ほめると伸びるは勘違い!?ほめ方を間違えないための注意点

  • 子育て

お子さまにとって自信は成長に欠かせない大切な要素です。しかし保護者の何気ないひと言でお子さまの心は傷つき、ときにはほめたつもりでもお子さまの自信をなくさせている可能性もあります。
そこで、どんなほめ方がお子さまの自信を奪っていくのでしょうか?ほめ方を間違えないためにもしっかり学びましょう。

一番になったときこそ要注意!結果ではなく経過をほめよう

保護者のかたが一番間違えやすいほめ方が「結果」だけをほめることです。
「100点取ったね、えらいね!」
「かけっこで一番だったね、すごいね!」
保護者のかたとしてはもちろん率直に喜んで出た言葉なのですが、お子さまがこう間違って受け止める場合もあります。
「100点を取らないとほめてもらえない」
「かけっこで一番じゃないとママは喜ばないんだ」
っといった受け止め方です。

素直なお子さまは次も100点を取るために、かけっこで一番になるために必死にがんばります。ですが、結果として100点が取れなかったとき、一番になれなかったときにお子さまは一気に自信を失ってしまうのです。また、機転の利くお子さまなら、ズルをしてでも100点を取ろうと思う可能性もあります。
ですから「100点取ったね」で終わらず、「がんばって勉強していたからだね。毎日続けられてえらいね!」など結果を踏まえたうえで、経過を認めることが上手なほめ方なのです。

勝ち続ける人はいない!他人ではなく過去の自分と比較を

お子さまは負けるのが嫌いです。運動会のかけっこを見ていても、隣のお子さまと争っているお子さまをよく見かけます。

ですが、保護者のかたが誰かと比べてばかりでは自信のあるお子さまには育ちません。ライバルに勝ったからといって、成長しているケースばかりではないからです。 反対に負けてしまっても、本人は成長しているのです。そこを見逃してはいけません。
またずっと勝ち続ける人もいません。いつか負けることもあります。そのときに、勝ったことでしかほめられていなければ、「勝たなかったからほめてもらえない」とマイナス思考に陥ってしまいます。そして自信を失ってしまうのです。
ですから他の誰かと比べるよりも、過去のお子さまと比較して成長を促すのが賢い方法です。
もちろん目標として誰かを設定することはいい刺激になります。しかし、過去の自分に勝つこと、今までの自分を超えていくことこそが本物の自信を積み重ねていくことになるのです。

おざなりな「すごいね」は逆効果!ちゃんとお子さまの目を見て

「ほめる育児」が評価されるようになっていますが、一歩間違えると「ほめればいいんでしょ」という安易な考え方に陥っている場合もあります。
もちろん、適当にほめていればいいわけではありません。おざなりに「すごいね」と言われたり、テレビを見ながら「やったね」と言われたりしても、お子さまには気持ちが入っていないことが分かります。
反対にこうしたその場しのぎのほめ方は、「自分に興味がない」「認められていない」という思いにさせ、自信を奪っていくのです。
家事の途中であっても、手を止め、お子さまの顔を見て、ちゃんと気持ちを込めて「すごいね!」「やったね!」と言いましょう。このほんのささいな保護者のかたの言動がお子さまに大きな自信をつけていくのです。

条件つきでほめるのは危険!気持ちや感想で自信を与える

自信とはそのままの自分を認めて信じる力を指します。ですから、「何かができたから」というように条件をつけてほめてばかりいると、お子さまはいずれ自信をなくしてしまいます。その条件が外れたときに、自分を愛することができなくなってしまうからです。
例えば、ごはんを残さずに食べたときも、「ごはんを残さずに食べられたね。すごいね」とほめてしまいがちですが、こうした場合は保護者のかたの気持ちや感想を表すのがベストです。
「ごはんを食べてくれて、ママはすごくうれしかったよ」というように、喜びの言葉を素直に伝えましょう。自分のやったことで保護者のかたが喜ぶと、「他人を喜ばせることができる」とお子さまはより自信を深めていくものです。