やっぱり人気!粘土遊びで子どもの創造性を高めてあげよう!

お子さまには、さまざまな能力があります。保護者としては、できる限りいろいろな可能性を広げてあげたいと思いますよね。
子どもの「遊び」には折り紙やブロックなど、さまざまなものがありますが、その中でも粘土遊びは昔から子どもに人気で、保護者のなかにも粘土遊びの楽しい思い出をお持ちの方もいるでしょう。お子さまの成長の各段階においてできることが異なり、さまざまな能力を発達させるにために、粘土遊びはぴったりです。楽しく遊びながら成長していくことができる、粘土遊びの魅力についてご紹介しましょう。

【年齢別】粘土を使ってできること

子ども向けの知育玩具にはさまざまなものがありますが、粘土もそのひとつです。同じ粘土でも、年齢を重ねるにつれて遊び方を変えることができるため、長く楽しむことができます。年齢によって粘土との関わり合いがどのように変化するのかを知っておくと、役に立つかもしれません。
粘土で遊ぶときには、保護者の方が細心の注意を払うことも必要です。粘土の誤飲やアレルギー、ヘラ等の小物による怪我などを避けるため、粘土遊びをする際は、必ず保護者の方がお子さまのそばにいて遊ばせること、後片付けも丁寧に行う必要があることなどを、知っておきましょう。

◆【1歳】
まだ幼い1歳の頃は、粘土の質感や色彩、においを楽しむことが大切です。ちぎる、にぎる、つつくなどして、粘土と触れ合ってみましょう。
お子さまによっては、においや質感が苦手な場合があるかもしれません。そのような場合は、少しだけ触ってみるということから始めても大丈夫です。決して無理強いせずに、タイミングを待ちましょう。
また、誤って口に入れることやコンセントに粘土を入れ込むなどしないように、必ず保護者の方が一緒に遊んで、注意して見ててあげることが大切です。粘土を選ぶときには、万が一口に入れてしまっても安心な素材を選んであげましょう。

◆【2~3歳】
2歳を過ぎると指先を細かく動かせるようになってきますので、本格的に粘土遊びを楽しめます。丸める、のばす、型で抜く、2つ以上の形をくっつける、色を混ぜるなど、楽しみ方が膨らんでいくでしょう。2歳を過ぎると色の名前を覚え始めるため、粘土にこれまでよりも興味を持つことも多くなるかもしれません。
3歳前後になると、保護者と一緒に「ごっこ遊び」や「見立て遊び」が楽しめるようになりますので、粘土で食べ物を作って、おままごとやお店屋さんごっこ遊びをするのもおすすめです。

◆【4歳以上】
4歳をこえると、ヘラや棒などの道具も使えるようになり、より細かい作品作りを楽しめます。保護者が提案しなくても、自分で道具や粘土の使い方を考えたり選択できたりするため、粘土遊びがさらに楽しくなるでしょう。乾くと固まるタイプの粘土を使って、記念に作品を残してもいいでしょう。

上記はあくまでも目安で、発達段階には個人差や個性があります。成長に合わせて粘土遊びを一緒に楽しむことで、お子さまはさまざまな遊び方を発見していくでしょう。
また、粘土でお子さまの手形を記念に残したり、粘土工作を保存しておいたりすることは、年齢にかかわらず保護者がしてあげられることでもあります。その時期にしか見られない、貴重なオリジナルのアート作品が、粘土で残せるかもしれません。

粘土遊びで培える能力とは?

粘土遊びをすることで、お子さまの能力を伸ばすことが可能です。

1.創造力を高める
粘土は、自由自在に形を変えられます。柔らかくて作業がしやすいため、お子さまの作りたい形が簡単に実現でき、お子さま自身で考え、工夫しながら、作りたいものをどんどん創作することができます。さまざまなものを作ることで、創造力を高めることもできるでしょう。

2.色彩感覚を育てる
粘土には、カラフルなタイプもあります。色の名前を覚えたり、色を使って本物のように粘土でかたどったりすることができ、色彩感覚を発達させるのに役立つでしょう。どの色を混ぜ合わせたら作りたい色になるのかを考えることもできるため、次第にひとりでも配合を楽しめるようになります。

3.段取りを考える
作りたいものが増えると、お子さま自身で考えた世界を作るためには、どうしたらいいのかということを考えるようになります。その中で、思い描くものを作るための方法や段取りを覚えていくようになるでしょう。
「粘土の作品を完成させたい!」と次第に考えるようになるため、最初は時間がかかるかもしれませんが、もっと上手に作るためにはどうしたらよいかを考え、うまく段取りすることを学んでいきます。

4.集中力を高める
粘土でこういうものを作りたいと考え始めたら、多くのお子さまは、完成するまでは自然に集中するようになります。工夫の仕方を考え、固まった粘土で形を変えて作るのか、部品として細かく分けるのかなど、お子さま自身が考え進めていきますので、あきらめない気持ちを持つこともできるでしょう。ひとつのものを最後まで作り上げたい気持ちが集中力を養っていきます。

5.手先を器用にする
粘土遊びには、自然と細かい作業が求められます。手でちぎったりくっつけたり、時には道具を持つことや使うことで手先の動かし方を学びます。
力加減により出来栄えが違うことにも気づき、手先やさまざまな道具を使い分けるようになるでしょう。このように、手先の動きを器用にしていく役割が粘土にはあります。

6.手先を使うことで脳の発達を促す
まずは、粘土の感触を知ることで、脳に刺激がいきます。手先の力の入れ方で粘土の状態が違うことに気づき、どうすれば自分の作りたい物ができるのかを考え、手先の動きを変えながら更に工夫を重ねられるようになるでしょう。
手で触り、目で見て、頭で考え、また手先の動きを変えていくという、この一連の流れでは、脳と手先が連動しています。このように、手先を使う粘土遊びは、脳の発達を助けてくれるのです。

子ども向けの粘土について、調べてみました!

粘土と一口に言っても、さまざまな種類があります。それぞれの特徴と人気商品についてご紹介します。お子さまの年齢や使う目的、アレルギーの有無などに応じて、最適なものを選んで購入しましょう。遊ぶ際は、近年大きな問題になっている、粘土の誤飲についても注意する必要があります。

<粘土の種類>
◆油粘土
コシがあって伸びもよく、何度でも作り直すことができるため、粘土遊びに向いています。ただし、乾燥しても固くならないため、保存用の作品としては適していません。

◆紙粘土
自然乾燥させれば固くなるタイプの粘土で、作品を保存したい場合に向いています。乾燥後に着色することができるものもあり、オリジナルな1品を作ることができます。軽量紙粘土は軽くて柔らかいため、幼いお子さまも使いやすいでしょう。

◆小麦粘土
その名の通り、小麦でできています。万が一口に入れても、食品のため安心できるでしょう。ただし、小麦アレルギーのお子さまには適しませんので、米粉粘土などが良いかもしれません。
小麦粘土は小麦粉を使ってご家庭で手作りできます。混ぜ合わせる水分によって粘土の柔らかさを調整できるので、お子さまの手の力に合うように作ってみてもいいでしょう。

◆寒天粘土
小麦粘土同様、食品の寒天を材料にした粘土です。においがなく、手に付かないということもあり汚れにくいので、使いやすい素材といえるでしょう。アレルギーのあるお子さまも遊びやすく、色を混ぜて創造性をアップさせられます。

◆蜜蝋粘土
蜜蝋でできており、他の種類の粘土よりも固めです。手で揉みほぐして柔らかくしてから、遊びましょう。細かい作品がきれいに仕上がる粘土なので、指先がしっかり動かせる年齢になったら完成度の高い物が作れるかもしれません。

◆シリコン粘土
シリコン素材を使用した粘土で、抗菌加工もされており安心です。放置していても固くはならず、長く遊べます。焼くと固まるという特徴を生かして、記念品を作ることもできます。

<粘土の誤飲について>
小さなお子さまは、興味を持ったものは何でも口に入れてしまうことがあり、粘土についても誤飲した事例が多々みられ、近年大きな問題として取り上げられています。飲み込んでしまうと、窒息や中毒の恐れがありますので、粘土を使うときは細心の注意を払う必要があります。粘土の種類によって、誤飲した場合の対処方法も異なりますので、事前に確認しておきましょう。

子ども向けの粘土は、さまざまな商品が販売されています。原料の違いや色の数などそれぞれ特徴があり、さまざまなバリエーションで楽しむことができますので、お子さまの好みやご家庭の環境に合わせて、粘土遊びを楽しんでくださいね。

遊びながら発達を促しましょう

粘土は学習の要素もある遊び道具です。関心がなさそうな場合は、お子さまのブームになっているものを保護者の方が粘土でかたどってあげると、興味を持つようになるかもしれません。粘土遊びをしていくうちに、お子さまが自分の頭の中で考えたものを作るようになります。粘土遊びは、お子さまが「こんなものを作ろう!」と自由な発想で遊ぶこともでき、創造性も伸ばしてくれます。一緒に遊びながら、お子さまの能力を高めるのに役立てていきましょう。

プロフィール



保育士として15年以上にわたり、福祉施設、託児所、保育園などさまざまな場面での保育業務に携わる。
食育実践プランナー資格も有している。

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