変わりゆく長時間保育。子どもに与える影響やメリット・注意点をご紹介

フルタイムで働きながら子育てをする保護者にとって、長時間保育はとてもありがたく、利用したいと希望する方も多いのではないでしょうか。しかし、そのような保護者であっても、長時間お子さまを預けることに不安を感じることもあるかと思います。

今回は、これから働こうと考えている保護者や長時間保育を考えている保護者のために、ぜひ知っておいて欲しい長時間保育のメリットや注意点、お子さまに与える影響についてご紹介します。

長時間保育ってなに?

長時間保育とは、一般的に通常の保育時間を超えて延長保育を利用し、お子さまを8時間以上保育園などに預けることを言います。
また、内閣府の子ども・子育て支援新制度(※1)で、2015年より、1号から3号まで区分されたことで、短時間保育対象児と長時間保育対象児とに分けられました。

・1号…満3歳以上小学校就学前のお子さまで学校教育のみを受けるお子さま
・2号…満3歳以上小学校就学前の保育を必要とするお子さま
・3号…満3歳未満で保育を必要とするお子さま

この2号、3号が、長時間保育対象児であり、保育園などに通う「保育を受けることが困難であるお子さま」全般のことを指しています。制度には地域差がありますので、詳細は自治体に確認をするとよいでしょう。

また、一般的な長時間保育とは、延長保育を利用することです。
認可保育園の場合、その延長保育は園によって朝と夕方以降の枠があり、夕方以降では、保護者の希望よりも早い時間に終了してしまうところもあるでしょう。認可保育園の延長時間までにお迎えに行けない場合、保護者は、無認可保育園を利用することもあります。
一方、無認可保育園は、11時間以上預けられるところや、朝6時からの早朝保育を行っているところ、24時間保育を受け付けているところもあります。そのため、残業が多い場合や、職場から保育園までの行き来に長時間を要する場合などに利用することができるので、働く保護者の強い味方だと言えるかもしれません。

長時間保育を利用するときの注意点

では、長時間保育を利用する際に、どのようなことに気をつけていけばよいのでしょうか。次の点を心がけることで精神面のケアにつなげていけるとよいでしょう。

・休みの日は一緒に過ごす時間を作る
やはり、さみしいと感じるお子さまもいますので、休みの日などはできる限りお子さまとの時間をつくり、家族で一緒に過ごすようにしましょう。
一緒に楽しくスーパーへ買い物に行く、一緒に楽しくご飯を食べるなど、普段の生活と同じことでも大丈夫です。普段と同じことでも、笑顔で一緒に過ごすことでお子さまが満足し、次もまた頑張れるような時間を過ごしてあげましょう。

・長時間保育が毎日続かないように調整をしてあげる
お母さんの仕事の状況で、早めに帰れる時があれば、たまには早くお迎えに行き、喜ばしてあげることも大切です。
また、お迎えは必ずしもお母さんが行かなくてはいけないというわけではありません。お父さんが早く退社できる日をつくったり、おじいちゃんやおばあちゃんにお迎えをお願いしたりし、お母さんだけでなく周りの大人が協力し、お子さまの長時間保育が毎日続かないように調整してあげてもよいでしょう。

・お迎え時間を守り、フォローを忘れずに行う
朝、お子さまに伝えたお迎えの時間は守るようにし、送迎時には抱きしめてスキンシップをとるなど、しっかり愛情を伝えられるようなフォローを忘れないようにしましょう。

・泣かない子、聞き分けがよく見える子ほど、見えないサインに気を配ってあげる
泣く、甘えるといった、目に見える「寂しい」サインを出さないお子さまもいるものです。聞き分けのいいお子さまほど、我慢しすぎている場合もあります。ストレスを感じていないか、ケアやフォローをしっかりしてあげましょう。

・連絡ノートへの記入や内容チェックはしっかりしておく
連絡ノートの記入やチェックを毎日しっかり行い、お子さまの様子を知っている先生と密にコミュニケーションをとれるようにしておきましょう。

保育園と連携し、メリットを生かしながら利用しよう

保育園だよりや連絡帳を活用したり、お子さまの送迎時に先生と直接会話をするなど、お子さまの情報を先生と共有し、保育園での生活やお子さまの様子をしっかり把握することが大切です。
また、帰宅後や仕事が休みの日には親子でしかできない遊びをしたり、思いっきり甘えさせてあげたりなど、しっかり関わっていくようにしましょう。
長時間保育は働く保護者にとっては必要なものです。長時間保育のメリットを生かしながら、保護者とお子さまどちらにとっても負担になりすぎないよう、上手に利用するようにしましょう。

(参照元)
(※1)http://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/outline/pdf/setsumei.pdf

プロフィール



保育士として15年以上にわたり、福祉施設、託児所、保育園などさまざまな場面での保育業務に携わる。
食育実践プランナー資格も有している。

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