一人っ子こそ就園前から始めよう!たくさんの経験と子ども同士の関わり

合計特殊出生率(一人の女性が一生に産む赤ちゃんの平均数)が2人に満たない現在の日本では、一人っ子のお子さまも珍しくありません。学校のクラスの中でも一人っ子に出会う確率は高く、保護者同士で共感できることも多いでしょう。
ただ、一人っ子のお子さまは大人の中で生活する場面が多く、どのように関わっていけばよいのか不安を抱くかたもいるのではないでしょうか。ここではそんな一人っ子のお子さまに保護者がしてあげられることをご紹介します。

よくいわれる一人っ子の性格の傾向は?

「一人っ子」というとよく以下のようなことを言われることがありませんか?
・わがままで甘えん坊
・おおらかでゆったり
・一人遊びが上手
・マイルールをもっている など。
とはいえ、一人っ子のお子さまは必ずしもそうではありません。
お子さまの性格は、きょうだいがいる・いないということ以外にも、家庭環境や人との関わりで形成されていきます。
例えば家庭環境でいえば、保護者とのコミュニケーションの取り方や、父親が単身赴任なのか、また母親が専業主婦か仕事をしているか、祖父母が同居しているのかどうかなどが挙げられます。さらに広い意味での環境について考えると、小さい頃から保育園などに通っているのか、あるいは幼稚園年少まで保護者と過ごす時間が多かったかといったことも関係してくるでしょう。したがって、必ずしも「よくいわれる一人っ子の性格の傾向」が当てはまるわけではありません。

最初は同世代のお子さまと関わり、たくさんの経験を積もう!

一人っ子であることで、就園前は特にお子さまが大人の中で過ごす時間が多いと感じることがあると思います。それによって、お子さま同士で学べるコミュニケーションが足りなくなってしまうと感じるかたもいるかもしれません。
大人はお子さまの気持ちを尊重しながら無理なく関わってくれるため、大人に囲まれた環境はお子さまにとって平和なものです。しかし、その外の世界へ出ればお子さま自身の気持ちを無視した、お子さま同士の欲求と欲求のぶつかり合いがあります。そのぶつかり合いこそがお子さまのコミュニケーション能力を向上させられるもののひとつです。
将来のお子さまのことを考えると保護者が外へ出る機会を増やしてあげることが大切です。まず最初は歳の近いお子さま同士の関わりを増やしてあげましょう。

どんなお子さまでも、お子さま同士の関わりの中から学ぶことはたくさんあります。
最初は同じ目線で遊んでいるお子さまに気づき、興味をもつことから始まるでしょう。おもちゃを取ったり取られたりしながら、さまざまな感情を抱くこともあるかもしれません。一緒に遊ぶ機会が増えれば楽しさやうれしさ、共感を得ます。時にはケンカをすれば、痛みやさびしさ、悔しさといった感情も抱くでしょう。このようにさまざまなことを学ぶことになります。

お子さま同士の関わりには大人も驚いてしまうようなことが起こります。きょうだいゲンカなどの激しい衝突をすることのない一人っ子のお子さまが、さまざまな経験をするのを目にし、保護者のかたはつい手や口を出してしまいたくなるかもしれません。しかし、ここではお子さまの動向を見守りながら干渉しすぎないことを心がけましょう。するとお子さまはお子さまなりの言動を自らするようになり、お子さま同士の関わり方に折り合いをつけるようになっていきます。

どんなところへ出掛けたらいいの?

一人っ子のお子さまが他のお子さまと関われる場所はたくさんあります。
例えば幼稚園や保育園に入る前のお子さまならば、保育園の園庭開放や幼稚園のプレスクールなどがあります。また、興味のある保育園や幼稚園に確認してさまざまなイベントに参加してもよいでしょう。一時保育などの預かり保育を行っているところもありますので、それらを利用すればお子さまが保護者から離れてお子さまたちだけの環境に入る機会をつくれます。
児童館や児童センター、子育て支援センターなど市区町村が運営している遊びの広場や、近くの公園へ行く回数を増やし、顔見知りから始めるのも手です。同じ目的をもった保護者同士が友だちになることで、お子さま同士も交流できるようになるでしょう。
公民館など地域のお子さま向けサークルに参加してみるのもよい方法です。地域には、赤ちゃんから年配の人までさまざまな年代のかたに関われるイベントもたくさんあります。
習い事を始めてみるのもよいかもしれません。ここでも友だちと関わりながら一緒に学ぶ経験ができるでしょう。
そのほかにも、お子さまが友だちと関わる機会をつくり、遊んだり学んだりできる場所はたくさんあります。ぜひ探してみてください。

このように、保護者のかたは入園前からお子さまが多くの人と関わり、さまざまな環境の中で経験を積んで成長できるように手助けしていくとよいでしょう。お子さまの可能性は大人が考えている以上に大きいものです。多くの経験を重ねることで、お子さまが成長をしていく姿を見られるでしょう。今、その一歩二歩を踏み出してみてください。

プロフィール

監修:市川由美子

保育士として15年以上にわたり、福祉施設、託児所、保育園などさまざまな場面での保育業務に携わる。
食育実践プランナー資格も有している。

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