行動範囲が広がってくる中学生、親として気をつけたいこと

中学生になると、保護者の知らない子ども同士の関わりが増えてきます。保護者としては子どもの友人関係が見えなくなり、不安を感じることもあるかもしれません。しかし、保護者から離れて考え、活動することも大人になるために重要なこと。保護者はどう考え、何に気をつけるべきなのでしょうか。

基本は「様子見」、動き出すのは少し待つ

同じクラス・学年の枠を超えて、友だちを増やすチャンスが多い中学生。部活を通して先輩の友だちができ、練習試合や大会を通じて別の学校の友だちも増えます。生徒会も別の学校の生徒とのやりとりを重視した活動を繰り広げることでしょう。

保護者は不安になるかもしれませんが、まずは子どものコミュニケーション能力を信じて日々を見守ってみてください。もちろん、「あれ?」と思うことがあれば学校の先生にひと言連絡しておいてもいいでしょう。本人が困っていたらすぐに手を貸す、その姿勢は保ち続けましょう。

ちょっと困る行動が多いお友だちの話が出てきたら

新しいお友だちの話を自宅でしてくれる子どももいるでしょう。楽し気な表情は見ているだけでうれしいものですね。ただ、ときには困った行動がみられる友だちの話題も出てくるかもしれません。その場合は「そういう子と付き合ってはいけない」と上から決めつけてしまうのではなく、どう思うか、もし自分が関わることになったらどうすればいいかなどを話し合うようにしましょう。
よくないからだめ、距離を置いたほうがいい、だけのアドバイスでは、「親に言わないほうがいいな」と思わせてしまう可能性があります。

友だちと出かけるときのルール作りはしっかりと

行動範囲が増え、友だち同士で遠出することも出てきます。ご家庭で、お友だちと出かけるときのルールをしっかり作っておきましょう。自宅に戻る時間、間に合わない場合は連絡をする、1日に使えるお小遣いの金額、一緒に行く友だちや遠出の目的などを報告する…などのことです。

「そんなふうに遊んだらだめ」よりは、「これらのことが守れるなら遊びに行っても大丈夫だと思う」と、あくまでも子どもの安全を家庭で考えているのだということをしっかり伝えてみてください。親の意見で子どもをしばりつけている感じが強くなってしまうと、やはり強く反抗します。何があったか、どんなところに行ったのかなど、あとで話題に出せる親子関係の構築は非常に重要です。

SNSの使い方を親子で学ぶ

FacebookやTwitter、LINEなど、連絡ツールとしても利用できるSNSは注意が必要です。昨今、中学入学と同時にスマホデビューする子どもは非常に多いのですが、距離感がわからずスマホにずっとはりついてしまう子どももいます。
普段真面目な子どもほど、「メッセージをもらったらすぐにお返事しなくちゃ」と考えてしまう傾向もあるようです。そうではないということをきちんと理解させましょう。

また、顔が見える友だちとのやりとり、顔を合わせての会話がベストであり、「メッセージ」でわかりあうには言葉がたりないかもしれないことなど、改めて話し合う機会ももちたいですね。

できれば保護者ともLINEでやりとりし、「今の言葉では誤解を招く可能性があるよ」など、文章の理解について考える機会を与えることも必要です。
「自分が知らない人が自分を知っている可能性」についても、世間で起きている事件の原因などを話題にし、よく理解させたいものです。そうすれば、「友だちがやっているから自分も」が非常に危険であることも自然にわかってくると思います。

保護者がまずSNSについてきちんと理解していなければ、子どもにどんなアドバイスをしてもうまく浸透しません。インターネット上にはわかりやすい説明もありますので、ぜひ保護者自身から勉強してみてください。PTAなどが主催するスマホに関する講演会などにも参加してみることもおすすめです。

手が離れ、目も離れても、心は離さない

子どもを信じて友人関係を広げていく姿を見守りつつ、「何があっても自分はあなたの味方」ということを折に触れて伝えていきましょう。
友だちは大切なものですが、友だちもまだ中学生。未熟で、十分な知識も経験もありません。家庭から友だちに逃げること自体が、結局友だちとのトラブルを呼んでしまうこともあるのです。

わが子に何が起きているのか、わが子はどうしたいのか。そういったことを常に知ろうと心がけ、小さな問題から目を反らさなければ、友人同士のトラブルがあったときにも対応が手遅れになることは少ないでしょう。

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