおりに保つことが難しい、と言われている自治体もあるようです。あなたのお子さまの給食について、ここ1年くらいで「あてはまる」と感じることがあれば、すべて選択してください】
図5 あなたのお子さまの給食について、ここ1年くらいで「あてはまる」と感じることがあれば、すべて選択してください

【図6 あなたのお子さまの給食について、この1年以内に起こりそうだ、と予想される変化についてすべて選択してください】
図6 あなたのお子さまの給食について、この1年以内に起こりそうだ、と予想される変化についてすべて選択してください

ここ1年の給食についての変化では、「食材の種類が減った」という保護者の回答が最も多く、「給食費が値上がりした」が続きました。「パンやめん類、デザート類が出される回数が減っている」という声もあり、世界的な原材料価格の高まりは、日本の給食にも影響しているようです。(「その他」の割合が高いのですが、「とくに今は気付かない」という回答内容が約3/4です。) また、今後1年以内に「給食費が値上がりする」と予想する保護者も多くいました。

給食は保護者の時代よりおいしくなった!?

保護者は、自分が食べていた給食と、現在の子どもたちが食べている給食では、どちらがおいしいと思っているのでしょうか?

【図7 あなたがお子さまと同じ年代のときに食べた給食と、お子さまの給食について、どちらが良いと感じますか?】
図7 あなたがお子さまと同じ年代のときに食べた給食と、お子さまの給食について、どちらが良いと感じますか?

保護者の回答は、「子どもの給食のほうが良い」が8割を超えました。子どもの給食のほうがおいしいと思う理由で多かったのは、「昔の給食はほとんどパンだったが、今の給食はごはんが中心だから」「昔の給食は栄養ばかり気にしていたが、今はそれだけでなく、味付けについても工夫されているから」「果物やお菓子などのデザートがついていることが昔よりも多いから」など。他に「今は、給食に郷土料理を出したり、季節感を盛り込んだりして、おかずのバリエーションが豊かだから」「今の給食は、食物アレルギーの子どもにも配慮して作られているから」といった回答も。今回の調査では、給食の主食に米飯が増え、メニューも多様化している現在の給食を、保護者が歓迎している事実がわかりました。

一方で、「自分の食べていた給食のほうが良い」と答えた保護者の割合は、全体の15%。そう思う理由では、「昔と違って、現在は食の安全性に疑問がある」が最多でした。環境汚染だけでなく、食材の原産地や消費期限を偽装するなどの人為的な問題を心配する声が多く集まりました。保護者に給食の現状を直接知ってもらうために、試食会を開く学校なども増えているようです。

給食の人気メニューは保護者も子どもも同じ!?

では、保護者は給食でどんなメニューが好きだったのでしょうか? また、今の子どもは給食でどんなメニューが好きなのでしょうか?

【表1 あなたご自身が給食で大好きだったメニューはありますか? もしあれば、1番のものをひとつだけ教えてください】
1 揚げパン
2 カレーライス
3 ソフト麺
4 クジラの竜田揚げ
5 カレーうどん
6 焼きそば


【表2 お子さまが給食で大好きなメニューはありますか? もしあれば、1番のものをひとつだけ教えてください】
1 カレーライス
2 揚げパン
3 ビビンバ
4 唐揚げ
5 ハンバーグ
6 スパゲッティー


上位二つはカレーライスと揚げパンで、保護者も子どもも同じメニューでした。この二つは、世代を超えて高い人気を持っている給食のメニューであり、「給食の定番」と言っても過言ではないでしょう。また、デザート類でも、フルーツポンチと冷凍みかんが、保護者にも子どもにも人気がありました。
親の世代の人気メニューには、カレーを使った料理が2品、めん類が3品選ばれました。一方、子どもの世代の人気メニューには、同じ種類の料理が重ねて選ばれるということはありませんでした。子どもの世代のほうが親の世代の給食よりもバリエーションが豊富であり、多くの選択肢の中から好きなメニューを選んでいるからなのかもしれません。

親子間の世代の違いが一番よく表れているメニューは、クジラの竜田揚げ。竜田揚げ以外にも、「クジラのオーロラ煮が好きだった」と答える保護者も多くいました。食材の事情が変わったため、クジラ肉を食べる機会が非常に限られてしまっている現在、給食で出されたクジラ料理を懐かしむ声は強いようです。

家庭にとって給食は不可欠のもの!

最後に保護者に伺ったのは、家庭にとって給食という制度が必要であるかどうかです。

【図8 あなたのご家庭にとって、「給食制度」は必要ですか? ご意見に近いものをお選びください】
図8 あなたのご家庭にとって、「給食制度」は必要ですか? ご意見に近いものをお選びください

今回の調査で、給食制度が「必要である」と答えた保護者は、全体の9割以上! 給食が圧倒的に支持されていることがわかりました。理由としては、「弁当を作るのは大変だから」が最も多く、「給食費と同じ金額で毎日の弁当は作れないから」「栄養のバランスがとれた給食は、子どもの健康に良いから」が続きました。また、「給食制度は学校生活の一部として必要である」という意見もありました。確かに、先生と生徒がそろって同じ食事をすることは、集団生活の中での規律を身に付け、コミュニケーション能力を養ううえで重要な面もありますね。
公立の中学校で給食が出るか出ないかは、地域によってさまざまです。給食が出ない中学校に通う子どもの保護者からは「中学校でも給食を出してほしい」という意見が寄せられました。また、高校でも給食が出ることを望む保護者もいました。


(まとめ)
今回の調査結果からは、給食が、保護者からも子どもからも必要とされている事実がわかりました。給食に対する保護者の満足度が高いことは、多くの保護者が「今の給食のほうが自分のころの給食より良くなっている」と答えていることからもわかります。ただ、「食」全体の安全性が疑われている現在、給食に不安を持つ保護者もいました。不安を解消するために、保護者が子どもの給食を試食する機会を増やす必要も出てきているようです。

メニューでは、親子間の世代差を超えて支持される料理がある一方、食料事情が変わったために、今では給食に出なくなった料理もありました。給食の話題は家庭での会話を弾ませ、親子間のコミュニケーションをより深めることにもなるのではないでしょうか。

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