嘘をつくのは成長した証拠!子どもの嘘にどう向き合えばいい?

「子どもが日頃よく噓をつくようになって…」と、悩んでいる保護者もいらっしゃることでしょう。しかし、お子さまが嘘をつくことは、成長過程では自然なことで、心の成長を促すチャンスともなる大切な機会です。
お子さまの噓に対する付き合い方に戸惑っている保護者に、4~5歳の未就学児がつく噓とはどういうものかを解説します。

噓もお子さまの成長のひとつ

お子さまが噓をつくようになったということは、イメージしたことを言葉で表現できるようになってきたという証拠。もし噓をつかれても、厳しくしつけずに「どうして?」とお子さまの話を聞いてあげるのも、ときにはいいでしょう。

悪意のある噓や、悪いことをしたときにそれを隠そうとして噓をついているときには、しつけも必要です。噓をつくことに慣れてしまうと、噓をついたときに感じる罪悪感もだんだんと薄らいできてしまいます。
ついていい噓とついてはいけない噓の境界は、大人でも判断が難しいところ。お子さまが「噓をつこうとして言っている」のかどうかという点を、ひとつの目安にしておくとともに、そのときのお子さまの気持ちや状況を理解することも大切です。

お子さまが噓をつく理由は?

お子さまが噓をつく原因は、ひとつではなく、さまざまな理由があります。多く見られる理由をご紹介しましょう。

◆空想と現実の区別がつかない
幼いお子さまは、自分が見た童話や映画のファンタジーの内容を、現実にもあるかのように話すことがあります。頭の中でイメージしたことが、実際にも起こりうると思っているのです。しかし、成長とともに、この理由でつく噓は減少していきます。

◆自分のための噓
保護者に叱られてしまうのを予想し、お子さまが自分を守るためにつく噓もあります。また、保護者の興味を引きたいがために噓をつく場合もあるでしょう。
例えば、「少しお腹が痛い」と言うと自分のことを真剣に心配してもらえることがわかっている場合、本当は何ともなくても噓として伝えてくることがあります。

◆保護者の真似からの噓
保護者の言い方を真似して、お子さまが噓をつくこともあります。そうならないようにするには、保護者自身がいつもどのような言葉遣いや会話をしているか、気にする必要があるでしょう。適当な発言ばかりしていると、その様子を見てお子さまが噓をつくようになります。お子さまにも、正直に接することが大切です。

お子さまが噓をついたときの対処法

お子さまの噓の内容によって、保護者の対処法が変わります。お子さまの様子をしっかり見極めて、気持ちを察してあげることが大切です。

◆悪意があり、わざと噓をつく場合の対応
・「なんで嘘はいけないのか?」を教えてあげる
お子さまは「なぜ噓をついてはいけないか」ということがきちんとわかっていないので、何度も噓をついてしまいます。事実を話したときに周囲から信じてもらえるように、日頃から噓をつかないようにしなければならないことを、普段からしっかり伝えておきましょう。

・素直になれる雰囲気を
お子さまが嘘をついていることに気付いたとき、どうして嘘をついているのか責めたり、叱ったりすると、素直になれるタイミングを逃してしまう可能性があります。
まずは、保護者がお子さまの話を聞く姿勢でいてあげることが大切です。たとえば、怒ったような表情でいるのではなく、柔らかな表情でいるように心がけるなども必要でしょう。
また、お子さまが悪いことをしたときに、自分から正直に保護者に話したときは、きちんと褒めてあげてください。せっかく話してくれたのに、悪かったことを先に叱ってしまわないよう注意しましょう。受け止めてあげることを大切に。

・お子さまが理解したら褒めて
ついてはいけない噓を、「よくなかったこと」だとお子さま自身で納得できたら、たくさん褒めてあげましょう。「次に同じようなことをしてはいけないんだ」とお子さまが理解できれば、繰り返さなくなります。

◆叱らなくてもいい噓の場合
・否定せずに話を聞く
お子さまは、保護者に自分自身を受け止めて欲しいと思っています。「どうせ噓でしょ?」とお子さまを否定してしまわないように、気をつけましょう。

・事実確認をする
お子さまの噓にお友だちが関わっているようなときは、事実関係を他のママや先生に聞いて、状況を確認しましょう。お子さまがどんなことを考えているのかがわかり、親子でどうするべきであったか話すことができます。

・受け流すようにする
叱らなければならないほどの噓ではないときは、真剣に受け取り過ぎずに、受け流すことも必要です。「噓を言えば相手にしてもらえる」と思わせないように、ときにはさらりと対応しましょう。

・原因をつきとめる
何度も同じような噓を言うようなときには、原因を考える必要があります。例えば、「お化けがいるからトイレに行けない」と言う場合、何かトイレを怖がる要素がないかを保護者も一緒にチェックしてあげましょう。お子さまが安心できれば、その噓はなくなります。

お子さまと誠実に向き合って

お子さまが噓をつくのには、何か理由があります。保護者もお子さまには誠実に向き合って、お子さまがどうして噓をつくのか理解してあげましょう。お子さまの気持ちをしっかり汲み取るためにも、親子間のやりとりを大切にしてください。そして、悪意のある嘘かそうでないかを見極めて、それに合った対応をすることが重要です。

プロフィール

監修:市川由美子

保育士として15年以上にわたり、福祉施設、託児所、保育園などさまざまな場面での保育業務に携わる。
食育実践プランナー資格も有している。

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