成長の証である寝返りはいつする?練習方法はあるの?注意点は何?

赤ちゃんの成長の証とも言うべき行動の一つが「寝返り」です。首がすわると次は「いつ寝返りを打つのかな?」と待ち遠しいものです。
そこでこの記事では赤ちゃんの寝返りについて詳しくリポートします。

寝返りは腰の筋肉と神経が成長した証

寝返りは、腰の筋肉や神経が発達することによってできるものです。つまり、腰の機能が成長した証なのです。
実はお座りもハイハイも寝返りも、腰の機能が発達すればどれもできるようになります。ですからどれが先にできるようになるかは個人差があります。
寝返りができるタイミングは、外の様子が気になって体をねじったり、足を持ち上げて降ろした勢いだったり、寝ている時であれば夢で誘発されたりで、偶然できるようになることが多いようです。

寝返りをなかなかしない場合はしやすい環境に

では、寝返りはいつから始めるものなのでしょうか?
前述したように個人差がありますが、生後5~6カ月というのが一般的です。首が生後3カ月頃にすわり始め、その後お座りが6カ月頃にできるようになります。この前後に寝返りができるようになるのです。生後7カ月までに約90%の赤ちゃんが寝返りを打つというデータもあります。ただし、生後9~10カ月で初めて寝返りを打ったといった話もよく聞きますので、寝返りをしないからといって過度に心配する必要はないでしょう。

自治体などで行われる6カ月健診では体の成長を診るために「お座りはできるか」、「寝返りは打てるか」などが健診項目になっている場合もあります。ただし、その時点で寝返りができなかったとしても大きな問題とはなりません。
特に体の大きな赤ちゃんは寝返りが遅くなる傾向があります。体が大きいから体を動かす力もあるかと思いがちですが、その反対です。大きな体を思うように扱えず寝返りができるようになるまで時間が必要なのです。

また、寝ている布団が柔らかい、幅が狭い、厚着で動きづらいといった理由で寝返りが遅くなっている場合もあります。
もし「寝返りが遅くないかな?」と不安になった場合は、寝返りが打てる状況・環境にあるのか確認してみるといいでしょう。
また、動くのが嫌、うつ伏せになりたくないなどの理由で意図的に寝返りを打たない赤ちゃんもいるようです。赤ちゃんの様子を詳しく見てみましょう。

寝返りができるようになるには足を持ってひねってあげる

そうは言っても、寝返りをしないことに不安を感じてしまう保護者もいらっしゃるかと思います。そういった時は、寝返りを練習する方法も一つの手です。
練習の前にまず覚えておいて欲しいのが、赤ちゃんの寝返りの仕方です。大人の場合、寝返りは上半身をひねってから下半身をひねりますが、赤ちゃんの寝返りは反対です。下半身を先にひねり、その勢いを使って上半身もひねります。

◆赤ちゃんの寝返り練習法
上記のように赤ちゃんと大人とでは寝返りの仕方が違うため、赤ちゃんの寝返り練習の際は赤ちゃんの片足を持ち上げて反対側の足のほうへ交差させ、まずは体を横向きにしましょう。そして上半身をひねってあげ、うつ伏せにするのです。
寝返りはしやすい方向というものが、それぞれの赤ちゃんにはあるようです。どちらの足に力が入っているか、どちらの方向をよく見ているか、なども気をつけてあげましょう。

◆ひねろうとする動きが出てきたら、少しずつ手伝ってあげる
もちろん最初のうちは強引にするのではなく、赤ちゃんと遊びながら少しずつ行いましょう。寝返りを打たないのはそれだけの運動能力がまだ備わっていないからですので、無理に寝返りをしようとすると、うつ伏せを怖がったり、体をひねるのを嫌がったりするようになり、結果的に寝返りを打てるようになるまで時間がかかってしまうのです。

だんだん運動能力が備わってきて、足を動かして下半身をひねろうとする動きが見られるようになったら、少しだけ手を添えてあげましょう。いきなり全部はできませんので、ひねろうとしている足を手助けするイメージでそっと寝返りしようとしている方向に押してあげましょう。

自力で下半身をひねることができるようになったら、今度は上半身に手を添えてあげます。そのように、徐々に自力で寝返りできるようにサポートしてあげましょう。

また、注意することとして、赤ちゃんの首がしっかりすわってから行うことが挙げられます。うつ伏せになったときに自分の頭が支えられないので、首を痛めたり、布団で窒息したりする危険があります。寝返り練習は首がすわってから、と覚えておきましょう。

寝返りができるのはうれしいけれど危険もいっぱい!

最後の項目では、赤ちゃんの寝返りにおける注意点がいくつかありますので紹介しましょう。
まず、赤ちゃんが寝返りをしようとしている様子が見えているときです。自分で体を揺すったり、足を上げてひねろうとしたりしているときは周りに危険なものがないか確認しましょう。
赤ちゃんは保護者の想像を超えたことを突然したりするものです。寝返りをくり返したり、寝返り返りをいきなりしたりするかもしれません。テーブルや椅子の脚、テレビ台などに当たらないように安全を確保するのは当然のことです。
もちろん「タンスの上に落ちそうなものがある」といったこともないようにしましょう。ベッドの上で行っているようであれば、ベッドから落ちないように柵をめぐらせるのも忘れないようにしてくださいね。

一方、寝返りができるようになったら、布団やクッションが周りにないか注意する必要があります。寝返りした拍子に顔がふさがれる危険があるからです。また、誤飲の危険性も高くなりますので、近くにボタンや電池、クレヨンなどの小さなものが落ちていないように気をつけましょう。母子手帳に誤飲をしてしまう大きさの目安が書いてあるので、参考にするといいでしょう。

寝返りは成長の大きな通過点ですが、その他にも大きな役割もあります。それは周りの物に好奇心をもつきっかけにもなることです。
ずっと天井ばかりを見ていた赤ちゃんの視界がグッと広がることで見える景色が変わります。すると「あれは何?」「触ってみたい」といった好奇心がむくむくと芽生えるのです。そしてこの好奇心が、ずり這い、ハイハイへとさらなる成長につながっていくのです。

この記事を読んで寝返りが待ち遠しくなった保護者もいるかも知れませんが、そのときが来るまで焦らずに赤ちゃんの成長を見守りましょうね。

プロフィール

監修:山中岳

子どもの心身の成長に向き合う現場を20年以上経験するドクター。経験に加え、日本小児科学会専門医・指導医、日本小児神経学会専門医・指導医、日本てんかん学会専門医・指導医、と数多くの認定資格を所持し、日々、てんかんや熱性けいれんなどのけいれん性疾患、頭痛、発達の遅れ、脳性麻痺など、主に神経疾患のお子さんの診察を行う。東京医科大学講師としても、次世代の医師の育成に力を入れている。

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