負担も2倍!?双子育児を乗り切るためのコツやグッズをご紹介

双子育児は、授乳やおむつの交換、寝かしつけも2人分しなければいけないため、体力面や精神面、時間的な負担も通常の育児よりも大きくなります。しかも、どちらか1人がおとなしくしていても、もう1人が泣き止まない、やっと落ち着いたと思ったら、今度はさっきまでおとなしくしていた方の赤ちゃんが泣き出してしまった……。こうしたループ状態に陥ることも珍しくありません。
そこで今回は、双子育児で気をつけたい点などについてみていきましょう。

双子育児のコツ~授乳と寝かしつけ

双子育児でも、特に大変なのが授乳と寝かしつけです。順番に気をつけたい点を見てみましょう。

◆双子の授乳
できるだけ、2人同時にできるようにしましょう。片方の赤ちゃんが早くほしがって泣いてしまったり、片方の赤ちゃんが授乳の時間に寝てしまっていたりということもあると思いますが、あやしながら、同じ時間を習慣付けましょう。
なぜなら、それぞれの授乳時間がズレてしまうと、1人の授乳が終わればもう1人、しばらくしてまた最初の赤ちゃんの授乳……という形でループして時間をとられてしまうからです。また、1人を授乳している間もう1人の赤ちゃんがおとなしくしているとは限りません。同時が難しくてもできる限り連続して行い、だんだん同時に授乳できるようにしていきましょう。

授乳の方法は、母乳を同時に授乳させるやり方と、ミルクを同時に授乳させるやり方があります。
母乳の場合、左右のおっぱいにそれぞれ1人ずつ同時に授乳させます。両脇に赤ちゃんを抱え、ゆったり座れるソファなどで行いましょう。それぞれ片腕で支えることになるので、クッションなどを使って、母親が楽な姿勢をとることが大切です。
それぞれの赤ちゃんで飲む量が違うことがあるため、左右どちらのおっぱいで授乳するかは毎回変えるようにしましょう。

ミルクの場合は、哺乳瓶を2つ用意して、赤ちゃんを布団に並べて寝かせます。2人の間に保護者が入るようにして、片手ずつで哺乳瓶を持ってそれぞれに授乳させます。赤ちゃんが飲みやすいように、授乳クッションやタオルなどで体勢を整えてあげましょう。
また、授乳の際には母の顔を見ることで安心して飲むことができるように、それぞれの赤ちゃんの顔を交互に見ながら飲ませてあげるとよいでしょう。

「できるだけ母乳で育てたい」という保護者のかたもいらっしゃると思いますが、こだわることで負担が大きくなり毎日の育児自体が上手くいかなくなる可能性もあります。スムーズに授乳が行えるように、ミルクの使用も柔軟に考えましょう。

◆双子の寝かしつけ
双子育児でよくあるのが、同時にぐずってしまうという場合や、片方が寝ていても、もう1人の泣き声で起きてしまい、結局2人とも泣き出してしまうという場合です。
普通、泣き出したときは抱っこしてあやしますが、双子の場合そう簡単ではありません。パートナーや家族の助けが得られるときならば、1人は自分が、もう1人はパートナーが抱っこすることもできますが、自分だけでみなくてはならないときも多いでしょう。
こうした事態を考え、あらかじめベビーラックやハイローチェアといった道具を用意しておくことがおすすめです。1人を抱っこしながら、もう1人をベビーラックでゆらゆらあやしてあげることなら、自分だけでもやりやすいでしょう。
また、赤ちゃんの首がしっかりすわり、保護者の体力に余裕があるときなどは、1人をおんぶ、1人は抱っこというように、保護者の温もりを感じられるようにしてあやしてあげる機会をつくるとよいでしょう。しかし、無理せずに難しいときは道具を上手に利用しましょう。

また、1人の赤ちゃんが夜泣きしてしまい、もう1人の赤ちゃんを起こしそうになった場合は、別室に移動して夜泣きしている赤ちゃんを寝かしつけてから寝室に戻る、などの方法もあります。

双子用の子育てグッズ

双子育児では、赤ちゃん用のグッズもたくさんありますので、上手に利用していきましょう。まず、おむつやミルクといった消耗品ですが、通常の倍の速度で消費しますので、買い置きは多めに補充は早めにするよう心がけましょう。
紙おむつのゴミも2人分出るので、ゴミをこまめに出すことも意識したいところ。しかし1人では大変ですので、パートナーや家族にも協力をお願いしましょう。

双子ならではのグッズでは、双子用ベビーカーが必要です。横並びのものの他、最近では縦並びで2人がおさまるタイプも多くなっています。
横並びだとかなり幅をとってしまい、道によっては通れないこともあります。また双子用ベビーカーは重さもあるため、重量なども調べ動かしやすいものを選びましょう。

車のチャイルドシートも2つ必要です。チャイルドシートが2つになると、小さな車では後部座席に一緒に保護者が乗ることが難しい場合もあります。今後赤ちゃんが成長することも考え、ワゴンタイプなど大きめの車に早めに買い替えるなど、そうした計画も考えておきましょう。

その他、正面と背中に2人同時に抱っこできる双子用の抱っこひもなどもあります。そうしたグッズも利用しましょう。

家族やパートナーからのサポートも重要

双子育児では、通常の育児以上に周りのサポートに頼ることが大切です。パートナーはもちろん、自分の両親や義理の両親、兄弟など、頼れる人がいる場合は積極的にサポートをお願いしましょう。双子育児の負担を考え、出産後半年ほどは赤ちゃんを連れて実家に帰り、そこで両親のサポートを受けながら育児をするという人も少なくないようです。
また、双子育児の場合、時間を通常の育児よりも多く使わなくてはならないため、保護者自身の食事がおろそかになることもあるでしょう。しかし、食事をおろそかにすると今度は体力がなくなり、さらに辛くなってしまう場合もあります。
そのため、食事をはじめとした家事などの面を中心にサポートしてもらうことも大切です。状況により可能な範囲は違うと思いますが、パートナーにできるだけ家事をしてもらう、両親に食事を作ってもらうなど、自分自身は育児に集中できるよう相談してみましょう。

自治体サポートや支援サービス、双子サークルなども利用しよう

パートナーや家族のサポートを受けることが難しいという場合は、自治体のサポートや双子育児支援サービスなどを積極的に利用しましょう。例えば、公益社団法人全国保育サービス協会は、双生児等多胎児家庭育児支援事業として、ベビーシッターを利用する場合に双子や三つ子などの育児を行っている家庭への割引サービスを行っています。
また、多くの自治体では双子育児を行っている家庭を対象とした、「双子サークル」や「多胎サークル」が存在します。そうしたところで同じ双子育児を行っている保護者のかたと情報交換をしたり、アドバイスをもらったりするという方法もあります。そうしたサークルがあると、「双子育児で大変なのは自分だけではない」という安心感や、同じ悩みを打ち明けることによるストレス解消にもつながるでしょう。

双子育児は大変な側面も多いですが、双子ならではの喜びもあるものです。2人の動きがシンクロしたり、どちらかがどちらかの真似をしたり、そんな可愛い姿が見られるのは双子ならではです。
また、注目されることが多く、街で声を掛けられることが多いのも双子の特徴です。そのため、街中で困ったときでも優しくしてもらえることが多いといった双子育児経験者の声もあります。
大変なことも多いですが、頼れるところにサポートしてもらったり、双子育児グッズを上手く使ったり、負担を軽くできるところは軽くして、双子育児を乗り切っていきましょう!

プロフィール



保育士として15年以上にわたり、福祉施設、託児所、保育園などさまざまな場面での保育業務に携わる。
食育実践プランナー資格も有している。

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