食事が楽しくなる!お食事マナーのススメ【離乳食期~幼児食期】

お子さまが成長し、大人と一緒に食事ができるようになってくると、「いつからご飯の食べ方などを教えたらいいのかな?」と疑問を持つ保護者のかたも多いことでしょう。マナーとは、礼儀作法のことですが、幼児期のお子さまに細かな食事の作法を教えるのは難しいことです。
ここでは、離乳食を始める5~6か月のお子さまから、2歳頃までの乳幼児のお子さまが食事に集中できる環境づくりのコツや食事をする際の適切な座り方や、口を閉じて咀嚼するといった将来にも役立つマナーをお子さまに教える方法をご紹介します。
食事マナーは、お子さまが小さい頃から少しずつ教えていけば、スムーズに自然な所作として覚えていけるようになります。お子さまの発達段階に応じて取り入れたい食事のマナーを、保育士として15年以上保育業務に従事し、食育プランナーの資格も保有している監修者のもと、解説しましょう。

離乳食期から始めたい食事のマナー

生後5~6か月の頃から始めるのが、離乳食です。食事のマナーの基礎は、この頃から教えることで徐々に身につけていくことが大切になります。まず、離乳食期から幼児食期(1~2歳)までに身につけたい食事のマナーについて、解説していきましょう。

◆離乳食期
この時期は、食べることに集中できるような環境を整えることが大切です。
まず、座って食事をすることを習慣づけましょう。お子さまの体がしっかり安定するように、足が床や地面につく椅子に座らせてあげると、食事に集中できます。
ダイニングテーブルで食事をとるご家庭は、ハイチェアにお子さまを座らせてあげると、同じ目線で食事を楽しめるでしょう。また、背もたれと背中に隙間があいて安定しない場合は、クッションなどを使い隙間を埋めると、しっかり座れるようになります。

そして、食事前と終わった後は、「いただきます」と「ごちそうさまでした」の挨拶をする姿を見せてあげましょう。保護者が当たり前のようにしていれば、次第にお子さまが真似するようになります。

食事の際は、きょうだいを周りで遊ばせないようにすることも重要です。同じように遊びたくなったり、気が散ったりしますので、静かな環境でゆったり食べられるよう準備してあげましょう。

また、離乳食が始まったばかりのときは、母乳やミルクの時間との兼ね合いで、一人で離乳食を食べることが多いかもしれません。離乳食が進み、きょうだいの食事と同じタイミングで食べられるようになったときには、きょうだいと一緒に食卓を囲み、一緒に楽しみながら食事をすることも大切です。

◆幼児食期(1~2歳)
幼児食の頃のお子さまには、食べる前に手洗いとうがいをするという習慣づけをしましょう。食事は両手が清潔な状態で始めるものということが、次第に身につきます。
しかし、この時期に、大人が考えるようなうがいをすることがまだ難しいお子さまもいるため、少しずつ教えていくことが大切です。最初は口に水を入れ、口を閉じ、両頬を手や指で押して口の中の水を出すという方法から始めるのがおすすめです。そして、一緒に保護者がうがいをし、見せながら教えていきましょう。

また、食べるときには口をしっかり閉じた状態でよく噛むということも、この時期に覚えさせたいポイントです。よく噛むことで、吐き出すことや丸呑みすることが減っていくようになるとよいでしょう。こちらも、保護者が口を閉じ噛む姿を見せてあげるのがよい方法です。

ただし、食事に対しても未熟な時期ですので、吐き出してしまうこともあるかもしれません。そのときは、「汚い」などと叱らないようにしましょう。叱ってしまうと吐き出さず、口にずっとためるようになる可能性もあります。食事のマナーが覚えられるようになるためにも、食事は楽しいものという気持ちを育てていきましょう。

正しい食事マナーを身につける注意点

◆見本は保護者
お子さまが大人になったときに、恥ずかしくない食事マナーを身につけるためには、幼い頃からの正しい習慣づけが必要です。保護者が普段の生活で何気なくしている行動が、お子さまの1番の見本になっているという意識をしっかり持ちましょう。

◆食事中にうるさく言うのはNG
マナーをしっかりとお子さまに教えたい一心で注意ばかりしてしまうと、お子さまにとって食事が楽しいものではなくなってしまいます。お子さまが「いつもいつもうるさいな」と感じないように、そっと見守る姿勢も大切です。
お子さまが自分自身で観察したり考えたりして、身につけていくマナーもあります。その手助けをするためにも、食事が楽しいものになるように心がけましょう。

◆目標を明確に
お子さまにとっては、なぜ食事の際にこんなに気にかけなければならないポイントがたくさんあるのか、疑問に思う場合もあります。ただ「ダメなの」と叱るのではなく、理由を説明して「こうしてみようね」とサポートすることや、食事を楽しいと感じられる雰囲気づくりを心がけましょう。きちんとできたときにはたっぷり褒めてあげるということも忘れずに、お子さまに寄り添いながら食事マナーを伝えていくことが大切です。

ゆっくり歩んで

食事は、生きていくうえで欠かせないもの。日々をより楽しく過ごしていくためにも、食事時間を充実させることは大切です。お子さまの「美味しい!」と喜ぶ顔が見られるように、お子さまにも保護者の嬉しそうな顔を見せてあげることで、楽しい食事環境を作り、自然とマナーが身につくようにしましょう。

プロフィール

監修:市川由美子

保育士として15年以上にわたり、福祉施設、託児所、保育園などさまざまな場面での保育業務に携わる。
食育実践プランナー資格も有している。

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