どうしたら感受性豊かに育てられるの?

感受性が豊かな子どもは、人の感情を感じ取る力が強いので性格が優しく思いやりがあり、人情味に溢れていて、人を惹きつける魅力を持った人が多いかもしれません。
感受性が豊かなことで、周りとのコミュニケーションが上手にとれたり、お友達や家族など周りの人たちを気遣えたりします。
日本の教育では、自分を取り巻くすべての環境に豊かな感受性を持つことができるようになる環境教育や、本物の芸術に触れて感受性を育む芸術文化による教育が行われています。
では、子どもの感受性を豊かに育てる方法で、保護者ができるものにはどのようなことがあるのでしょうか。

「感受性が豊か」とはどういうこと?

感受性とは、外界の刺激や印象を感じ取る能力のことを指します。物を感じ取ったり、人の感情を感じ取ったりする能力のことで、お子さまの場合は表情を見るだけで保護者の気持ちがわかったり、テレビや音楽に人一倍感情移入し、涙を流すなどといったことが挙げられます。

感受性が豊かなことは、気配りができることや思いやりがあり優しいなどの魅力が備わっているということです。ただし、感受性が強くなりすぎると、人の気持ちに過剰に反応したり、周囲のことを気にし過ぎたりしてしまうこともあるため、自分と他人との境界線をきっちりと分けることが必要になるでしょう。
個人差もありますが、おおよそ2~3歳くらいになると、自分と他人の区別がつくようになってくると言われています。

どうしたら感受性豊かに育てられる?

それでは、お子さまを感受性豊かに育てるためにはどのようにかかわっていくことがよいのでしょうか。

・五感を使う経験をしてみる
まずは、さまざまな刺激を経験する機会を作ることから始めましょう。
見ることや聞くこと、触れることや匂いをかぐこと、味わうことなどの五感を使う経験をし、その都度その感覚を養うことが大切になります。また、そのときは親子でどう感じたのか話し合いながら、人によって、感じ方に差があるということを知る機会にできるとよいでしょう。

・絵本の読み聞かせをする
絵本の読み聞かせは、感受性を豊かにすることができる方法のひとつです。
美しい色彩などに触れさせることができるうえ、絵本の中に入り、登場人物の気持ちを理解し、主人公などになったつもりで物語を体験していくことができます。また、少し大きくなってくると、読書をしたり映画を観たりすることでも感受性を育てることができるようになるでしょう。

・晴れの日だけではなく雨の日もお散歩してみる
雨の日は、外に出るのが億劫になってしまい室内で遊びがちになります。しかし、雨の日には晴れの日には見ることのできない、さまざまな刺激があるもの。
たとえば、いつも青い空が曇っている、水たまりができている、空から雨が降っているなど、お子さまにとってはとても刺激的に感じることで溢れています。こういった経験をすることで、さまざまな感覚を養うことができるでしょう。

・いつもと違った道を歩いてみる
お買い物のときや保育園、幼稚園の送り迎えなどの際、いつも同じルートを選んでいませんか?少しルートを変えてみることで新たな刺激にたくさん出合えます。
例えば、歩いた場所に咲く花、川が流れているなど景色が違うことや見たことのない虫に出合うなど、多くのものに刺激を受けることができるでしょう。このような日常にちょっとした変化をつけるだけで、お子さまの心はワクワクするようになります。保護者が積極的に、お子さまの経験を増やしてあげられるようにサポートしていくとよいでしょう。

・一緒にお絵かきしてみる
一緒にクレヨンなどでお絵かきをするのもよい方法です。保護者は、りんごは赤いと思っていても、お子さまは他の色で描くこともあるかもしれません。他の色で描いたときに、保護者は否定したりせず、こういった感性の違いをどんどん引き出してあげるようにしましょう。

・どう感じているかを質問してみる
日常の何気ない瞬間でも、感情は動き続けています。そういった感情をうまく引き出してあげることで、お子さま独自の感受性が育まれていくこともあるでしょう。
たとえば、ご飯を食べているとき、「おいしい?」と聞いたとします。お子さまが「おいしい」と同じ感想を持ったので、保護者は「(おいしくて)よかった」と言って笑顔になりますよね。すると、お子さまも一緒に笑顔になります。このように、保護者が感じたことを伝え、どう思っているのか気持ちを聞くことで、共有し合う経験ができます。

また、気持ちのよい風が吹いたとき「気持ちいいね」と言ったとします。お子さまは「寒い」と違った気持ちを持つ場合もあるかもしれません。保護者が違った感じ方をしている場合に、お子さまは「寒いのになんで気持ちいいの?」と、別の感じ方があることを知り、それはどんな感じなのかと想像することもあるでしょう。
このように、お子さまが経験を通してさまざまなことを感じることで、感受性を養っていくことができるようになります。たくさんの経験をする機会を作ってあげるようにしましょう。

こんな行動はNG

お子さまの豊かな感受性を育むために、保護者がやってはいけないことについてご紹介します。

・価値観を押し付ける
お子さまの話に耳を傾けず、保護者の価値観をむやみに押し付けないようにしましょう。同じ物事でも人によってとらえ方、感じ方は違うものです。
保護者がお子さまの話を聞かず、自分の価値観を押し付けすぎることで、お子さまは自分に自信が持てず、周囲の目を気にするようになるなど、感情を隠すようになる可能性があります。お子さまの話に耳を傾け、何をどう思っているのか、きちんと聞いてあげることで、お子さまの持つ感覚を大切にしてあげましょう。

・否定的な言葉を使わない
子育てをしていると、つい「ダメ」「違うでしょう」などとお子さまを否定するような言葉を使ってしまうこともありますよね。
しかし、お子さまは思っている以上に保護者の言葉を気にしてしまい、自由な発想に制限がかかってしまいます。お子さまの感情や感性を受け入れ、自分に自信を持たせ自由な発想をさせてあげるためにも、むやみにこのような否定的な言葉は使わないようにしましょう。

感情は否定せず、受け止めて育てましょう

想像力が高く、感受性豊かな優しいお子さまになってほしいと願う保護者の方は多いのではないでしょうか。ですが、感受性が低いから悪い、高いからよいというわけではありません。お子さまはこれからさまざまな経験をして、たくさんのことを感じ取り、徐々に感受性が育っていくでしょう。そのためには、保護者がお子さまの感情を否定せず、しっかりと受け止めてあげることが大切です。

プロフィール

監修:市川由美子

保育士として15年以上にわたり、福祉施設、託児所、保育園などさまざまな場面での保育業務に携わる。
食育実践プランナー資格も有している。

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